sinkで出来ていたことが出来ていない
漫画家としての作者の実力はここで記述するまでも無い程に圧倒的なのは周知の事実である。しかし、この作品においては、その実力を発揮しきれていない。サスペンスにも関わらずコマ割りが細かくテンポ良く進むため、サスペンスが必要な箇所でなんてこと無い日常の様に進んでいってしまう。ましてや大ゴマにする必要の無い箇所で大ゴマにしてしまっている。絵の造形も不気味な雰囲気が失われギャグのキャラ造形になっている為、ここでもサスペンスが失われる。sinkで出来ていたことが何故出来ていないのだろうか?
なんだこれは…!すさまじい衝撃作を読んでしまった。人間が自動販売機になるっていうアイディアだけでも普通じゃないのに最後まで虚を突かれ続ける。作者のまちざわさんはいつも百合漫画を描かれているのようだけど今回もそうで、卵子と卵子をブレンドするって発想は愛を突き詰めないと出てこないだろうから素晴らしいと思う。自分はどツボにハマったのでめちゃくちゃ好きな作品でした。