歴史マンガの感想・レビュー1574件<<3536373839>>仕掛人藤枝梅安仕掛人藤枝梅安 さいとう・たかを 池波正太郎名無し池波正太郎の小説、仕掛人シリーズがあり、テレビドラマの必殺仕掛人があっての、この漫画「仕掛人 藤枝梅安」な訳ですが、巨匠さいとう・たかを氏の劇画色が強いです、ゴルゴ13みたいな梅安さんを時代劇に登場させ、巨悪を断つ仕掛人を演じさせます。原作の設定に忠実というわけではないのですが、マンガ作品としては充分に楽しめる内容だと思います。料理もさることながら150年前の武士と現代の女性との邂逅が面白い半助喰物帖 草香去来 灯まりも名無し150年前の武士が井戸に落ちて、現代の東京にタイムスリップしてくるといった所で、どんな料理を作るのか気になって手に取りました。 半助さんの反応がいちいち面白く、すごく適応力が高い人だな〜と思いました。 歴史を知る楽しみ、料理のレシピを知る楽しみもありますが、全体を通して気持ちがあたたかくなる作品です。人体破壊表現のひとつの到達点いちげき 松本次郎 永井義男ANAGUMA古今東西のマンガで人間の体は多種多様な表現でブッ壊されてきました。 本作では農民上がりの一撃隊が使う粗削りの剣術と 殺しのプロであるサムライの剣筋とが描き分けられていて 重い、鋭い、強い、痛い、などキャラが食らった斬撃が どんなものだったのかが一発で伝わってきます。 それによって損壊される身体も 気持ちよくデフォルメされてるかと思えば、痛々しく醜いほどに写実的に描かれたりとさまざま。 目まぐるしい物語の状況変化や、キャラクターがどんな感情を抱えているのかが ときどきで破壊される身体の表現によって語られていくのです。 ただカッコイイわけでも、ただグロいわけでも、ただリアルなわけでもない。 「人を斬る」ことを真摯に捉えた表現が本作には描かれています。ひとりの帝国軍人が辿る、壮大なメロドラマメロドラマ 村上もとかnyae第一次世界大戦後のフランス・パリを舞台に、フランスに赴任した帝国軍人が伯爵令嬢と出会い、そこから始まる壮大なドラマが展開される感動のロマンスストーリーです。 主人公の都筑の恋愛だけでなく、芸術家として一人前になるためにパリへ来ている多くの日本人を含めた外国人の情熱的な生き様や、実在の人物(藤田嗣二やパブロ・ピカソなど)の錚々たる面々も物語を盛り上げ、思わずうっとりとしてしまいます。 一方、日本人やアジア人に対する差別などもしっかりと描かれており、当時のきらびやかな雰囲気と殺伐とした雰囲気どちらも肌で感じるようにリアルです。 ひとりの平凡な男が辿る、壮大なメロドラマ。一本の映画を観たような気持ちになります。 フランス革命の理解を深めてくれる漫画杖と翼 木原敏江名無しフランス革命の前後を舞台にした歴史漫画です。主人公は架空の人物で、史実と絡み合いながらストーリーが展開していきます。 フランス革命時代の漫画というと「ベルサイユのばら」が有名ですが、「杖と翼」は革命後に活躍するダントンやサン・ジュストなど、ややマイナー実在人物も登場し、フランス革命の影の部分も描かれています。歴史の勉強にもなるし、フィクション部分も面白いので、おすすめです。とにかく絵が美しい作品美女斬り麗三郎 鳴海丈 伊賀和洋名無し母親を死に追いやった仙台藩伊達家への敵討ちを果たすことだけに人生を賭けた卍屋麗三郎。吉原で秘具媚薬の店を商うのは仮の姿で、母親の死後預けられた吉原遊郭で幼い頃から教え込まれた性技を使い、伊達家へとじわじわと近づいていく姿には強い憎悪と執念を感じざるを得ません。ストーリー上、性的描写や残酷な格闘シーンも頻繁に登場するのですが、読んでいてそれらに目を背けたくなるよう嫌悪感をほとんど抱かないのは、絵がとても美しいからでしょう。丁寧で技巧的に優れた作画と、しっかりした筋書で、歴史漫画とも言えるような素晴らしい作品になっています。主人公の麗三郎の麗しさ、のちに恋人となる瑠璃の愛らしさも、この作品をより魅力的にしています。男性よりも女性から高評価を得そうな作品です。良くありがちな仮想戦記だが…不沈戦艦紀伊 神矢みのる 子竜螢名無し一昔前、仮想戦記小説が好きで愛読していた事もあり、タイトルから即食い付いてしまいました。 真面目系の小説とは異なり、荒唐無稽なストーリー展開や設定に思わずクスッとさせられますが、それでも日米決戦の大逆転に溜飲を下げたい人なら、まるで童心に帰った様に最後まで楽しく読める筈です。 続きがきになります。ながたんと青と-いちかの料理帖- 磯谷友紀名無し絵がきれいで登場人物たちの感情も表情豊かに描かれていて読み応えのあるとても好きな作品です。 年の差がある夫婦の今後がどうなるのか展開が気になります。努力家で優しい主人公なので幸せになってほしいなと思いながら読んでいます。出てくる食事もおいしそうなので、料理上手っていいなあと思っちゃいました。影丸譲也作品の隠れた傑作カミカゼ 影丸譲也名無し影丸譲也氏がこの「カミカゼ」の様な戦争を扱った作品を残していたとは知らなかったので、早速読ませて貰いました。安保闘争で機動隊と学生が一触即発状態の真っ只中に割って入った男(旧海軍戦闘機乗り牧飛曹長)の死に際の回想から、カミカゼ特攻の現場へ話は移ります。終戦までの特攻隊員の苦悩を描きながら、最期は宇垣纏海軍中将の行った、玉音放送後の特攻をモチーフにしたエピソードでカミカゼを締め括り、現代日本への警鐘を鳴らしながら一巻の終わりとなります。混乱していたあの頃の我が国全体に「カミカゼ」という言葉でもう一度原点に返れと促した様にも考えられる秀作です。時代ものでもキュンとするチ・カ・ラ 和田尚子名無し大正時代が舞台でも、切ない恋模様が繰り広げられていて面白かった。この時代は、自分の好きな人と結婚する人って少ないのかなぁと思いを馳せながら読みました。とはいえ、許嫁の新聞記者の彼もクールでイケメン。千華羅ちゃんが羨ましい…。あと、着物や袴が華やかで良いですね。日本と西洋文化が入り混じった時代の色も感じられて見ていて楽しい。 きっと「青空」は変わらない俺と悪魔のブルーズ 平本アキラナベテツアメリカの痛ましいニュースが届いた日に、久々に単行本を手に取りました。黒人が明確に差別されていた時代の伝説のブルース・ギタリスト、ロバート・ジョンソン。 RJが生きた時代のアメリカでは、リンチが普通に行われています。それは人々の差別意識が社会における「常識」だったからです。当然、現代においてそれは否定されるものです。しかし、その意識というのは地下茎のように隠匿されているだけなのかもしれないと、悲報を聞く度に突きつけられているような気にさせられます。 ブルーハーツの永遠の名曲に、「青空」という曲があります。十代の頃にこの曲を聴いて、多少は他人に優しくなれただろうかと、四十代の中年は自省をします。RJの生きた時代も、空はきっと青かったのだろうし、100年先でも空は青いままだろうと。 作品についてあまり触れていないのですが、この作品は音楽マンガとしてもアクションマンガとしても歴史マンガとしても超一級の作品です(描くのが難しい作品であることも容易に想像出来るのですが…)。 どれほどの時間がかかろうと、この作品がきちんと完結することを願っています。 マンガとは関係のない蛇足ではありますが、故・石田長生さんがRJを唄った「汚職」という曲があります。悪魔との取引を「汚職」という言葉に込めた言葉のセンスの素晴らしさがとても光る曲なのですが、トリビュートアルバムでヒロトがカバーしていることも併せて記しておきます(「青空」は石田さんもカバーしてます。以下、本当に蛇足でした)名作『坊っちゃん』を現代風に21世紀坊っちゃん’s 逢坂みえこ名無し一人暮らしをしたい高校3年生が、全寮制の大学に進学し、そこでの寮生活をコミカルに描いたお話です。夏目漱石の「坊ちゃん」を下地にしており、登場人物名は原作と同じで、それ以外の設定は大分異なりますが、現代風の青春群像劇として面白い試みです。犬のキヨちゃんもかわいく、主人公の心の描写に一役買っています。心が暖かくなる物語だと思います。笑うこと以外何が出来るというのだろうか快楽ヒストリエ 火鳥名無し※ネタバレを含むクチコミです。 少女漫画の既成価値観と戦い抜いた最終回…! #完結応援風光る 渡辺多恵子せのおです( ˘ω˘ )少女漫画を支えていた1つの作品が、もう「見事」としか言いようがないほど素晴らしい最終回を迎えることができました。 『風光る』は、月刊flowersが創刊号からずっと連載されており、2020年7月号をもって23年間の連載に幕を閉じました。 本作は1997年~別冊少女コミックで連載が開始されましたが、2002年に別冊少女コミックがリニューアルされた際、プチフラワーと別冊少女コミックの一部連載作品を併合した形で創刊された月刊flowersに移籍されました。 flowersの元になった別冊少女コミックは、萩尾望都の『ポーの一族』『11人いる!』、吉田秋生の『BANANAFISH』、田村由美の『BASARA』など数々の名作を生んだ場であり、今もflowersでご活躍されている漫画家さんがご活躍していました。 flowersのもう一つの前身であるプチフラワーでは、24年組では竹宮惠子の『風と木の詩』、木原敏江、大島弓子や山岸凉子の短編、ポスト24年組と言われる佐藤史生、ささやななえ、そして彼女らの次の世代にあたる岡野玲子、吉野朔美、西炯子などなど、常に新しい少女漫画の価値観を生んでくれた多彩な作家陣でした。 つまり、月刊flowersは、既成価値観を壊し戦い抜いてきた作家陣の意志が残された、小学館の唯一の少女漫画雑誌なのです。 前置きが長くなりましたが、『風光る』がここまで見事な最終回を迎えられたのは、今現在のflowersに、前述した数々の巨匠たちの影響が残っている故だと思います。 また、『風光る』も、停滞している少女漫画の既成価値観に対し、23年間ずっと戦ってきました。 その功績の一つが、それまで難しいと言われていた、少女漫画で史実に沿った歴史ものを、最後の最後まで描き切ったことだと私は思います。 そしてその結果の、この最終回…!! flowersがなければ、この最終回は描けなかったのでは…?ともまで思います。 この完結を読むことができて、作品にとって雑誌というのはとても重要なんだな…と思うことができました。 (作品自体の感想は、以前書いた口コミを読んでいただけたらなと思います…!) スペリオールの大ヒット時代劇アクションあずみ 小山ゆうくまぞうスペリオールの大ヒット時代劇アクションです。小山ゆうの作品はどれも面白いのですが、一つ選べと言われたら、月並みながら「あずみ」を選びますね。 なんと言っても主人公・あずみのキャラクター性が抜群に素晴らしいです。純粋さと鬼神のような強さが同居した精神性が好きですね。過酷な運命を乗り越え、成長する度に菩薩のような神々しさをあずみから感じました。作品内で、自分からあずみに殺されたがる者達がいたのもの頷けます。 ここまで生死観の突き抜けたヒロインはなかなかいないでしょう。まだ読んでいない方は、絵のクセや、巻数の長さに躊躇せずに是非読んでほしいですね。人間魚雷「回天」って映画が有ったよね特攻の島 佐藤秀峰名無し戦記物を読み込んでいる私でも、この漫画の存在を知りませんでした。帝國海軍が誇った酸素魚雷に人間を搭乗させ、生身の人間が動きをコントロールして敵艦を葬る、この凄まじい発想を具現化してしまった、敗戦間際の我が国の追い詰められた姿を見る事が出来ます。 特攻を語る時に「決死」と「必死」の違いが論じられますが、その議論すら組み込まれた奥深い漫画である事を請け負います。一読に値する作品と断言します。 すごく知識を得てしまう漫画!うちの旦那が甘ちゃんで 神楽坂淳 雷蔵 雷蔵む昔の食べ物のあれこれとか男女のあれこれとか1ミリも知らなかったことがポンポン羅列してあって一ページめくると膨大な知識量を得ている気がします! それほど調べてあるということですね… 呆気カランとして明るい旦那もいいです! まだまだ3話そこらなのでこれからが楽しみ!まだ幼かった頃基本的…るろうに剣心―明治剣客浪漫譚― カラー版 和月伸宏aicoまだ幼かった頃基本的に少女漫画専門でしたが、それでもおもしろいと思った少年漫画の1つ。大人になって映画もちゃっかり前編後編どちらも映画館まで見に行きました。剣心のおとぼけキャラが強さとのギャップでたまらない。生まれて初めてジャンプを買った話鬼滅の刃 吾峠呼世晴TAT私は、幼い頃から漫画が好きだった。定かな記憶ではないが、初めて読んだ漫画は星のカービィとポケモンの四コマ劇場だったと思う。その後も、週刊少年ジャンプの漫画を中心に数々の作品に読み触れていった。 私は週刊少年ジャンプを買ったことがなかった。読み始めた小学生の頃から、読むのをやめた高校生の頃までずっと、隣に住む従兄弟のお兄さんに貰って読んでいたのだ。読み始めた頃には、アイシールド21でまだデスマーチが行われていたし、愛染もまだ良い人だと思っていた。テコンドーを題材にした漫画がすぐに打ち切りになってしまったり、リボーンやムヒョ、銀魂、SKET DANCE、ToLOVEる等等の作品が輝きを放っていたりと、沢山の漫画に囲まれていたあの頃を懐かしく思う。成人した今でも漫画は好きで、継続して読んでいる作品も少なくないが、週刊少年ジャンプの世界はもう私の知るところにはなくなってしまっていた。 鬼滅の刃を読もうと思ったのは別に奇跡でも必然でも数奇な巡り合わせでも何でもない。私がこの作品を読み始めた時には既に19巻まで刊行され、TVでは社会現象的な人気と報道されるほどの一大ムーブメントな作品として周知されていた。情けない話だが、私という人間は天邪鬼で人気で話題の作品ほど読むことを躊躇い、敬遠する。いつからこんな厄介な人間性になったのか…… 連休を迎える前、職場の後輩くんが「もうすぐ完結するかも」と、教えてくれたことで今が丁度良い頃合いかもしらんと思い、この度鬼滅の刃を読むに至ったのだ。 私が漫画を読んで泣いたのはこれが二回目だった。 この作品は、鬼狩りと呼ばれる鬼殺隊の青少年たちが、家族や友人の仇となる鬼を殲滅するまでのお話で、各登場人物が信念を胸に文字通り命懸けで鬼に立ち向かっていく。 3巻ほど読み終えた時の印象は、「サンデー作品っぽい」というところだった。想起したのは犬夜叉とうしおととら(こちらは未読)で、"妖怪奇譚"モノという印象を受けた。心地よいコメディ調、可愛らしいデフォルメ顔、インフレを起こさない"考える戦い方"に惹き込まれていった。 少年漫画から暫く距離が空いていた私がこの作品で感じたのは、"敵が強すぎる"ということ。ONE PIECEのアラバスタ編のように味方陣営、敵陣営ともに一人ずつが各人を相手に戦っていくスタイルに馴染みが深かった私は、「上限の鬼強すぎるぞ……」と、登場人物同様に絶望した。鬼滅の刃の戦いは基本的に鬼の首を斬り落とすことに注力して進んでいく。ただ、鬼が強すぎてまぁ斬れない斬れない。そこで現れるのが心強い味方。それも一人じゃなく二人。場合によっては何人でも味方が駆けつけて共闘してくれるのだ。まさに物量作戦!と思ったが、そんな糞みたいな冗談では片せないほどにこの作品のキャラクター達は生命力に溢れていて、強く優しい。どんなにボロボロになっても折れることなく進み続ける。弱きを助け悪しきを挫く彼らのその姿は、私がかつて憧れたジャンプヒーローそのものだった。 主人公・炭治郎は真っ直ぐでクソ真面目でとにかく優しい心の綺麗な少年。共に闘う仲間たちは勿論、命のやり取りをした鬼でさえも、炭治郎の温かな優しさに触れてしまえば、忘れていた大切なことを思い出してしまうのだ。その優しい炭治郎もまた、様々な人の優しさに助けられ、自らを奮い立たせ、どんな窮地でも諦めることを選ばなかった。誰かに守って貰ったように、自分も誰かを守る。優しさの連鎖は絶ち切れることなく繋がっていく。数珠繋ぎになり循環し、滅ぶことはない。 ONE PIECEのチョッパーの出自の話で泣いたのは小学生の頃のこと。齢二十五にもなった自分が漫画を読んで何度も泣いてしまうとは思わなかった。そのことに気恥ずかしさもあるが、少し嬉しくも感じた。素晴らしい少年漫画は、次話を渇望させる。コミックスで読み始めた私が、ジャンプ+のアプリで本誌を購入してまで続きを読んだように。サラリーマンの自分が月曜日を待ち遠しく感じるなんて有り得なかった。人生で最初で最後になるかもしれないが、私は週刊少年ジャンプを買いに行った。 ありがとう鬼滅の刃。 心を燃やせ。赫い刃を。折れない心を。 (204話で完結と思ったら205話で完結だったので結局二回買うことになりました) ハードボイルドな武田信玄公ならこの作品!甲斐の虎 武田信玄 小池一夫 小島剛夕名無し戦国屈指の人気武将である“武田信玄公”をタイトル通りに主役に置いての伝記、軍記ものです。 ストーリーは躑躅ヶ崎館、そして父親武田信虎との不和、追放劇からスタートしており、信玄ものとしてはデフォルトです。 信玄公の物語は実質三巻ほどで幕を閉じ、四巻は武田家凋落、他作品でいう“武田勝頼”の物語になっています。 このため巻のサブタイトル通りにほぼ史実の内容が描かれますが、やや駆け足気味な印象を受ける方も多いでしょう。 ハードボイルドな小池スタイルの信玄公は他作品と差別化しているゆえ、信玄公の生涯頁数にして1200頁ほどで描きあげたを作品です。子供にも大人にも勧めたい土砂どめ奉行ものがたり 青木朋ナベテツ昔々あるところに、というナレーションが頭に流れてくるのはある年代以上のような気もしますが、近世の日本を舞台にしたお伽噺であり、また史料に基づいた良作でした。 作者の青木朋先生は、中国に材を取った歴史漫画を描いていたり、あるいは現代舞台のミステリを描いたり幅広く作品を描かれていますが、この漫画は大人から子供まで楽しめる良い漫画だと思っています。 現代の日本に生きている自分達は、水で苦労することなんて恐らくほぼない訳ですが、近代以前において水利というものがどれだけ大切だったのか教えてくれますし、お上と庶民という感覚は日本では変わらないのかなあと想像したりもします。柔らかく可愛らしい絵柄で読みやすく、良作として薦められる漫画です。勢いある首を斬らねば分かるまい 門馬司 奏ヨシキ名無し華族の幸乃助と、処刑人の洞門沙夜の恋を中心に、移り変わりゆく明治の世を描いている漫画です。 途中から、海外編になってしまって、一体このマンガはどこに向かっているのだろう・・・と思いましたが、舞台はまた日本に戻ってきました。 2人の恋は悲劇で終わってしまうのか、ラストの展開が気になります。 原哲夫が描くノブナガいくさの子 ‐織田三郎信長伝‐ 原哲夫 北原星望 熊谷雄太(STUDIO H)名無し織田信長の幼少期から、亡くなるまでの一代期を、生き生きと描いてあります。うつけとカモフラージュをして尾張を守りながら着実に力を蓄え、仲間に信頼されるまでにいったのは、信長の人に愛される度量の広さと、物事に囚われない自由な心にありました。毎回その次はどうつながるのかと、楽しみに読んでいます。海自護衛艦の実質「空母化」空母いぶき かわぐちかいじ 惠谷治名無し護衛艦いずも型のF-35B搭載・空母化改修のニュースをきっかけに、この作品の存在を知りました。次々と押し寄せる息も付かせぬ緊迫感、指揮官としての責任感や重圧、戦闘機搭乗員としての覚悟等、「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじ氏らしい、国を守る者としてのギリギリの人間ドラマを堪能する事が出来ました。<<3536373839>>
池波正太郎の小説、仕掛人シリーズがあり、テレビドラマの必殺仕掛人があっての、この漫画「仕掛人 藤枝梅安」な訳ですが、巨匠さいとう・たかを氏の劇画色が強いです、ゴルゴ13みたいな梅安さんを時代劇に登場させ、巨悪を断つ仕掛人を演じさせます。原作の設定に忠実というわけではないのですが、マンガ作品としては充分に楽しめる内容だと思います。