ネタバレ
名無し

通常のグルメ漫画はおおまかにいえば
「食いしん坊」か「凄腕料理人」のどちらか
が主人公というのが多いんじゃないだろうか?
どちらであれ共通するのは食べることの幸福感の漫画化。
食べて幸福感を味わったり、
食べさせることで幸福感を味わったり。
そこに読者が共感するのがパターンだったりする。

この「侠飯」の主人公は少し異なる。
明日が無いかもしれないから中途半端なものは食べたくない。
生温い美食とは異なる男気の世界。
生き方、死に方、食べ方、味わい方、全て自己責任。

その男気が高級料理にたいしてではなく、
大学生の日常生活料理にたいして
隠し味として発揮されている。

勤め先の保障がない就活中の大学生と
明日の命の保障がない潜伏中の侠客。
通常は触れ合わないし相容れない存在が
ギャグ漫画的ではあるが交錯し、
寝食の、主に食を通じて触れ合う。
基本はギャグ漫画なんだけれど、
通常のグルメ漫画よりもよっぽどシビアで
ヒューマンな面白い料理漫画だと思う。

読みたい
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Wikipediaによると
2014年に出版された小説「侠飯」は、その後
「侠飯4」まで出版。
2016年7月にテレビ東京系で実写ドラマ化。
2016年8月に週刊ヤングマガジンで漫画化されたようです。
ドラマでは料理上手のヤクザの親分・柳刃を
生瀬勝久さんが実に渋い味を出して演じています。

Wikipediaによると
2014年に出版された小説「侠飯」は、その後
「侠飯4」まで出...

テレビ東京のドラマ24枠は長年にわたって
漫画原作のドラマ化での良作品を生んでいると思う。
グルメ系でも「ワカコ酒」「忘却のサチコ」そして
なんといっても「孤独のグルメ」。
どれも良いけれど、自分はダントツで
侠飯」が好みだ。
只者でない料理人であり侠客である柳刃組長が
「飯(メシ)にするか」とのセリフを発すれば
そこからはBGMにのってテンポよく調理が始まる。
まるでヤクザが相手をカタに嵌めて料理するが如くに。
そして出来た料理を味わう人に向けて柳刃組長は語る。
あくまでも料理論として。
それをどう取るかは相手次第。

侠飯は最初に小説があり、その後にドラマと漫画が
ほぼ同時期に公開された模様だ。
それだけにというかそれゆえにというか
漫画もドラマもそれぞれに似て異なる味がある。
そしてどちらも凄く美味い。
まだ読んでいないが原作小説のほうも是非読んでみたい。

テレビ東京のドラマ24枠は長年にわたって
漫画原作のドラマ化での良作品を生んでいると思う。
...

ヤクザが凄腕料理人。
この設定はいかにも漫画的だが、
単純にギャップを狙っただけの設定ではないと思う。
ヤクザだから自然に?寡黙な料理人ってことになっている。
このへんがヤクザ料理人という設定の一番の狙いだと思う。
(料理の解説の際はすこぶる饒舌だし、
 それがまた物凄くわかりやすいのだが)

とかく数多あるグルメ漫画の料理人はしゃべりすぎる。
料理に付いて語る、述べる。
そして食べる側も驚き喜び嬉しがりしゃべりすぎる。
ソレを見た料理人もまたしゃべり、笑い、喜ぶ。
そして喜びを共有して増幅して納得して大団円となる。

それも悪くない。
幸福感をともに味わい増幅する。
理想てきな展開で、わかりやすい。
漫画としてもそのほうがドラマチックだし盛り上がるだろう。
作品としてもちゃんと完結して誰が読んでも
丸く収まる問題のナイ作品になるのだろう。
それに、無口でニコリともしないのが行き過ぎる料理人には
見ていて不快感を感じる部分も確実にあるのだし。

だが、語らなくていいことを語るのは野暮だと思う。
料理に限らず。
そこを「侠飯」は突いているのではないだろうか。
柳刃組長は、自分の料理を食べて喜んでいる人をみても
ニコリともしない。
それをどう感じるか次第で、この漫画を好きになるか
キライになるかは人により大きく分かれると思う。

グルメ系の漫画ってわりと
「今日もまた良い一日でした」
みたいなストーリーの作品が多い。
クッキングパパみたいに親子ともに
 時代を経ていく面白いものもアルが。)
ノホホン系というかリラックス系というか、
毎度お馴染み安定パターンが持ち味の作品も多い。

侠飯は「ゆとり系だが就活に悩んでいる大学生」と
「大儀を果たすために日々真剣に生きている侠客」が
なぜか交わってしまうという漫画なんで、
なんだかんだありつつもいずれ来る最終回に向けて
各登場人物が日々学び変化していっている。
その辺が細部に描かれている。
その辺がとても面白い。

ヤクザ者が食事の前後に
「いただきます」
「ごちそうさまでした」
と述べる。
ギャグ的な一コマかもしれないが
けしてそれだけではないと思っている。
侠飯を読んでいると、素直に自分も言いたくなる。
まあ、食事に敬意を感じるようになったというよりは
そうする柳刃さんをカッコイイイと思うように
なったからかもしれないが。

ヤクザ者が食事の前後に
「いただきます」
「ごちそうさまでした」
と述べる。
ギャグ的...

原作は小説だったのか。知らなかった

ヤングマガジンでの漫画も凄く良いが、
テレビ東京のドラマ24での実写ドラマも
凄く良かったので是非シーズン2,3と作って欲しい。
でもまったくそんな気配はないみたい。
ドラマ24での「孤独のグルメ」は大ヒットで
この時間帯としては異例の視聴率3.5%前後を
コンスタントにたたき出してシーズン7まで作っている。
また、同じグルメ系漫画のドラマ化として
孤独のグルメと同じようにシリーズ化を期待された
(らしい)「忘却のサチコ」は
平均視聴率で2%で、TV局側としては
期待はずれだったとかネット記事などでは評されている。
あと、視聴率は不明だが「ワカコ酒」も
BSテレ東でシリーズ化されている。
一方、ドラマ24での侠飯の視聴率は
平均で2.4か2.5だったはず。
忘却のサチコより上だし、他のドラマ24作品よりも
いい数字のはず。
しかも原作小説は既に存在するのだから
ドラマのシーズン化のハードルは低いと思うのに
なぜにシリーズ化されない?
邪推かもしれないが、
「孤独のグルメ」「忘却のサチコ」
「ワカコ酒」っていずれもが
外食・外飲みが舞台になる作品なんだよね。
一方で「侠飯」はほとんど家庭内での手料理。
あるいは宅飲みが舞台になっている。
何か、この辺にシーズン化が
されない理由がありそうな気が・・・
家庭用調味料メーカーとかとうまいこ
タイアップできないもんかねえ。

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アイターン

原作小説・ドラマも大ヒットの”サラリーマンピカレスク”コミック! 中堅広告会社の冴えないアラフォー社員・狛江に宣告されたのは、リストラありきの左遷!! 新天地九州で狛江を待っていたのは仰天のサラリーマンとヤクザの二重生活だった!!

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