新潮社マンガの感想・レビュー510件<<45678>>想いは伝わるRODIN ヒラスエstarstarstarstarstar野愛真贋と心眼って同じ音だなあ、なんて思いました。 本物への強い憧れと尊敬の念をもって描かれたり作られた偽物はもはや偽物じゃないのかもしれません。 目利きの人は製作者の信念や熱情を感じ取れるのでしょう?だとしたら真剣に作った偽物もわかるんでしょう? そんな屁理屈みたいな意地悪みたいな作品ではありません。 でも、どんな形であれ真剣に向き合って作り上げたものなら誰かの心には届いてるのかもしれません。そういう優しい作品です。テーマがおもしろい!放課後JKと戦闘機撮影 霞みみstarstarstarstarstar_border天沢聖司最近航空機撮影で雑誌に掲載されるほどの腕前の女性カメラマンさんの動画を見たばっかりだったので、個人的にメチャクチャタイムリーでした。 っぱでけえ鉄の塊が飛ぶところにはロマンがありますよね。 JKとOLさんが仲良くなるところにもほっこりしました。連載になったらいろんなところに撮影にいってほしいなぁ。小田雅久仁の短編集がコミカライズ禍 小田雅久仁 山本貴大 ジヨンヌたか※ネタバレを含むクチコミです。古屋兎丸の新連載! 戦後日本、サーカス団の物語ルナティックサーカス 古屋兎丸名無し主人公と物語の舞台となるサーカス団の顔見世的な第1話だった。サーカスのメンバーは15歳〜22歳とみな若く、中でも「稲妻飛行少年」の異名をとる主人公・龍之介は、難度SSの技を全く失敗しない団の花形。 自分を「現人神だと思え」とのたまい恐怖政治を敷く団長の下、龍之介を妬んでる団員がいたり、親子が居たり…。 これから古屋兎丸先生お得意の、若者たちの愛憎入り交じる青春劇が繰り広げられていきそう。厳選!読んでほしいこのマンガ鮫島、最後の十五日著者:佐藤タカヒロ20巻まで刊行作品情報はこちら知らない世界への扉を叩く女性に風俗って必要ですか?~アラサー独女の再就職先が女性向け風俗店の裏方だった件~ ヤチナツ 吉岡そのstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ世の中にはこういう世界もあるのかと、驚きながら読みました。 女性向け風俗、略して女風。 サービスを与える人はセラピスト。 「セラピスト 風俗」で検索すると、知らない世界がさらに開かれる記事が多々出てきて… …世の中、いろいろあるんですね。 漫画を描けるのにどうして事務員の仕事ばかり?と疑問を抱いたのですが、原案と漫画の方は別の方だったんですね。よく見ていませんでした。 コロナ禍で仕事が無くなったとはいえ、よく飛び込んだ&続けたなぁと思いました。 それから、最後のおまけ漫画にあった、セラピストはものすごく儲かるわけじゃないけど、女の人が好きだから仕事にしているというのは、すごく納得しました。 世の中、趣味を仕事にしたくない人と、したら仕事にならない人と、そのほうが仕事になる人がいます。 風俗というのはお客様事情が大変そうですが、向いている仕事があるというのは、良いですね。ウツパン見て同感する人もいるかもウツパン―消えてしまいたくて、たまらない― 有賀starstarstarstar_borderstar_borderママ子パンダが主人公。他は写実的なのに違和感のある漫画だけど読み進めてしまった。自分が心の病気カモと思って病院へ連絡すると一か月後の予約。心が弱っている人からしたら見放されたと同じ感覚かもしれない。追い打ちをかけるようにカラスに攻撃されるが助けが求められない。きっとそんな人が世の中には溢れているのかもしれないと感じさせる漫画でした。妖怪園のおしごと妖怪の飼育員さん 藤栄道彦starstarstarstarstar_borderゆゆゆ「ゲゲゲの鬼太郎」や「鬼灯の冷徹」のように、いろいろな人外の存在が出てくる、妖怪園という妖怪の動物園的なところで働く人間たちのお仕事漫画です。 妖怪というのは、信じてくれている人や知っている人がいなくなると消えてしまうものらしいですが、妖怪の存在が受け入れられ、人々が見ることができる世界線なので、妖怪園で保護された妖怪たちも安心です。 登場する妖怪も、かわいらしい見た目の妖怪だけでなく、怖いものや醜いものもしっかりでてきます。 性格もあっけらかんとしたものや、ジトジトした性格のものなど、多岐にわたります。 日本だけじゃなくて中国の妖怪もでてきます。 妖怪園以外の妖怪も登場します。 妖怪だらけです。 怖い顔の妖怪でも、基本的には怖がらせる展開ではないので、安心です。 妖怪が身近だったら、本当にこんな世界なのかもしれません。いきなり!1カ月大阪西成ドヤ街生活西成ユートピア ワダユウキ 國友公司名無し※ネタバレを含むクチコミです。子育てと、終活と。 #完結応援セブンティドリームズ タイム涼介兎来栄寿今この世界に生きている私たちは、誰しもがとんでもない確率と幸運の上に生きているーー そんな当たり前すぎることを、逆に当たり前すぎるからこそ忘れてしまいがちです。 生まれてきたこと、生きていること。 そのかけがえのなさ。 そして、それを成り立たせてくれている人々。 それは何も直接関わる家族や知人だけではなく、身の回りにある物品やこれまで飲み食いした物ひとつひとつの向こう側にいるそれに携わった人々も。 70歳で初の出産をする『セブンティウイザン』では赤ちゃんであったみらいちゃんは、数々の困難もありながらすくすくと成長し『セブンティドリームズ』開始時点では3歳になり幼稚園に通うようになりました。 子供を育てることの難しさ、大変さ。 その合間に訪れる、言葉にできないほどの嬉しさや幸福。 みらいちゃんを始めとする子供の目線からの思考や言動が非常にリアルで、自分が子供のころの思い出が蘇ってきます。感情をまだうまく処理できない友達との付き合い方の難しさや、何気ない一言が嬉しかったり傷ついたりする様などなど……。 タイム涼介さんが実際にご自身の子育てで経験したこともふんだんに含まれているであろう粒度の高いひとつひとつのエピソードから、知り合いの子供の成長を見ているような、あるいは自分ではしたことのない子育てをしているような気分にさえさせてくれます。モロー反射やラン活といった言葉は、この作品で学びました。 しかし、希望に満ち溢れたみらいに対して朝一たちは否が応でも残された時間の短さを常に意識させられる日々。子育てと終活、あらゆる人にとって他人事ではないふたつの軸が同時並行で語られていくからこそ、私はあらゆる人がこの作品を読む価値があると感じます。 ときに辛い現実も襲いかかります。2人目不妊や、終盤ではコロナ禍という未曾有の事態に陥った世界で生きる子供たちなど、困難なテーマも描かれます。今この作品を描くのであれば、そこから逃げてはいけないだろうという覚悟も感じました。 人は、人に何を伝えて、何を残していくのか。 何を幸せとし、何を喜びとするのか。 前作『セブンティウイザン』から全体を通して、人間が生きる上で大切なことがたくさん描かれている作品です。 先月、完結巻が発売となりましたが最後の5~7巻は紙媒体では発売されず電子限定となってしまっています。見つけにくくなってしまっているのが非常にもったいなく、多くの人に読まれるべき素晴らしい作品です。いつか『セブンティウイザン』同様に実写化などしてより広く知られて欲しいと切に思います。 子供の目線でも読んで感じるところは多いと思いますし、ぜひ親子で読んで語り合ってみても欲しい作品です。キツイけどマジでこれウツパン―消えてしまいたくて、たまらない― 有賀starstarstarstar_borderstar_borderNanoタイトル、目が覚めると28時間が経っていたの文字、読む前の注意書きで覚悟して読み始めたけど、キツイです。というか正直言うと、同じく大学生の頃作者さんと近い状態になったことがあります。読んでて思い出してしんどくなった。精神科や心療内科の予約の取れなささ、なんなんでしょうね本当…どれもリアルすぎて、死ぬ力がないから仕方なく生きてるんだよな、と改めて思ってしまいました。 鬱経験者も全くの未経験者でも、読んでて気分が沈んだり勉強になったり、今までの考えが変わったり整理されたり、色んな感想を抱くと思う。どんな感想でも間違いじゃないけど「へぇ鬱ってこんな感じなのか」程度でいいから覚えておいてもらえたら、もしかしたらいいのかもしれません。一線を越えるどころの話じゃないゼツ倫 羽生生純かしこエロサスペンスです。順風満帆の主人公がママ友との不倫をきっかけに人として越えちゃいけない色んな一線をガンガン越えていく話。もう止められない進め!な状況が主人公を追い詰めてく。 エロシーンも生々しくてエロいんだけどすべてに狂気を感じる。それも含めて名場面が多過ぎてクラクラします。ちょこぺたぴんとか墓場のシーンとか…超インモラル!読み応えがあり過ぎます。こんなカフェがあったら確実に常連になれる鹿楓堂よついろ日和 清水ユウstarstarstarstarstarmotomi※ネタバレを含むクチコミです。不良たくちゃん、作文を書かされる。ぼくと不良とAIで うめstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ※ネタバレを含むクチコミです。「ChatGPTとは」が詰まった1作ぼくと不良とAIで うめ名無し※ネタバレを含むクチコミです。子どもってこうであってほしい姫乃ちゃんに恋はまだ早い ゆずチリstarstarstarstarstar野愛小学生の男女ってこうであってほしい!がぎゅっと凝縮されています。 女の子はちょっとませてて男の子はひたすら無邪気で、大人から見るとどちらも子どもらしくてかわいい! 小学生とか男女とかカテゴライズして考えちゃうのはあんまりよくないけど、実際こういう子いたよなぁ懐かしいなぁが味わえます。 気が強い女子・姫乃ちゃんはクラスメイトの男子・オージくんのことが好き。好きというかもはや付き合ってるつもりでいるけど、オージくんは姫乃ちゃんが何を考えているのかまったくわからない。 男子って子どもね〜って姫乃ちゃんは思ってるんだろうけど、姫乃ちゃんもめちゃくちゃ子どもでかわいいです。 姫乃ちゃんもオージくんも何年後かに恥ずかしくなったり甘酸っぱくなったりするんだろうなぁ。 奇を衒ってない等身大の子どもたちに癒されます。かわいい。痛そう…涼風会長の憂なる日々 四谷啓太郎 mmkstarstarstarstarstarNano痛風、馴染みがなさすぎて調べましたが突然の足の激痛&数日歩けないやばいみたいなのをみて本気でやべえ症状なんだ…!!と知識を得ました。甘いものや酒が好きな人は要注意だそう。あとは涼風さんのように生活習慣ガバガバさんも…気をつけよ…でも夜にランクマ募集とかあったらやりたくなっちゃうのとても分かるんだよな~!!ド深夜こそ活発だし友達とやるゲームは楽しいので…。 それでも気をつけないとね…度々「痛風なの…」が面白すぎるけど本人絶対しんどい。でも痛風になったおかげで矢羽さんとの縁ができたというなら…いやでもほどほどにいこう…!!父親きもすぎる、母親もやばい愛と呪い ふみふみこstarstarstarstarstarmotomi※ネタバレを含むクチコミです。女性もなるんだね涼風会長の憂なる日々 四谷啓太郎 mmk野愛女性は痛風にならんだろと思ってました。男性にくらべてなりにくいってだけでなるんですね。 だとしてもJKは酒飲まないからならんだろと思ってました。若い世代にも増えてるんですね。 涼風会長、不摂生はよくないですが学校生活しっかりやってるだけで立派です。 自分を攻めなくていいよ、健康になればそれでいいんだよ…!と思いながらも、自分を攻めてる会長が面白かったり。 自分の生活態度も改めます、痛風こわいね…風が吹くだけで痛いから、通風っていうんだよ涼風会長の憂なる日々 四谷啓太郎 mmkstarstarstarstarstarゆゆゆ目を凝らさなくても見えた、サムネイル画像の「通風になっちゃった――」の文字。 作品タイトルには主人公の名前と思われる「涼風」会長。 この2つで心を鷲掴みにされてしまいました。 「風が吹くだけで痛いから、通風っていうんだよ」 誰かから聞いた豆知識を思い出します。 そして読みながら、身近で通風になってしまった人たちの声と生活を思い出してしまいます。 さて、この会長さん。 秘めた内面と周囲の評価とのギャップがまた素敵です。 読んでみていただけたら、テンポよい展開で、とても反省しつつ、とても不摂生な生活を送る会長さんを楽しめます。 通風はコメディではありませんが、人の苦悩は傍から見るとコメディなんだなと実感します。痛風生徒会長の苦悩涼風会長の憂なる日々 四谷啓太郎 mmk名無しこういうマンガをずっと読んでいたい。でも痛風は心配。平安ホームズ応天の門 灰原薬starstarstarstarstar_borderママ子武人で色男の業平と頭脳明晰な少年の道真という「相棒」コンビ的な関係で話が進んでいく。 やっとの思いで真相にたどり着いても、藤原氏を始めとする貴族の圧力で潰される。 内容的にも絵もきれいで、平安の豆知識や謎を解いていく感じが大人でも楽しめる。 科学捜査なんてものがない魑魅魍魎が跋扈する時代に理詰めでどう切り込んでいくのか史実と比べても面白そうです。親の前では、いつまでも、子供です。てつおとよしえ 山本さほstarstarstarstarstar干し芋年齢を重ねれば重ねるほど、親のありがたみを感じる。 私も、親と離れて暮らしているので、帰省の度に急におばあちゃんになっている母にびっくりして、山本さほさんと同じように、あと何回母に会えるのだろうと考えてしまう。 ちょうど、今週実家に帰るタイミングでこの本に出合えてよかった♬ご両親のお話てつおとよしえ 山本さほstarstarstarstar_borderstar_borderかしこ山本さほさんの最新作。主役はお父さんとお母さんです。いつもみたいにクスッと笑えるところもあるけど、読み終わってちょっとセンチメンタルな気持ちになりました。「私が大人になるということは親も同じ分だけ年を取ってるんだよな…」「いくつになっても親にとって私は子供なんだな…」というような、普段から自分が両親に対して感じてるぼんやりとした寂しさがそのまま形になっていたような気がします。もっと年を取ればこんな気持ちも懐かしいなと楽しめるかもしれないけど、リアルタイム過ぎました…!でもあとがきは素晴らしかったです。山本さほさんが暖かく語る家族の思い出 #1巻応援てつおとよしえ 山本さほ兎来栄寿『岡崎に捧ぐ』や『無慈悲な8bit』でお馴染みの、山本さほさんが自らのルーツである父と母を中心に、姉や兄など家族との思い出を綴ったエッセイ作品です。 非常に温厚でマイペースで多趣味な父親・てつおと、心配性で過保護で無趣味な母親・よしえの夫婦は、一見非常に対照的。ただ、逆にそうであるが故に上手く折り合いをつけながら家庭を回している様は読んでいてほっこりします。端的に良い夫婦で良い家族だなぁ、と読んでいて随所で感じられます。そして、そんな両親の姿に憧れをいただく山本さほさんの気持ちもとてもよく解ります。 「普通の家庭」の、その「普通」というのは決して当たり前に存在するものではなく、どこまでも掛け替えのない稀有で大切なものなんですよね……。 ただ、そんな羨まれるような家庭であっても昔は母親から常に将来を心配されてあれこれ言われるのが非常に鬱陶しく厭であったり、姉や兄とは上手くいっているとは言い難かったり、悩みを抱えて生きてきたことが綴られます。たとえ側から見てどんなに幸せそうであっても、人にはその人なりの痛みや苦しみがあるものですからね。自分では経験できず想像がし難いとしても、こうした作品を読むことを通して他者の喜怒哀楽に少しでも近づくことは意義のあることであろうと思います。 10話の「温泉とサラミ」などは、山本さほさんの良さが非常によく出ている回で好きです。山本さほさんの思い出を通して、忘れていた自分の過去にあった瞬間のことが脳裏に蘇りました。 読み終えた後、今自分がこうして生きていられるのもこれまでの人生で助けてくれた沢山の人のお陰であることを改めて噛み締めずにはいられない、そんな1冊です。 山本さほさんがそうしたように、生きている内に、できる内に、できるだけの恩返しもしていきたいものです。<<45678>>