全4話の異形SF短編集
壮大なSFの世界観と、ヒューマンドラマが見事に両立している傑作。 処女作から順に載っている短編集なので、序盤の方は絵の粗さが気になるけど、読み進めるほどに洗練され、2009年から2013年にかけての作者の進化をダイレクトに感じることができる。 個人的に好きな話は、第3話目の「まちあわせ」。 各要素のバランスが良くまとまっていて最も完成度が高いと思う。 作中には、異形の生き物が大量に登場するので、虫とか苦手な人にはキツい部分もあるのでご注意を。でも、気持ち悪さより面白さのほうが上回ると信じている。「風の谷のナウシカ」が問題ない人なら大丈夫。
スターシップトゥルーパーが好きです。「虫」が人間を襲うということで、なんとなく思い出しました。(内容は全然違いますが)
上手だなぁと思ったのは、非人間を登場させることで、人間性や人間社会について別の角度から眺めることができるSFの醍醐味が丁寧だったところです。虫を始め、異形たちのデザインも良かった。
ただ、表紙のほのぼのした感じとは裏腹に内容は結構怖い・悲しいのが多かったですね。
自分もスターシップ好きです!一時期この作品を周囲の人にオススメしていて、まったく受けつけてもらえなかったのですが…なるほど。スターシップトゥルーパーズが好きな人には勧められる!とコメントを見て気付かせてもらいました。