ネタバレ

いや〜これは女性にオススメの漫画ですね…!女が読んでも辛かったから男性が読んだらもっと辛いと思う。当時のヤンジャン読者はどう受け止めながら読んでたんだろう。いい漫画なのは間違いないけども!!!!

最初は青年漫画らしいエッチな展開で始まるんですよ。主人公のポンタも恋人になる千砂ちゃんも恋愛に疎くて、でもエッチなことにも興味があって…っていうお決まりのドキドキな展開で、また中野純子先生の絵が上手いのでしっかりエロいんですよ。そんな感じで完全にエロだと思って読んでたら、2人の気持ちにスレ違いが起き始めるんですね…。ポンタは早く一線を越えなければと焦るんですが、千砂ちゃんはそこまで心の準備が出来てない。でもポンタにそれを言えない。言えないことがストレスになって、気晴らしにバイト先の後輩とデートをしてしまうんですが、そいつが悪い奴で。千砂ちゃんはレイプされてしまうんです。この事件で受けた心の傷の描写が生々しくて読んでいて辛くて、特に悪夢にうなされるシーンでは泣いてしまった。でも2人を支えてくれる人もたくさんいるし、そこでかけてくれる言葉に救われるんです。

ポンタみたいな男性がいるかどうかは分かりませんが、とにかく女性心理描写はリアルです。私もこんなことがあったら千砂ちゃんみたいに悩むだろうなってシーンがたくさんありました。展開も女性向け漫画っぽいところがありますが、これは青年誌じゃなければ生まれなかった傑作です。ちょっとオススメしにくいけど読んでみて欲しいな。

読みたい
モリのアサガオ

死刑を執行する刑務官

モリのアサガオ
かしこ
かしこ

死刑という重いテーマと真正面から向き合った作品です。父親のコネで刑務官になり死刑囚と接することになった実直な性格の主人公・及川。凶悪殺人犯のことが怖いと感じるのは彼らのことを理解しようとしないからだ…という考えに至ってからは、積極的に彼らと関わり更生の道を一緒に模索するようになります。しかし心を入れ替えて自らの罪と向き合ってもすでに決まっている死刑からは逃れることは出来ません。いくら凶悪殺人犯とはいえ国が人を殺してしまう、命を持って罪を償うという死刑制度は本当に正しいのか、主人公は疑問に思うようになります。 登場する死刑囚たちの中でも渡瀬という男と主人公の物語を主軸に描かれていますが、個人的には食堂を経営していた家族を惨殺してしまった星山がメインの回が一番心に残りました。主人公が人形を手作りして家族というものを思い起こさせて自分の罪を認識させることに成功する訳ですが、改心してすぐに死刑が執行される展開にはなんとも言えなくなりました。そういう流れを組みながら親友と言えるまで深い仲になった渡瀬からの「死にたくない」という望みを主人公が却下したのには驚きです。最終的には疑問を持っていた死刑制度についても、死と向き合うことが自らの罪を反省するきっかけに繋がるんじゃないかという考えになっていました。 しかしモリのアサガオ2で、渡瀬の死に携わってから主人公が精神を病んだことが描かれていて、やはりこの問題は深い森の中にあるのだなと思いました。

本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
ヘタコイ

ヘタコイ

駒井静、大学一年。趣味は盆栽いじりにヌカ床。「御隠居様」と呼ばれるジジくさい静が、旅先の露天風呂で倒れている丸裸の女性と遭遇!初めて生身の裸を目撃してしまう。その後、大学で入った「旅と温泉愛好会」の先輩・流香があの裸の女性だと気づいた静は、直視できず…。波乱の大学生活がはじまった…!!

Say,good-bye

Say,good-bye

「週刊ヤングジャンプ」誌上で活躍していた人気作家中野純子の短編作品傑作選。2012年、急逝心疾患で逝去。青年誌読者の多くはその早すぎる死を惜しんだ。本作は「ヤングユー」誌で掲載された作品群の中から選りすぐりのものを収録。特に男性読者が未読で魅惑的なテーマのコンテンツを選出。単行本未収録の作品『Say,good-bye』は希少価値あり。古くからの友人でもあり漫画家仲間の坂井久仁江が巻末に寄稿している。

B-SHOCK!

B-SHOCK!

B-SHOCK!とは桂深教授が開発した腕時計型の爆弾である。2個一組で、一定距離以上に離れると爆発する。教授は、自分のゼミのあまりの人気のなさに、業を煮やし、アラタとハツネにB-SHOCKを装着して、無理矢理、桂深ゼミの学生にしようとする…。かくして、見ず知らずの2人の24時間密着生活が始まった!!

ちさ×ポンがこういう漫画だったなんて…にコメントする