カメラ、はじめてもいいですか?
玄人も素人も楽しい本格カメラ漫画 #1巻応援
カメラ、はじめてもいいですか? しろ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
写真撮影にハマる瞬間は、大体みんな同じ様な感じではないだろうか。 ファインダーを覗き、シャッターを切ってから、画像をモニターで見る瞬間。さらに、PCの大きなモニターで見る瞬間の驚き。 「こんなに綺麗に撮れた!」という感動! それを味わうともうその人は、次は何を撮ろうかな……と日々、考える様になる。こうしてまた、一人の日曜カメラマンが誕生する。 ◉◉◉◉◉ 本作の主人公は、隣の部屋のお姉さんにモデルとして撮影に連れ出されたことから、カメラに興味を持つ。美しい場所や、お姉さんの撮った自分に感動した主人公は、カメラを借りて自分でも撮影してみるのだが、すぐに驚くことになる。 「何を撮っても素敵!」 その感動をさらに味わいたくて、少しずつ積極的になり、交友を広げ、前へ踏み出す主人公。自分は冴えないなぁ、と思っていた彼女の成長と、未知の世界への冒険の予感に胸躍る。主人公が女子高生なので、スナップ程度の撮影になるかと思いきや、いきなり星空撮影に挑戦していたりして、本作の本気度が伝わって来る。 勿論カメラも注目。主人公とお姉さんが使うのは、Fujifilmのミラーレス機、Xシリーズ(そこなの〜?)。友達になる二人組はRICOH&PENTAX(渋っ!)。やっと出てきたNikon機は、まさかの最新本格ミラーレスZマウント機。 さらには三脚もVelbonの実在の機種が出てきたりと、リアリティが凄い……次巻以降、どんなカメラや周辺機器が出てくるのか楽しみな、やっと現れた本格デジカメ漫画。 玄人も初心者も、カメラ沼漫画へようこそ!(ズブズブ...
女神の標的
戦後の金塊争奪サスペンス #1巻応援
女神の標的
兎来栄寿
兎来栄寿
『がんばれ元気』、『お〜い!竜馬』、『あずみ』などでお馴染みの、小山ゆうさん最新作。『颯汰の国』を挟んで、『雄飛』と同じ昭和の物語が新たに紡がれています。 本作は1953年の戦後間もない時代が舞台。大衆演劇の花形役を務める主人公の春子が、日本軍の大佐であった父が隠した日本再建のための金塊を巡る争奪戦に巻き込まれていくサスペンスです。 男剣士を凛々しく演じる美しく強い春子は、恩義のある座長のもとで何も知らず暮らしていましたが、ある日を境にその日常が崩れていってしまいます。ただ、戦後という時代もあり、ただやられるばかりではなく暴力に対し時に立ち向かって反撃していく姿もあり痛快です。 鴻鵠の志で金塊を隠した春子の父に対して、本当に存在するのかどうかも解らない「女神」(作中で金塊の隠語と語られる)を巡って、多くの人々が醜悪な争いを起こしていくさまは何とも言えません。 そしてまた、もし金塊が時の総理の下に首尾よく回っていったとしてもそれが正しく使われるかどうかは別の問題として存在するのもまた無常感を覚えさせられます。仮に総理が高潔な志で差配を行おうとしても、さまざまな思惑や柵が絡んだ政界でどこまで理想通りに事を運べるのか。栓なきことと解りながらも、考えてしまいます。 ともあれ、さまざまな勢力が互いに画策し合い息もつかせぬ展開で、誰を信用できて誰が信用できないのかも解らない春子の緊迫感がそのまま伝わってくるようです。 小山ゆうさんももう76歳ですが、筆に翳りは見えません。池上遼一さんも今月で80歳を迎えますが、皆さんお元気でい続けて欲しいです。
iメンター すべては遺伝子に支配された
遺伝子とAIに支配された世界
iメンター すべては遺伝子に支配された
六文銭
六文銭
自分の遺伝子に応じて、適職や配偶者までも 「iメンター」 と呼ばれるAIツールのようなものが判断してくれる世界。 しかも精度が高いからほぼ合っているという感じで、人類は無駄な努力というものがなく(例えば、野球選手になれる特性がなければ野球をしないとか)、効率的に人生を送れるというもの。 近未来では、わりとこうなりそうな感じで読んでてワクワクした。 しかも、1話完結のオムニバス形式ですが、徐々につながっていく感じはゾクゾクしました。 余談ですが、昔何かの本で、 パンドラの箱の中身にあった、すべての災いの正体は「自分の未来」 という解釈をした本があって、それを思い出しました。 つまり、将来自分がどうなって、いつ何で死ぬかを知ること以上の絶望はないという解釈だったのですが、確かに、どうなるかわからないから可能性にかけて頑張れるというのありますよね。 だから本作のように、生まれながらにして将来が決まってしまう世界は、絶望しないのかな?とか考えてしまった。 登場人物、意外と穏便に過ごしているので。 いずれにせよ、SFジャンルとして考えさせられる作品で、3巻完結なのも読みやすくて良い作品でした。
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