ヒロインの死から始まる初恋の物語にコメントする
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青年少女よ、春を貪れ。

初恋は美しく甘い呪いかもしれない

青年少女よ、春を貪れ。 山田シロ彦
名無し

1話目から良すぎて続きを読むのが怖い。 https://tonarinoyj.jp/episode/13933686331768523247 なんでだろう。 まだ1話目なのにいや、1話目だからか、痛いほど胸が締め付けられた。 現在の自分から、中学校の頃の自分を振り返る形で始まったので、主人公が美少女と出会ったその頃を大切に思い出して語っている感じがあって、甘く切ない。 そして1話目ラストだ・・・。 恋とは何か、自問自答しながらようやく自身で分かるかもしれないところにたどり着き、恋が始まった瞬間にその少女の先が提示されるというのは辛すぎて胸がギュッとなる。 どうりで愛おしくて忘れられない思い出を振り返るように美しく描かれているわけだ。 「男にとって初恋はずっと特別」なものだ。 特別な記憶を宝箱にしまっていたかのように少女の描写がいちいち美しい。 美しいほどに、鼻の奥がツンとしてくる。 初恋には余裕がない。 自分から溢れてくる新しい感情が芽生え続けるのを感じるだけで忙しくて、相手のことなど考えていられない。 初恋はきっと、そのあとのどんな恋よりも盲目になる。 勝手に自分の何かを相手に投影してしまうこともある。 この絶世の美少女に、主人公は何を投影し期待し勝手に心乱され落胆するのだろうか。 それをこの子がどれだけ相手に感じられたくないのだろうか。 おそるおそる連載を読み進めていこうと思います。 出てくる交通標識と方言的に和歌山県の白浜町という海辺の町が舞台っぽい。 土地を想像しながら読むのも楽しそうだ。

この世界の片隅に

漫画と映画を久しぶりに見返した!

この世界の片隅に
かしこ
かしこ

2025年のお正月にNHK広島放送で映画「この世界の片隅に」が放送されたのは、今年で原爆投下から80年が経つからだそうです。この機会に私も久しぶりに漫画と映画をどちらも見返してみました。 やはり漫画と映画の一番の違いはリンさんの描き方ですよね。漫画では夫である周作さんとリンさんの関係について触れられていますが、映画ではありません。とくに時限爆弾によって晴美さんと右手を失ったすずさんが初めて周作さんと再会した時に、漫画ではリンさんの安否を気にしますが、映画ではそれがないので、いきなり「広島に帰りたい」という言葉を言い出したような印象になっていました。映画は子供のまま縁もゆかりもない土地にお嫁に来たすずさんが大人になる話に重点を置いているような気がします。それに比べると戦時下無月経症なので子供が出来ないとはっきり描いてある漫画はもっとリアルな女性の話ですよね。だから漫画の方が幼なじみの海兵さんと2人きりにさせた周作さんに対して、あんなに腹を立てたすずさんの気持ちがすんなり理解することが出来ました。個人的には男性達に対してだけではなく、当時の価値観で大事とされていた後継ぎを残せない自分に対しての悔しさもあるのかもしれないと思いました。けれどもあえて女性のリアルな部分を描きすぎない選択をしたのは、原作である漫画を十分に理解してるからこそなのは映画を見れば明らかです。 久しぶりに漫画と映画を見返してどちらも戦争が普通の人の生活も脅かすことを伝えているのはもちろん、すべてを一瞬で無いものにしてしまう核兵器の恐ろしさは動きのある映画だから強く感じた喪失がありました。そして漫画には「間違っていたら教えて下さい 今のうちに」と巻末に記載されていることに初めて気づきました。戦争を知らない私達が80年前の出来事を想像するのは難しいですが、だからこそ「この世界の片隅に」という物語があります。どんなに素晴らしい漫画でもより多くの人に長く読み続けてもらうのは大変なので映像化ほどの後押しはないです。これからも漫画と映画どちらも折に触れて見返したいと思います。

せいねんしょうじょよはるをむさぼれ
青年少女よ、春を貪れ。 1巻
青年少女よ、春を貪れ。 2巻
青年少女よ、春を貪れ。 3巻
青年少女よ、春を貪れ。 4巻
青年少女よ、春を貪れ。 5巻
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