sinkで出来ていたことが出来ていない
漫画家としての作者の実力はここで記述するまでも無い程に圧倒的なのは周知の事実である。しかし、この作品においては、その実力を発揮しきれていない。サスペンスにも関わらずコマ割りが細かくテンポ良く進むため、サスペンスが必要な箇所でなんてこと無い日常の様に進んでいってしまう。ましてや大ゴマにする必要の無い箇所で大ゴマにしてしまっている。絵の造形も不気味な雰囲気が失われギャグのキャラ造形になっている為、ここでもサスペンスが失われる。sinkで出来ていたことが何故出来ていないのだろうか?
死んだ妻が夢に出てきたと思ったら、それは自分の走馬灯だったという話。
夢の中のようでもあり、幽霊のように俯瞰で見ている少しファンタジックな走馬灯。
楽しかった記憶も辛い記憶もふたりで振り返り、死までの時間を少し複雑な気持ちで過ごしていく。
主人公の髪の毛が真横に流れてるのにはちゃんとした理由があって、それがちょっと面白かった。