新聞社内で熱心に働いている人たちの脇で「堂々と働いていない」人たちに焦点を当て、感化された主人公の心移りや、彼らを反面教師にする視点で「働く」ということを思ってもみなかった角度から見つめ直させらられる漫画だった。

この漫画は「働きマン」や「島耕作」シリーズのような仕事と向き合って働く漫画の系譜に属した上で、新聞が斜陽産業であるこの時代の中で働くということを痛烈に切り取った漫画でもあって素晴らしかった。
社内の働かない人たちを煙たがり、訝しみ、同情し、憧れ、侮蔑し、受け入れる主人公の姿に人生を見た。

誰かのように生きるのもいいが、自分がいいと思えるように生きるのがいい、というかそういうふうにしか結局生きれないよねって感じの普遍的なラストなのもいろいろ振り回されての着地なので、いいぞーと思った。

僕も、明日も仕事を頑張ろう。

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鬼ゴロシ

昏睡から目覚めたジジイによるハードな復讐劇!!

鬼ゴロシ
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

まだ読んでるところ4話目だけど、かなりハードで面白い!! 街のヤクザたちぶっ倒しまくって無双していた主人公が、5人の仮面被った男たちに嫁と娘を殺され、自分の頭に銃弾ぶっ込まれて植物状態で15年刑務所にいて、出所して子分にお守りされながら飲み行ったら潰した組のやつに包丁ぶっ刺されて道端に放置されて警察に見つかって連れてかれて、運悪く近くで起きてた一家殺人事件の重要参考人として尋問されたら、刑事が自分の家族殺した仮面のやつと同じ話を始めて・・そして、15年の眠りから意識を取り戻す!!!!ここまで一話!! ここから凄絶な復讐が始まる!!!! 熱い!!熱すぎる!!!! 河部真道先生の漫画は、鎌倉末期の『バンデット』、近未来のディストピアを描いた『KILLER APE』と、それぞれ時代こそ違えど、濃くて熱い殺し合いの物語が展開されてきた。 そして今回、ついに現代! そしてこの土地では過去から鬼憑の伝説があるということで土地の背景と業も背負っている!! これからどうやって復讐していくのか、5人は一体誰なのか、ミステリー要素もありつつ楽しみすぎる~!!! 早くも実写映画化してほしい!

テムパル〜アイテムの力〜

ゲームの中でアイテム作って売りまくって現実でも成り上がる!

テムパル〜アイテムの力〜
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

先日発表された「ピッコマAWARD 2023」のSMARTOON部門を受賞していましたね。 https://piccoma.com/web/product/43170 世界最高のバーチャルリアリティゲーム<SATISFY>。全世界ユーザー数20億人が参加する壮大なファンタジーゲーム。 主人公は、借金まみれで日雇いの肉体労働で稼ぐゲーム中毒者の青年。ゲームばっかりやるから友達からも家族からも見放されていたが、ある日ゲームの中の依頼をこなしていると、まだ一人も存在しないレジェンドクラスの「伝説の鍛冶職人」に転職できる本を見つけ転職する。「伝説の鍛冶職人」になったおかげで、何でも武器を装備できるし強い武器も作れるようになって、それらを売ったお金を現実で換金して儲かってゲーム内でも現実でも底辺から成り上がっていく! という話です。 アイテムの力で猛スピードで成り上がっていく痛快なストーリー、縦スクロールならではのかっこいいアクション、仲間との絆、ゲームの世界のキャラ(AI)との恋愛まであって見どころがたくさん! 底辺を味わってきた主人公だから、ずっとお金にがめつくてとにかく根性で乗り切るところが面白いです。いろいろ運も向いてくるんですよね。 気軽にサクサクスルスルっと読み進められるのでちょっとした時間にぜひ。

巡る遊星

どうなるのか読めないけど楽しみな話!

巡る遊星
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

待ってました!中島佑先生の新連載!! ちばてつや賞『ODD FUTURE』や、となりのヤングジャンプ読切『友人について』『A PERFECT DAY』など素晴らしい読切を発表されてきた中島佑先生。 満を持しての連載!楽しみにしてました! https://tonarinoyj.jp/episode/2550689798819277317 高校時代、文化祭で脚本を書いたクラス演劇が優勝して才能を発揮していた主人公は、のちに高校時代の同級生に誘われてトリオを組んでいたが30を目の前にして芸人として売れていなかった。物書きとして友人の怪談系YouTubeの台本を書いて活躍してステップアップみ見えてきたりはするのだが、周囲では少しずつ不協和音的に人間関係がもつれ始めていく…。 これは「お笑い」の話というより、彼と彼を巡る周囲の物語。 物書きとして自分に自信がある主人公だし、自分自身のことを客観的に見られているのだが、決定的に人を楽しませようという気持ちに欠けているから芸人には向いていない。さらに、少なくとも自分は面白いものを書けているという傲慢さ、ふてぶてしさが表に出てしまっていて、他人から好かれることもない。プライドから自分から出た言葉は引っ込めないし、一人で何が悪いと開き直っている部分もある。 それでも僕にはどうしても彼を憎めない。 誰に評価されるでもなく、自分が面白いと思えることをやることが正義な世界で貫く彼は素晴らしい。しかしその価値観を他人に押し付け強要するのは傲慢すぎるし、いる環境に自分を適合させようという意思すら感じないのも違うと思う。その強情さと柔軟性の無さはやはり芸人には向いていないかもしれない。人に求めてばかりで求められることに応じられないのも人間関係が厳しくなってくる。 そのブレない姿勢が必要な場所もあるだろうから、全てを失う彼にはどこかで上手くいってほしいと願ってしまう。本格的に孤独になった彼にどのような変化が訪れるのか。 これからが楽しみだ。 https://comic-days.com/episode/2550689798274443728 https://tonarinoyj.jp/episode/316190247136013710 https://tonarinoyj.jp/episode/4856001361553621486

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オモコロマガジンぬ

オモコロマガジンぬ

お笑い系Webマガジン・オモコロで公開された秀作マンガが一冊に! インターネットという自由な場だからこそ集まった、型にハマらない自薦作品集。何も考えずにゲラゲラ笑える話から、ちょっと人生に刺さる話まで、心のどこかに引っかかるマンガがここにある! 先日、自宅で飼っている猫が頻尿になりまして、尿検査に行かねばと思ったのですが、人生で猫の尿を採取したことが無かったので大変慌てました。お医者は「スーパーで売っている魚があるでしょ。あの魚のトレイをね、もよおした猫の体の下にスッと入れるんだよ」と何故か酒ヤケした声で言うのですが、まず猫が何時もよおすか分からない。家に帰って魚のトレイを握りしめて茫漠と佇んでいたのですが、一向に猫はおしっこをしません。僕もいい大人ですから、一日中そうしてぼうっとしているわけにもいかないので、トイレの中で猫がおしっこをかけそうな場所にトレイを仕掛けて、トイレだかトレイだか分からなくしてそのまま出かけました。帰る頃には尿が入手できているだろう、と。ところが、帰ってきてもトレイには何も入っていません。これはダメだということで、再度酒ヤケ医に方策を聞きにいくと、「そもそもね」と。「猫のおしっこは、排尿してから3時間以内に持ってこなきゃダメなんだ。あっという間に雑菌が繁殖しちゃうんだから。置いてあった尿を持ってきてもダメだよ」。猫の尿には鮮度が重要。知らなかったものですから、驚きました。それじゃやっぱ、無能のようにトレイを持ってろってわけ? そんな一日に人間は耐えられるものでしょうか。猫はそんな無能の前でおしっこをする気になるのでしょうか。というわけで皆さんにお買い上げいただいた電書の売上の一部は、そのように私が猫のおしっこを待つ際に摂取する菓子パンの代金へと姿を変え、世の中に還流していきます。お買い上げ、どうぞよろしくお願いいたします。(オモコロ編集長・原宿)(Vol.2へ続く) 【収録作品】 漫画の最終回あるあるだけで作った最終回の漫画(かまど) こんな日もあったっていい 第1話(田島シュウ) サボり先輩 第1話(地球のお魚ぽんちゃん) メデューサちゃん 第1話(てらだこうじ) 宇宙になった黒ギャル(長イキアキヒコ) サレンダー橋本4コマ劇場 第1話(サレンダー橋本) その日私は祖父の棺にインリンのDVDを入れた(逆襲)

全員くたばれ!大学生

全員くたばれ!大学生

青春の只中にいる若者も、チンケな孤独を持て余す大人も必読!パリピもオタクも大嫌いな主人公の全く成長しない一年間<ぼっち大学生あるある!?>●クラスのライングループに招待されていない●ダンスサークルに入ろうと画策するも、誰にも話しかけられず校舎の周りを7周●ハロウィンコスプレをして渋谷に繰り出すならヘビに噛まれたほうがマシ●映画好きなおしゃれカルチャー派閥に入りたい●でも、裏地チェックの服を着ているクソダサ三銃士の仲間になりかけて……。包茎大学に入学した亀田哲太は、5月になっても友達ゼロ人。休み時間は机の木目を見ながら、ウェイウェイ系大学生のお喋りを盗み聞きしている。パリピを憎みつつ、オタクにも上から目線で接してしまう哲太に、自らの青春を重ねずにはいられない!? チャラ男芸人EXITも“チャラ男サイド”から大絶賛!「チャラ男の撒き散らす不快感! 謙虚でいようと気づかされた“チャラ男の聖書”」(りんたろー。)「誰もが一度は経験する陰鬱を壮大に膨らませている。これぞ「青春」のアンサー漫画!」(兼近大樹)

明日クビになりそう

明日クビになりそう

「仕事をサボって個室ビデオへ」「忘年会のお店の予約を忘れる」など、ウォーターサーバー会社の生意気なサラリーマン、宮本の小狡く愚鈍な言動の数々を現役サラリーマン漫画家である作者がコミカルに描く! 現代社会を生き抜くリーマンたち、そしてこれから働こうとする人々へ向けた……クズ会社員のおバカ処世術、ここに爆誕!!

恥をかくのが死ぬほど怖いんだ。

恥をかくのが死ぬほど怖いんだ。

日本一ふざけたWEBメディア「オモコロ」にて漫画『新社会人よ、窓際を目指せ』を発表するやいなや、SNS界隈で“意識低い系作家”と異名され、話題をよんだサレンダー橋本。氏の作品群を集成した単行本がついに登場。話題作『新社会人よ、窓際を目指せ』はもちろん、これまでに描いてきた短編や4コマ、さらにはこの作品集でしか読めない描きおろし新作も収録します。“ダメなヒト”を描かせたら右に出るものはいない、モンスター・ルーキーの怪作をお楽しみください。

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