動物のお医者さんによる新本格★館シリーズ
動物のお医者さんというマンガが、我々動物好きとしては気になっていたのですが、12巻あるので手が出しづらかったんですよね。 それで何度もカゴに入れたり出したりしていた時に偶然見つけたこちらの作品!なんと、気になっている「動物のお医者さん」の作者の方と、わたしも好きで全部読んでる本格ミステリー小説「館シリーズ」の著者の方とのコラボ作品!!!しかも2巻とサクッと読めそう!しかも綾辻先生にしては珍しめの鉄道系ミステリー!? ということで読みました。 ミステリーマンガということで、金田一くん的なものを想像していたのですが、完全に裏切られました。佐々木先生、めちゃくちゃ個性強くないですか?? 独特すぎる世界観で、途中まで「これは本当にミステリーのマンガなのだろうか・・?」と何度も不安になりました。いい意味です。 ミステリー系なので、過度な説明は避けますが、一度ビビる仕掛けがありました。 楽しめはしましたが、このタッグで続編が出たとしたら、多分「動物のお医者さん」と「館シリーズ」を読むと思います。いい意味です。
ミステリー作家の綾辻行人が原作、『動物のお医者さん』の佐々木倫子が漫画を担当するコミカルなミステリー。
女子高生の空海(そらみ)が夜行列車「幻夜」の車中で起こった殺人事件を、乗り合わせた鉄道オタクたちと真相を解明していきます。2005年に月刊IKKIで連載していたらしいです。
「犯人は誰か?」「殺した方法とは?」この二つの謎を巡って物語が進んで行きます。鍵となるのは走行中の列車に忍び込む方法ですが、綾辻行人によるミスリードが仕込まれています。これにハマってしまうと、読者は空海とともに大前提から認識を改めなければなりません。私もまんまとやられました。
また、事件が起きる前はもちろん、人が死んでからも鉄道オタクたちのギャグが連発されるので「みんなが空海を騙そうとしているだけで、殺人事件に見せかけたドッキリでは?」という疑問が何度か頭をよぎりました。
鉄道ギャグは「乗る」「撮る」「時刻表」など多岐にわたっています。鉄道に明るければオタクたちに共感できると思いますし、そうでない人も勉強になると思います。殺人やミステリーが苦手な人でも、クスリと笑える佐々木倫子のギャグが豊富なので楽しめますよ。