地球儀
この漫画、なんと冒頭に地球儀が出てくる。ギリシャの哲学者で地球が丸いことを証明したアリストテレスが、地球儀をエウメネスに見せていたのだ。アリストテレスは、数学者が「40万スタディア」と算出したことを述べた後で、「私はもっと小さいのではないかと考えている」と述べた。 ちょっとおかしな話で、いま知られているのは、地球の大きさを初めて測定した人物は紀元前275年生まれのエラトステネスと言われている。アリストテレスは紀元前384年生まれで、100年以上早い。つまり、エラトステネスより前に算出した人がいることになる。また、エラトステネスの算出した値は約25万スタディオンで、値も大きく異なる。地球儀についても、紀元前150年前後に作られたものが最古と考えられており、アリストテレスよりもずっと後のことである。おそらく漫画上の演出であろうし、バルバロイであるエウメネスの有能ぶりを示すことに成功している。
あー、こういうのいいな、この探偵ものはいつ実写ドラマ化してくれるんだろう。
という感想がすっと出てくるくらいに登場人物のキャラがそれぞれ立っていて好きです。
主人公がすごく普通の人で、カリスマの仕事ぶりに感動して探偵を志すなど人間らしくて親しみやすく感情移入して読みやすいです。
テーマ的には探偵の主要な仕事である「人捜し」という地味そうに見えることをドラマチックにたまにコミカルに、複数の人の事情や思惑などが絡まり合って人は消え、また捜されているのだなと。
1話目の、桜舞う中、20年間別居していた妻の依頼で見つかる作業員のおじさんが「わたしのことを許してくれるんでしょうか……?」と涙があふれて同行するシーン。
グッと引き込まれました。
3話まで試し読みできます➔http://afternoon.moae.jp/lineup/687
基本的に1話完結で読みやすく、たった2巻で打ち切りになってしまったのが悲しいです。
メディア芸術祭の審査員推薦作品に挙がっていたので、なんだかほっとしました。
>>テーマ的には探偵の主要な仕事である「人捜し」という地味そうに見えることをドラマチックにたまにコミカルに、複数の人の事情や思惑などが絡まり合って人は消え、また捜されているのだなと。
人生にも失踪にも捜索にも、色々あるのだなあ、
と思わせられましたね。
それらに関わる探偵・寺崎が、
一見すると他人のことなんか興味なさそうで
それでいて凄く細かく観察し思考しているのも面白い。
ドライというかクールな性格なんだけれども
キライになるような感じの冷たいキャラでもないですし。