いい意味で思ってた感じと違う!!
新聞部のメンバーを中心にしたほのぼの日常ものかと思いきや、予測不能のフリーダムな漫画で楽しかったです!最終回の2つ前でサンテクジュペリみたいな飛行士の話がありましたが、主人公のスミレがラストで「映画を終わらすのに登場人物の死は好都合だ」というセリフを言っていたのが意味深でカッコよかったです。 本格連載前の演劇部編もすごく好きでした。2話目のスミレと上小路君がキスする話の2匹の蝶が出てくる演出とか不思議で素敵だったな〜。ちなみに一番好きなキャラは琴子ちゃんです。三つ編みを丸で表現してるキャラデザが可愛い。
なんといっても主人公・星之スミレのキャラクターが強烈。173cmの長身でタバコをスパスパやりながら周囲の迷惑顧みずやりたいことに猪突猛進。持ち前の破天荒さにはいつもスジが通っていて嫌味なところがありません。見ていて気持ちのいい、カッコイイ主人公です。
スミレの所属する新聞部のメンバーも魅力的。スミレの相棒かつストッパーの優等生・琴子、ガタイはデカいけど繊細な部長に、スミレLOVEの後輩・上小路くんとバランスがよいです。
特に上小路くん、ちょっとおマヌケなキャラなのですがふとした時にスミレとちょっといい雰囲気になるのがほっこりします。いい部活モノだ…。
基本は高校生活のドタバタした日常を描いているのですが、ちょっとファンタジーな出来事もごくごく普通に起こったり。
それを「まぁいっか!」と受け入れてしまえる理由のひとつは、スミレを始めとするキャラクターたちの実在感でしょう。
何が起きても彼女たちのあり方は変わらんだろうという安心感が作品の懐を深くしている気がします。
そしてもうひとつはどのページ、どのコマにもたっぷり詰まった遊び心。どんな展開になっても必ずくすりと笑えるのがすごい。
頭をユル〜くして想像力とウィットの世界に身を委ねるのが最高に気持ちいい作品です!