青春時代恋愛カースト最下位みたいな男はすべからく初恋こじらせ系男子だと思っているのだが、かくいう自分もその類で、本作が語る初恋とは?の内容がビシビシ古傷をえぐってきます。

年食ってくると青臭いものが、気恥ずかしさと慣れ(その悩みはすでに自分にとって1万回目のループだ、的な)で、飽きも含めて受けつけなくなってくるのですが、本作は久々に良い感じに共感をえました。

また、青春群像劇だけでなく、ヒロインの謎の死を追う感じで、サスペンス的な要素がまたそうさせるのだと思います。

初恋も、謎といえば謎ですからね。
あの時の熱狂とかは、今思うとなんだったのか?と。

事件とともに、自分の初恋を再認識していく過程は、なかなかおもしろい試みだと思いました。

やくも、続きが楽しみです。

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青年少女よ、春を貪れ。
初恋は美しく甘い呪いかもしれない
青年少女よ、春を貪れ。 山田シロ彦
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1話目から良すぎて続きを読むのが怖い。 https://tonarinoyj.jp/episode/13933686331768523247 なんでだろう。 まだ1話目なのにいや、1話目だからか、痛いほど胸が締め付けられた。 現在の自分から、中学校の頃の自分を振り返る形で始まったので、主人公が美少女と出会ったその頃を大切に思い出して語っている感じがあって、甘く切ない。 そして1話目ラストだ・・・。 恋とは何か、自問自答しながらようやく自身で分かるかもしれないところにたどり着き、恋が始まった瞬間にその少女の先が提示されるというのは辛すぎて胸がギュッとなる。 どうりで愛おしくて忘れられない思い出を振り返るように美しく描かれているわけだ。 「男にとって初恋はずっと特別」なものだ。 特別な記憶を宝箱にしまっていたかのように少女の描写がいちいち美しい。 美しいほどに、鼻の奥がツンとしてくる。 初恋には余裕がない。 自分から溢れてくる新しい感情が芽生え続けるのを感じるだけで忙しくて、相手のことなど考えていられない。 初恋はきっと、そのあとのどんな恋よりも盲目になる。 勝手に自分の何かを相手に投影してしまうこともある。 この絶世の美少女に、主人公は何を投影し期待し勝手に心乱され落胆するのだろうか。 それをこの子がどれだけ相手に感じられたくないのだろうか。 おそるおそる連載を読み進めていこうと思います。 出てくる交通標識と方言的に和歌山県の白浜町という海辺の町が舞台っぽい。 土地を想像しながら読むのも楽しそうだ。
武士沢レシーブ
謎に読み返したくなる
武士沢レシーブ
六文銭
六文銭
思春期に「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」をリアルタイムで読んでいた人はわかってくれると思うのだが、ギャグ漫画としてのマサルさんの衝撃はとにかく凄まじかった。 意味不明なのに爆笑できるという体験をさせてもらった作品で、シュールのような斜に構えたものでもなく、浦安鉄筋家族のようなわかりやすいギャグでもない。 でも面白い!という今でも強烈に覚えているほど私には衝撃的だった。 そのうえで、次回作がコレ。 そして、『ピューと吹く!ジャガー』に続く。 つまり、マサルさんとジャガーの間が本作。 わかりやすく言うと打ち切りなのだが、これはこれで私にとっては衝撃的だった。 マサルさんの衝撃後、同著者の新連載ということで本作を読んだら、文字通り ??? となった。リアルタイムで読んでいた人は(以下略 雰囲気はマサルさんチックなのだが、ヒーローに憧れるとかバトル要素が強く、どことなくギャグのキレも弱い。 でも、大人になるとなぜか無償に読みたくなる。 マサルさんの著者なのになぜ?と友人とよく話していた思い出補正もある。 加えて、マサルさんからジャガーへ昇華される段階なのか?という捉え方ができたり、純粋に天才だと思った作家の人間味を感じる。 ギャグ漫画の鬼才だと思っていた人間も、迷走するんだなと。 (マサルさんの後半も結構失速感はあった) 大好きな作家の、そんな一部が垣間見えるということで、謎に読み返したくなる作品です。 作家ファンの人にとっては貴重な体験になるのではないでしょうか。 最後に、ギャグのキレが弱いと言いましたが。「イヌーピー」(要はアレ)というキャラだけは、腹かかえて笑いました。
勇者カタストロフ!!
ドラクエ4コマの雄「牧野博幸」のオリジナル作品
勇者カタストロフ!!
六文銭
六文銭
少年時代、ドラクエ4コマが好きだった私にとって、その作家さんたちがオリジナルを描いていた「ギャグ王」というマンガは宝物みたいな雑誌でした。 (残念ながら雑誌自体、短命に終わったのですが・・) ドラクエ4コマの中でも、牧野博幸という漫画家はグンを抜いて面白かったので、そのオリジナルである本作も大好きでした。 カルト的な人気で絶版されたギャグ王版の単行本が高値取引されており、そこから見事復巻されたと記憶してます。 (なぜか、仙台のブックオフで4巻4000円くらいで全巻買った思い出がある。) ギャグのセンスというか、笑いのツボが同じなのか、とにかく読んでて面白い。 会話の流れや、セリフのチョイスが的確なんだと思う。 ただ、あらためて読み返してみると、長編のストーリー向き(しかも、後半にかけてやたらとシリアスな展開になるので、そのジャンル向き)の漫画家ではないのかなと感じる部分もあります。 子どもの頃は感じなかったのですが、場当たり的な展開や後出しの設定が出てきて「?」ってなる部分が、本作には多い。 ストーリー漫画がうまい人は4コマもうまいと聞いたことがありますが、逆もまた然り、というわけではないのかな? それでも、瞬間最大風速のギャグは顕在なので牧野博幸という漫画家の価値が損なわれることはないし、むしろドラクエ4コマなどで作家のファンになった人にとってのファンアイテムとして一度読んでみてほしいと思います。
せいねんしょうじょよはるをむさぼれ
青年少女よ、春を貪れ。 1巻
青年少女よ、春を貪れ。 2巻
青年少女よ、春を貪れ。 3巻
青年少女よ、春を貪れ。 4巻
青年少女よ、春を貪れ。 5巻
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