#読切応援
ネタバレ

「貴方の家はデカすぎます」と苦情を入れられたのは古来より人の願いを叶えてきたオドミツハノカミ様。捧げものを溜め込まんと自身の領域をちょっとずつ広げてきた結果東京ドーム50個分の土地を専有する事態になっていました。
そんなわけで政府はオドミ様宅の断捨離を決行。貴重な宝物を博物館などに収蔵するとしてどしどし運び出していきます。ところが対策チームの石巻さんが荷物の行く末を目撃、なんだか雲行きが怪しくなり…というストーリー。

神様なんか出てくるので緊迫感のある話になるのかなと思いきや「部屋がモノで溢れている奴にロクなのはいない!」「君もこんなおもちゃばかり集めているんじゃないぞ」とか耳の痛くなるセリフがビシバシ飛んでくるのでそっちの方向で臨場感がありました。他人事だとは思えませんな!

片付けという身近な話題を超常の要素ときれいに噛み合わせているのが見事で、見たことない新鮮さを感じられつつも親近感を覚えてしまって面白かったです。これくらい熱く部屋の片付けについて考えていきたいね…。

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エロイーズ 本当のワタシを探して

物語の始まりのシーンが好き

エロイーズ 本当のワタシを探して
ANAGUMA
ANAGUMA

本作、ベンチに座っていたエロイーズがふと記憶喪失になっていたことに気付くシーンから始まるのですが、その自然さがなんだか巧みで、ピンク色のカラートーンとともに強く印象に残っています。 メインとなるストーリーラインはサブタイトルにもある「本当のワタシ」探し。 少ない手がかりを元に記憶を失う前の自分がどんな人間だったのかを調べていく…と書くと壮大なミステリーやサスペンスのようでもありますが、そうそう大変なことが起こるわけでもないのが人生というものかもしれません。 どこにでも居る女性だった(と思われる)エロイーズ・パンソンの身の回りも、世の人のご多分に漏れずありふれた出来事ばかりだったようで、一生懸命過去の自分の身辺調査を行うほどに些細でちっぽけなことばかりが判明していきます。そのようすは親近感やおかしみと同時に、どこか空虚さというか、切なさも感じさせたり…。 「記憶を失う前の自分ってどんな人間だった?」というのを入り口に「そもそも根本的に自分ってどんな人間なんだろう?」という二重の意味で「本当のワタシ」を探すことになるのが妙味です。 そんな深いテーマもありつつ、バンドデシネとしてはかなり読みやすい部類に入ると思います。エロイーズのちょっとした仕草がどれもかわいかったり、普段縁遠いフランスでの「フツーの」暮らしが垣間見えるだけでも面白いので、読む機会があれば気軽に手に取ってみてほしい一作です。

かたづけられないかみさま
片付けられない神様
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スケルトンダブル

スケルトンダブル

【デジタル版限定!「少年ジャンプ+」掲載時のカラーページを完全収録!!】新宿で体に穴が空いた後に宙に浮くという奇怪な現象が起こり、一人の男が死んだ。八年後、その男の息子である荒川ヨドミは元の日常を送れるようになっていたある日、父親宛に送られてきた箱を見つける。中身を確認すると突然意識を失い、目が覚めたヨドミはなぜか「透明人間(スケルトン)」となる能力を得ると共に、言葉を話す頭蓋骨と出会う。自らを山本と名乗る頭蓋骨が発した言葉、「私が君の父親を死に追いやった」――少年の止まっていた時間が動き出す。

妖精症の娘

妖精症の娘

「医学部の指定校推薦を辞退してほしいの」そう僕に告げてきた少女は、4枚の薄羽を持つ妖精の様に小さな同級生だった。その時は、軽くあしらい、拒否をした僕だったが、放課後、羽を傷つき、飛べなくなった彼女を見つけ‥‥

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