随分前にモーニングに載せてもらった読み切り、たまむすびの町山さんの映画紹介と真木蔵人氏のこの言葉がキッカケだったな。
— 高柳カツヤ (@hatsujohki) September 1, 2021
綺麗できつい
はんぶんこ 高柳カツヤ
※ネタバレを含むクチコミです。
めちゃくちゃいいと思ったのと同時にこの絵と雰囲気に見覚えあると思って調べたら、過去にほかの読切を読んだことがあった。
ウルトラジャンプの
『※使い始めや詰め替え後はスプレーを最後まで引いてください。』
『2月の隅のほう』
を強く覚えている。
今回も、構図も人物描写もめちゃくちゃいいし、やりとりもたまらない。
団地に住んだ貧乏な母子二人暮らしに遊びに来るシゲちゃん。
普段は成年向け漫画を描いているからか体の線もとてもきれいだしエロい。
ちょうどいいデフォルメ具合のキャラ達とリアルな背景。
背景がリアルであればあるほど現実と地続きに感じてとてもきつい。
いや感じてじゃない、地続きなんだろう。
この世界のどこかでこれは起こり得ることなんだ。
と強く思わせられるように仕向けられてるとしか思えない。
この地域、この子たちを取り巻く環境にはクズな大人しかいない。
そこに救いがなさすぎる。
シゲ自身がヒロキの救いになるしかないと、決意するも自ら間違ってしまい、どん底を引き寄せてしまう。
すべて噛みしめて、食いしばって生きるしかない。
パピコはんぶんこでも、痛みは二人分すべて背負っていく。
まさかモーニングで読めると思っていなかったので、今後読切が出たときには絶対に見逃さないように気をつけたい。
どうしようもなく生まれ どうしようもなく生きる(モーニング2019年39号)