田舎暮らしのいいところ
グミの木の存在は知っていたけど食べたことはない。読み進めるとグミをザルで、こして砂糖を入れて煮詰めているシーンがとても美味しそう。そのあとすっぱいで終わるオチが好きw次はどんな料理が出てくるのか、料理じゃないのか気になります。
スローフードって楽じゃない。手間ひまかけて、汗かいて。だけど、そうやって辿り着いたひとくちには、本当の美味しさが満ちているのです。都会から生まれ故郷の小森に戻り、農業を営むいち子。四季折々の収穫に舌鼓を打ちながら、彼女は自分の生き方を模索する――。当世きっての漫画家が描く、本物のネイチャー・ライフ。
都会の生活に疲れた田舎で農業して暮らしたい、なんて話を聞くと馬鹿じゃないの農業なめんなと思ってしまう。田舎出身ではあるものの、別に実家は農家じゃないし農業経験なんてないのに。
明らかに田舎で育った者には、田舎への負い目と誇りが入り混じった謎のアイデンティティみたいなものがあるのだと思う。
だから、という訳ではないけど凄く響いた作品。
ゆったりした時間が流れているように見えるけど、畑と向き合うのは命と向き合うことだから結果的にいち子は自分と向き合えたのかなあなんて思った。
同じことを感じたひとがほかにいるかはわからないけれど、作物を収穫して食べる行為が妙にエロティックに感じられた。生命活動の原点だからなんだろうな。生きるって眩しい。
発酵しすぎた米サワーのエピソードがとても可愛くて好きです。