5巻まで読み終わって絶望しかなかった
完結した作品だと勘違いして読んでいたのでここで終わるなんて嘘でしょと思ってたらちゃんと6巻が出たので安心しました。 今から読みます。 でも連載はもう終わっちゃってるみたい?なので7巻が最終巻なのかな… 絵も時代も一昔どころか二昔前ぐらいだけど、だからこそ良いところっていうのが出てると思う。今でこそ非現実的だけどこの頃はきっと本当にこれが普通(非常識だとしても)にできる時代だったんだろうなーって思える。 決して羨ましくはないけど、精神論でやってきた世代の人達はそれはそれで妄信的に一つの道を信じて歩んできた強みがこうして鍛えられていたんだねーと。 面白いのは間違いないのでオススメです。
ゆとり世代だとか言われる昨今の大学生活は
甘えられ、甘やかされる世代とも言われる。
そうでなくても、子供から大人への過度期においては
自分を甘やかそう世間に少し甘えよう、
楽をしよう楽しもうと思えば
かなりそういうことも出来たであろう。
ましてや国立大学に入学したというのであれば
ソレまでの努力に免じて多少はノンビリしたとしても
それをとがめるのも野暮かもしれない。
30年ほど前、国立・北海道大学に入学しながらも
明るく楽しい学生生活ではなく
ひたすら苦しく辛く死ぬほど痛い目にあう青春を
過ごした若者達がいた。
普通に勉強してバイトでもして趣味も楽しんで
そんな学生生活も選べただろうに。
北海道大学柔道部に入部し、
年に一度の七帝戦での北大勝利に、
かつての最強・北大の再建に、全てを費やした男達。
毎日毎日、畳の上で締め落とされ関節を決められ。
しかも輝かしい個人成績の勝利ではなく
団体戦で引き分けることに全力で挑んだりした。
北大柔道部の勝利のために。
なかには留年してまで部に在籍して戦う者まで。
およそ世間の価値感や常識では考えられない青春。
楽、ラクとかタノシイとかを放棄した青春。
そこまでするほど価値が真実が七帝柔道にあるのだろうか?
喜怒哀楽から楽を捨て、そのかわりに
彼らは何を得ようとし得ることが出来たのか?
原作者・増田俊也先生の自伝的小説を
一丸先生が汗臭くも綺麗な絵で漫画化している。
ときにホッとしたり泣かずにはいられないシーンも交えて。
一般的な勝利や栄誉とは違った、
普通ではなく損得でもない異常で特殊な勝利を目指して。
仮に比類するものがあったとしても比べようがない
凄い青春譚だ。