名無し

狼の母に育てられた少年が主人公。人を斬ることに抵抗がないような野生児ですが殺しの腕は抜群で、老いた母のエサにする死体を探す為に出かけた戦場で将軍に認められ同盟を結ぶことになる程です。この二人の関係は後の「岩屋城の戦い」に繋がります。初めて知ったのですが戦国時代でも最も激しい寡戦(700対50000!!!!)の一つと言われているそうです。第1巻でも人を斬りまくって死体がゴロゴロ出てきますが、絵力は強いのに全然怖くないし、笑える場面がたくさんあるのがいいです。さすがギャグ漫画家だと思いました。

私が笑ってしまったお気に入りの場面は、将軍の息子が落ち込んだ時に主人公の母である狼を見ることで癒されてたアニマルセラピーの場面と、その母が亡くなった時にたくさんの花と一緒にエサにするはずだった人間の頭や腕を埋葬している場面です。特に最後は残酷なのに笑っちゃう名場面だと思います。

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九国のジュウシ
戦国時代終盤、九州で狼小僧が大暴れ
九国のジュウシ 西公平
さいろく
さいろく
狼に育てられる、という点もそうだがこの時代ってまだニホンオオカミいたんだっ、九州に。(どうやら明治以前には本州・四国・九州に普通にいたようでした)というとこでへぇ〜と思ってしまった。 九国(くこく)が今の九州とは違う分かれ方をしていた戦国時代末期、島津と大友の争いにおいてはキリシタンに狂った大友宗麟が色々と奇天烈なエピソードを残していてどれが本当かわからなかったりする。 そんな大友宗麟の家臣(庶流)として有名なのは立花道雪。立花道雪と協力し、当時まさに鬼神の如く九州を下から平らげようとしていた島津を抑えるべく奮起し、歴史に残る戦いを見せたのが高橋紹運&その息子であり立花道雪の婿養子となった立花宗茂の親子である。 これを「岩屋城の戦い」と言います。 本作はこの岩屋城の戦いにおいて高橋紹運という男、そしてその息子、さらにはここに「いたのではないか」と言う"人外"を描いた物語。 タイトル、表紙からも当然主人公は狼小僧だと思って見てしまうがその実、本当の主役は高橋紹運という男。 というわけで、完結記念でクチコミを。 めちゃくちゃ好きな作品でした。各大名を好きだとより一層楽しめるでしょう。なにより、立花道雪がかっこよすぎて目頭が熱くなります。紹運も飄々としてるように見せていて長は、親は大変なんだなと。 大友宗麟のヤバい雰囲気もまるでへうげもののようでインパクト大。 淡々と進むところに惜しさも感じつつ、これはこれですごくいい味なんじゃないかとも思う。
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むすんで、つむいで

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ひとつ屋根の下で育まれる“きょうだい”愛。妹弟が可愛くてお世話しちゃう、兄姉に甘えて反発しちゃう。血の繋がった近い関係性だからこそ生まれる物語とは―――。漫画誌『ハルタ』の書店購入特典として配布され、話題となった漫画小冊子“きょうだい”フェローズ。【姉】【弟】【兄】【妹】に分けて配布されたものを、1冊に再編成しました。計16名の作家が描く、理想の“きょうだい”をお楽しみください。<執筆陣一覧>カラーイラスト:松本水星、大上明久利、高橋那津子、長谷部勇太漫画:松本水星、根志敦子、西田心、富沢未知果、朔本美津妃、天野実樹、福島聡、葛西尚、越谷美咲、西公平、東雲明日香、宇島葉、渋谷圭一郎、朝和、冨明仁、福浪優子
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