BLに介入する非男/女性的なもの

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紺野キタ紺野キタ先生のBL短編集。少年から大人まで年齢は幅広いが、いずれも非男/女性的なモノを巡る物語になっている。

SALVA MESALVA ME』はボーイソプラノに惹かれた男子が、再開するその子に「惹かれたもの」を見いだせず、関係を上手く築けない話。その「惹かれたもの」は、儚い中性性。

また『告白』と『小泉くんと愉快な仲間たち』は一連の物語で、寄宿舎の仲間になるのに、〈少年美〉の魔性・近付き難さを捨てていく話。

『とてもじゃないけど見つからない』は女装少年が、離婚したゲイの父親に一時引き取られる話。その続編『めばえ』は、そんな女装少年を虐める少年の「めばえ」の話。女装はするけれど性自認は男とか、女装を拒否する心理の奥にある性愛の形など、複雑。

『天使も踏むを恐れるところ』は、古い親友と彼の幼妻との出会いの話。BLなのでまぁ、そういう事だが、訳あって成長出来ない妻の、立ち位置と愛の形に驚かされる。

男性同士の性愛もありながら、男/女になりきれない儚い存在がオトコノコを惑わす掌編達には、甘い夢を封じ込めた感覚がある。

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