風呂屋を営む家族のノスタルジック新連載
舞台は1980年代の大阪。風呂屋を営む風呂宮一家の次女・風子が主人公。みんなに愛される活発でしっかり者の小学5年生。人情味あふれる内容で、ホッと癒されます。
自堕落な生活を送る大学生・修二の唯一の趣味は【生配信】。ネットで人気者になれば就職せずとも生きていけると信じる彼は、ある日、ネカフェ住まいの援交女性・メイと出会う。彼女を【オモチャ】にして番組を作り、リスナーから金が集めようと考える修二。メイを懐柔しゲスな番組で企画がうまくいく、と思われたそのとき…!?
人に見つけてもらう、気づいてもらうことの喜びで人は生きている。それが幸か不幸はわからない。
昔は人気者だった配信者しゅーじが、売春でなんとか食い繋いでいるメイと出会うところから物語が始まる。
メイを利用して過激な企画で注目を集めるしゅーじだが、ヤクザや売春組織が絡み事件に巻き込まれていく。
命の危険に晒されても、人間としての尊厳を失っても、しゅーじとメイなら見つけてもらえないよりはマシだと言うんだろうな…恐ろしい。
2人の境遇にはかなり差があるけれど、根底にある部分が似ていたから妙な絆が生まれたのかもしれない。
しゅーじは浅はかだしクズだし、メイはかわいそうではあるものの自己評価が低すぎて見ていてイライラしてしまう。共感なんかひとつもできないけれど、救われてほしいだなんて勝手に思ってしまう。しゅーじの配信にコメントする人達と同じくらいの感覚。
最終話は無理矢理感もあるけれど、まあそうだよなと納得はできた。ギリギリ救いはあったかなあ、くらい。
そう簡単に元通りとはならないし、みんながみんな更生できるわけでもないし、もどかしいけどいい方向に進めばいいねくらいが現実的。
神様みたい、という言葉が印象的だった。