「マンガ的爽快感とバンド・デシネのリズム、双方のいいとこ取りがフランスで話題になった、MANGA×BANDE DESSINÉEのハイブリッド格闘アクション!」大友克洋氏絶賛! 【内容】とある王国で開催される毎年恒例の格闘技トーナメント。二人一組で行われるこの大会の優勝チームには栄光の国王杯と金貨が授けられる。貧しい生活を送っていたアドリアンは、武術学校では落ちこぼれだが、優勝して今の生活を脱したいと意気込んでいた。そしてついに出場権を手に入れた大会を明日に控えることに。だが、パートナーは急病で棄権し、アドリアンも出場できなくなる。落胆する彼に声を掛けてきたのは謎の旅人リシャールだった。彼もパートナーを欠き困っていたという。かくして、アドリアンとリシャールの急造チームは、並みいる強敵が参戦するトーナメントに挑む。選手達は火や風、木などの精霊たちにパワーを借りて、相手を倒すのだが、リシャールはすべて素手だけで勝利を得ていく。このままいけば、アドリアンの優勝も夢ではなくなる。ところが……。マンガ・アニメ世代の作家3人が送る今フランスで最も熱い作品! 2015年アングレーム国際漫画フェスティバル“最優秀シリーズ賞”受賞!!
私立探偵ブラックサッドは警察のスミルノフに呼ばれ殺人現場に向かう。被害者はかつての恋人ナタリアだった。スミルノフの忠告をよそに、ブラックサッドは独自に事件を調べることにする。しかし殺害現場に残された手がかりはなく、ブラックサッドは以前ナタリアの用心棒にと紹介したボクサーのジェイクの所に向かう。調べていくうちにブラックサッド自身にも危険が… ブラックサッドはかつての恋人の無念を晴らすことができるのか? 50年代のニューヨークを舞台に、登場キャラクターが全員動物という斬新な設定のハード・ボイルドBDの記念すべきシリーズ第1巻。
圧倒的少年マンガ made in フランス!!! 『ワンパンマン』の村田雄介先生推薦!―― 「ラディアン」は一見、日本の漫画かと思うほど日本ナイズされた画風なんですが、読んでみるとやっぱりフランスの漫画なんですね。実に不思議な読み味で、このMashup感は両国の確固とした漫画スタイルの違いがあればこそだと思うのです。その点非常に興味深かったですね。何がMANGAっぽさなのか、何がBDっぽさなのかを分析出来ます。――(村田雄介) フランスからアツい少年マンガがやってきた! 魔法使い見習いのセトは、ある日、ネメシスの大群を見つける。それはどこからともなく現れ、すべてを破壊してしまう恐ろしい怪物。ネメシスを倒すことができるのは魔法使いだけ。ところが、本物のネメシスをまだ見たことがないセトは大失敗をおかしてしまう。やがてそれが引き金になり、セトはそれまで知らなかった世界―魔法、ネメシス、異端審問所…―を知ることになる…!! フランスの新星トニー・ヴァレントが贈る最強魔法使い伝説!!
プリマバレリーナを目指し共に励んできた姉妹。オペラ座学校の入学試験が2人の道を引き裂いてしまう。ダンスを志す姉妹の、夢と現実の間で揺れる心を、優しく・時にほろ苦く描くバンド・デシネ。一緒にプリマバレリーナになる! 同じ夢を目指し小さい頃から共に励んできた姉妹、エマとカピュシン。夢の第一歩となるオペラ座バレエ学校への入学試験に挑むも、ふたりの道は合格発表の日に分かれてしまった。不合格となってしまったエマは、自分のやりたい事は本当にバレエだけだったのか、悩みはじめ…
2026年、ナイキ・アッツフェルドは驚異的な記憶力で過去を蘇らせ、自分が生まれた1993年、戦火のサラエヴォでの出来事を思い出す。生後数ヶ月で出会った同じ境遇のふたりの孤児、アミールとレイラのこと、生涯ふたりを守りぬくと誓ったこと。さまざまな宗教が覇権を争う時代、ナイキは離れ離れになったふたりを探しに行く。レイラは今や有能な宇宙物理学者で、人類の未来に大きな影響をもたらす可能性のプロジェクトに関わっている。一方アミールはかつてサッカーのゴールキーパーとして鳴らしていたが、今では科学、文明、思想の三つを抗争の柱に掲げる国際テロ組織の手先となっている。3人は意図せずして地球規模の闘争に巻き込まれるが、この闘争を陰で操っているのが「モンスター」という謎の人物だった。エンキ・ビラルは世界的に有名なバンド・デシネ作家、及び映画監督。「モンスター」は彼の代表作と言える傑作。第一部は1997年に発表され、10年余りの歳月をかけ、2006年にようやく完結。9.11の同時多発テロ事件、急進的な宗教団体の台頭、異常気象などを暗示するようなシーンに驚くとともに、独特の幻想世界に堪能するばかり。エンキ・ビラルは鮮やかに既存のマンガとSFのコードに挑戦し、新たな可能性を示す。第1部「モンスターの眠り」。
芸術、愛、革命―― 深く胸を打つバンド・デシネ! えすとえむ氏絶賛!! 「自然が創りだす光と影、人の手が作りだす光と闇、その美しさ残酷さを描き切ったルパージュの手は私の心臓をわし掴んだまま離してくれない。」(えすとえむ【漫画家】)1976年、ニカラグア。独裁者“タチート”ソモサとその軍隊がこの中米の小国を支配している。首都マナグアの良家の息子で若い修道士のガブリエルは、キリストや聖者、“キリストの受難”など宗教画を描くのに長けており、その才能を見込まれ、山岳地帯の小さな村サン・フアンのルーベン神父のもとに送られる。最初は権力者の側近の裕福な家系ということで村人から疎まれていたガブリエルだが、次第に村人たちと深く係わり、彼らのことを知り、愛するようになる。そこに至るまでにはルーベンの励ましがあった。ルーベンはガブリエルに村人を血の通った肉体を持つ生身の男や女として描くことを勧めたのだ。「ものの表皮をめくる」ことにより、ガブリエルは徐々に農民を迫害する軍隊のことだけでなく、自分に重くのしかかる自身の欲望と官能をも発見することになる。彼にとっても村人にとっても、抵抗の時が目覚めつつある革命とともにすぐそこまで来ていた…… 芸術、愛、革命―― 『ムチャチョ』は、若き修道士の複雑かつ波乱万丈な運命を通して描かれる情熱の物語だ。作者エマニュエル・ルパージュは、熱く率直な思いを込め、その才能と豊かな人間性を駆使して普遍的なテーマの作品を造り上げた。深く胸を打つのみならず、愛と政治参加についても考えさせられる作品。
第2次大戦中ドイツ占領下のパリ。ジャンヌはレジスタンス運動に身を置く女性活動家だが、ある日何者かの密告によって逮捕されてしまう。密告の内容は彼女が闇市にかかわっているというものだったのだか、家捜しで彼女が拳銃を隠し持っていたのが発覚したのだ。取調べを受けているとき、ひとりの男が連衡されてきた。こそ泥のフランソワだ。そんな中、空襲警報が鳴り、警察の職員も避難する。フランソワは隙をついてジャンヌと共に脱走するが、屋根伝いに逃亡中、ジャンヌは足をくじいてしまう。動きの取れなくなったジャンヌは、フランソワからその日アメリカ軍がノルマンディーに上陸したことを聞く。しかしジャンヌには心配事があった。彼女が逮捕されたことで妹にも警察の手が及ぶのではないかということだ。最初はジャンヌのことをからかったり邪険にしていたフランソワも、次第に彼女に親切になり、一時身を隠せるようにある場所に連れて行く。
あの夏、忘れられない家族の想い出。みんなが一年で一番楽しみにしているイベントは“夏のヴァカンス”。だけど今年のヴァカンスはいつもとちょっと違う、切ないハプニングの連続だった。バンド・デシネ作家のピエール、妻のマド、そしてジュリー、ニコル、ルイ、ポーレットの4人の子供たち。ベルギーのブリュッセルに暮らすファルデロー一家は、毎年夏になると、マイカーに乗って旅行に出かけるのが恒例。1973年―ミシェル・サルドゥーのシャンソン「恋のやまい」が大ヒットした年。出発前にゴタゴタがあったものの、その年も一家は意気揚々と夏の一大イベントに出発する。目的地はもちろん太陽が降り注ぐ南フランス。一家は、ルノーの赤い4Lに乗り込み、歌い、騒ぎ、寄り道をしながら、南へと向かう。明るい陽射し、そよ風、誰もいない自分たちだけの川辺。どこか懐かしい風景と特別な時間。夏休みの体験が、家族の間にあるわだかまりを解き、一家の絆をより深めていく……。瑞々しい筆致で、ノスタルジーたっぷりに送る、かけがえのないフランスの夏休み。
日本初のバンド・デシネ誌「ユーロマンガ」! ヒューマンドラマ、アクション、ロマンス、SF、サスペンス、ファンタジー、多様性が溢れるバンド・デシネの世界へようこそ! バンド・デシネとはフランスとベルギーのコミックのこと。日本のコミックとは異なり、大判フルカラーの美しいアートブックのような仕様で、子供から大人まで幅広い読者に愛されています。『タンタンの冒険』やメビウスの『アンカル』など、日本でも邦訳版が出版されていて、知られている作品はありますが、それはバンド・デシネのごく一部にすぎません。まだ日本で知られていないバンド・デシネの魅力をご紹介するため、新しい電子コミック誌『ユーロマンガ』を創刊し、バンド・デシネの人気シリーズを毎号10作品以上お届けします!バンド・デシネを初めて読む方にも、既にバンド・デシネのファンという方にも満足して頂けるタイトルを徹底的に選びました。鮮やかな色彩のデジタルコミック誌「ユーロマンガ」を見逃しなく! 【連載作品のラインアップ】『テーレマコス』ケニー・ルイス、キッド・トゥーサン/『メカニック・セレスト』メルワン/『ポルトガル』シリル・ペドロサ/『シャングリ=ラ』マチュー・バブレ/『執行猶予』ジャン=ピエール・ジブラ/『エマとカピュシン』レナ・サ ヤフーム、ジェロム・アモン/『ブラックサッド』フアンホ・ガルニド、フアン・ディアス・カナレス/『最高の夏休み』ジョルディ・ラフェーブル、ジドルー/『ムチャチョ―ある少年の革命』エマニュエル・ルパージュ/『アエオン』アンジェラ・ヴィアネッロ/プレビュー:『マリキのブログ』
ゾンビレニアム
タイトルの『ゾンビレニアム』(Zombillénium)とはモンスターたちを集めたテーマパークの名前。主人公のオーレリアン・ザネールは普通の人間だったが、ゾンビレニアムの従業員たちが運転する車にはねられ、モンスターとして生まれ変わることになってしまう。ゾンビレニアムのわたあめ売りとして雇われることになった彼の運命やいかに!? フランスでも大人気、かわいい絵柄のアルチュール・ド・パンスがお届けするモンスター・コメディー。フランスでは現在第3巻まで刊行中で、第2巻が2012年のアングレーム国際漫画祭で子ども向け作品の最優秀作品賞を受賞した。
元祖にして本場・ヨーロッパの吸血鬼の雄叫びを聞け! 舞台は現代のニューヨークで幕を開ける。女警部補 ヴィッキー・レノーアは、屈強な部下スピアッジとともに奇妙な連続殺人事件を捜査していた。被害者たちには、耳の後ろに水疱を持つという共通点があった。 そして現場に残された謎の言葉「お前たちの王国は滅ぶ」の意味とは? やがて、人間界に深く食い込み世界を裏で支配する、太古より築き上げられてきた不死 の吸血者王国の存在が浮上する。そしてその旧体制の、人間への同化を許し難い堕落とみなす反逆の吸血者兄妹・カールとカミーラの熾烈な戦いに、レノーアた ちは巻き込まれてゆく。
ポルトガル
人生は灰色。パリ郊外在住のバンド・デシネ作家シモン・ミューシャは、ここしばらくスランプに陥り、生きる意味を失ってしまっている。あるフェスティバルに招かれ、ポルトガルで数日間過ごすことになったシモンは、長らく忘れていたことを思い出す。幼少期にかいだ匂い、夏休みならではの笑い声、そして家族のぬくもり。どうして自分には根なし草だという感覚がつきまとっているのだろう。どうしてひと言も理解できないポルトガル語を耳にして、その響きにこんなにも心が揺さぶられるのだろう。その秘密はミューシャ家の来歴にあった……。シモンは自ら蓋をした過去に向き合う旅に出ることで、進むべき道を再び見出す。はたして彼は、曇天の人生を抜け、雨上がりの空に虹を見上げることができるのか――。ある中年男の自己回復の旅を、自伝的要素も盛り込みつつ、自由な筆致とみずみずしい色彩で描いたシリル・ペドロサの代表作ついに翻訳。自分の居場所がわからなくなってしまった大人に送る物語。
メビウスとかマイク・ミニョーラみたいになんとなく「日本のマンガ家のあいだで名前が通っている海外マンガ(家)」ってのがあると勝手に思ってるんですけど『ブラックサッド』はその中ではまだまだ知られていないとさらに勝手に思っています。なので今日このクチコミを読んで知ってほしい。 マンガ家に人気の理由の一端はページを開いてすぐわかるんですけど、作者は元ディズニーのアニメーターでとにかくべらぼうに絵がうまいです。 その絵のうまさも、正確な形を描き出すデッサン力、演出に合わせた色彩感覚、決まりまくった画面構成(レイアウト)…と、もう絵を描く人だったら喉から手が出るくらい欲しい物が全部網羅されています。 まず動物擬人化ものって技術がないとどうしてもコミカルにやりがちというか、生き物の構造を無視した描き方に逃げちゃうことが多いというか…写実とデフォルメのバランスが難しいジャンルだと思うのですが、本作の場合は動物がきちんと描けるひとなんだなというのが一瞬で理解できます。 海外マンガに慣れてない人が敬遠しがちなフルカラーも色合いが水彩ぽくてソフトですし、各場面に合わせた演出としてコントロールされているので違和感なく読めるんじゃないかなと思います。「マンガを読む」という行為を邪魔しない、むしろ上手に手助けするような色使いがされています。 色合いとダブルで効いているのがパキパキとしたカメラアングル。作品のハードボイルドなテイストにすごく合っていて、この辺りも映像畑出身の方の上手さだな…と舌を巻いてしまいます。 …とダラダラと書いてきましたがひとまず試し読みで見てほしい作品です。海外マンガ、「百聞は一見にしかず」タイプの作品が多いですが、そのなかでも『ブラックサッド』は特に「見たらわかる!」度が高いマンガだと思うので…。