エヴェレスト初登頂の謎を解く可能性を秘めた古いカメラ。深町誠は、その行方を追う途中、ネパールで“毒蛇(ビカール・サン)”と呼ばれる日本人男性に会う。彼がネパールに滞在する理由とは!? そして、彼の正体とは…!? 巻末に、夢枕 獏[『神々の山嶺』漫画版によせて]+谷口ジロー[もうひとつの山嶺]収録
この物語は、家族を知らずに育った永井仁清が、ある家族を護ろうとする漢のドラマである。生まれてまもなく捨てられ、福祉施設で擬似家族を体験した仁清は、より強い絆を求めてヤクザになった。仁義・恩義・律義に生きる無骨な生き様に熱くなる!!
現代の吉原でNo.1のソープ嬢・未来がひょんなことからタイムスリップ!!落ちたところはなんと江戸時代、遊郭の吉原だった!?もう元の時代に戻れないのかしら……な――んて落ち込んでる未来じゃない。持ち前のバイタリティーとプロ根性、そして21世紀の“床技”でみるみるうちに、売れっ子女郎に!!さぁ今宵も、未来の技でいかせてあ・げ・る。
世間の女たちをヒィーヒィー言わせる事を誓い、歌舞伎町1番街の門を潜ってホストになった後家山一番星! 夜の街に呑まれながらも一番星は数々の伝説を作っていく…。彼は果たして童貞を捨てることができるのか?
現代の吉原でNo.1のソープ嬢・未来がひょんなことからタイムスリップ!!落ちたところはなんと江戸時代、遊郭の吉原だった!?もう元の時代に戻れないのかしら……な――んて落ち込んでる未来じゃない。持ち前のバイタリティーとプロ根性、そして21世紀の“床技”でみるみるうちに、売れっ子女郎に!!さぁ今宵も、未来の技でいかせてあ・げ・る。
人も羨むほどの豊満な肉体を持つ紺野真由子。彼女の表向きの姿は、官能小説家・宇津木好助の美人秘書。だが実は、彼女こそが宇津木好助その人であった。女性ながら、心と体を激しく揺さぶる官能小説を生み出し続ける真由子。時に体を張りながらも、極限の官能を探求する創作の秘密に迫る平成エロティカ・ロマン!!
僕の地元・長野県には、中学校集団登山という拷問のようなイベントがありました。一学年240人がみんなで3000m級の山に挑むという荒行です。しかも、登る予定の山で起きた遭難事故を描いた新田次郎の「聖職の碑」の映画版を見せられるという、嫌がらせとしか言いようのないオマケもついていました。とはいえ、このイベントで山に目覚めた人もいないわけではなく、それなりに意味のある行事な気もします。僕は下山中に便意に襲われ、6時間死ぬ思いで我慢するという、これまでの人生で一番の苦行を味わったので、二度と山には登らないと決めています。 とはいえ、山ものの作品を読むと、山もいいかもしれないと思ってしまうのです。『神々の山嶺』は数多い名作を生み出し、海外でも評価の高い谷口ジローのまさに最高峰だと思っております。 『神々の山嶺』には羽生丈二という一人のクライマーの姿が、カメラマンの深町誠の視点から描かれます。 この羽生丈二、初登場シーンから圧倒されます。「その時…むっと獣の臭いが店内にたちこめたような気がした」。この存在感がどこからくるのか、深町は彼の過去を調べていくのです。 羽生を関係してきた様々な人に取材していくうちに、彼の孤高としか言いようのない半生が明らかになっていきます。 羽生は可愛げのない、根性はあっても鈍重で無口な男でしたが、クライマーとしては抜群の才能を発揮。しかし、全てを山に集中する羽生は、普通の生活を送る人間と温度差がうまれ、山岳会でも孤立していきます。誰もが登れなかった壁を登り、山岳界の話題をさらうものの、羽生自信は不遇のまま。海外の山に挑戦することができません。 誰よりも山を想っているのに資金や人脈や名声がないだけで、挑戦できない苦しみを味わい、自分を慕う人間の死があり、やがて羽生は自分から孤立していきます。そして消息を断った羽生がなぜカトマンズにいたのか?彼がなにをしようとするのか、物語は加速していきます。 羽生の姿は、新田次郎の小説ではないですが、まさに「孤高の人」なのです。孤高の人は、人の共感は求めません。自分でも言葉にできない衝動に突き動かされるまま、「これしかない人生」を送るのです。 羽生はいいます「いいか。山屋は山に登るから山屋なんだ。だから山屋の羽生丈二は山に登るんだ!!」また、なぜ山に登るのかという問にこう答えます。「そこに山があったからじゃない。ここにおれがいるからだ」 「これしかない人生」を送る男の寂しさと美しが同時に描かれ、僕もこのような生き方に強く憧れるのです。 いや、既に僕は僕にとっての「これしかない人生」を歩んでいるかもしれない。この、マンガとゲームにあふれた人生は。