光文社マンガの感想・レビュー25件チャラい男の多面性 #1巻応援 #完結応援あのこが好きだった本 イマイマキあうしぃ@カワイイマンガ顔が良くて優しそうで、飄々としていて掴みどころがなく、優柔不断だけどすっと懐に入ってくる、そして執着しない、いい男。 本作はそんな「チャラい男」が女性を取っ替え引っ替えしながら、女性から好きな本を教わる話……と思わせておいて、次第に彼の人間関係とそこで出会う本、そして彼の身に起こる不思議な出来事が綴られる。 「チャラい男」という第一印象から入った私は、次第に彼の多面性を目撃する。底が浅そうな人物という評価は次第に崩れる。感性の豊かさ、分からないと素直に言えるところ、そして抱える複雑さ。時々ある整合性の取れないエピソードや夢と思われるシーンもまた、彼の深みを増す。 チャラい男に懊悩はあり、分かりにくいけれど愛はあった。分からない人に心を寄せるためには、その人にも多面性があると思うことからなのかもしれない、と思わされた。獣人(?)BLだ~~!!豹さんだ~~!!ヒズ・リトル・アンバー ナツメカズキstarstarstarstarstarNano帯の「お前……発情期なのか?」でもう興奮しました。上巻の表紙の琥士郎くんめっちゃイケメンでクールでかっこいいのに、発情期……ふーんえっちじゃん……。 なんやかんや甘やかしちゃう源慈も優しくて、一度突き放したけどやっぱり…っていうかもう愛がさ~!尊い…。そして琥士郎くんが本当に健気で泣ける。可愛い。 人外系のBLは久しぶりに読みましたが、やはりえっちですけべで泣けて大変良いです。サスペンス?ミステリ?絵画の秘密宵子の肖像 鹿島こたるstarstarstarstarstar_borderゆゆゆいったいいつの時代の話かわからなくなる、耽美的な絵柄。 でも宵子さんがいる雰囲気には、この絵柄が合っていると思う。 偶然、自称怨霊の宵子と出会った大学生の華。 未練を果たせば成仏できるかもとのことで、手渡された煤けた絵画のキャンバス。 怨霊とは思えないほど、素敵なお姉さんの宵子さんに、こちらも目を惹かれてしまう。 素敵なお姉さんだけどやはり怨霊のせいか、さらっと、呪いにかかったから死ぬだの、内側から恨みや憎悪が吹き出してくるだの、怖いことを言ってきてくれる。 そこがまた魅力的に思えてしまうんだけれども。 少しずつ明らかになっていく、宵子さんに起きたこともまた興味深い。 焼夷弾ということは、彼女は戦中を生きた人でいいんだろうか。 怨霊でもおしゃれな宵子さん。 宵子さんを失うのが怖い華。 これから、どういう展開になるんだろう。関係を表現するための言葉が社会に足りていない!煙たい話【単行本版】 林史也starstarstarstarstar_borderゆゆゆ家族?かなと思ったら、冒頭で違うと書かれていた。 友達なんだけど、一般的に想像される友達ではない。 恋人でもない。 一緒にいて居心地がいい人。 それは一体何なんだろう。 じゃあやっぱり友達かな。 でも、それなりの年齢で、共通点は同級生で、それでルームシェアなんて、一般的な友達の枠からズレていて、それを説明するのが面倒。 わかるようで説明が難しい武田くんと有田くんの不思議な関係性。 それから、籍を入れていないけど、子連れ女性と同棲している店長。 けじめを付けるところは付けろと妹を介して伝えてくる老いた親。 話だけ聞いていて、板挟みの姪。 姪にも悩みがあって。 友達に彼氏ができたら友達として遊べなくなるの? 嫌だとは言えないの? 武田くんと有田くんの何気ない日常に加えて、うまくいっているのに、世間の常識に合わせて語ろうとすると、機微がうまくいえない関係がつらつらと紡がれている。 落ちついた関係性に穏やかな気持になりつつ、ちょっと考えさせられる漫画。 想定外がゴンゴン降ってきて、おもしろいバトル漫画間宮さんはバトル展開を期待する 丙starstarstarstarstar_borderゆゆゆ魔族と人間、ハーフの女の子・バトル展開好きな間宮さん。 戦う女の子キャラが好きな稲穂さん。 稲穂さんは、間宮さんが繰り広げる、リアルなバトルをおかずに、ごはんをモシャモシャ食べる。よく食べる。 そして高校生ふたりが、厨二病くさい必殺技名を話しては、キャイキャイ言いながら、盛り上がる。 リアルなバトルシーンも、間宮さんが強すぎるのでギャグ漫画のよう。 敵は間宮さんを葬り去ろうとやってきているのに、女子高生ふたりがキャアキャアと話をしている。 とはいえ、敵をやっつけたり、鍛錬かかさぬ&戦いながら強くなる間宮さんの存在と展開は、すごくバトル漫画だと思う。 戦うだけのシーンが続くと飽きてしまいがちな私にも楽しく読める。 ちなみに読み切りでなく、連載なので、間宮さんのバトルをいっぱい読めます。 稲穂さんのご飯もはかどります。こんなオタクに誰がしたこんな男(オタク)に誰がした 完全版 九州男児starstarstarstarstar_borderゆゆゆ雑誌のようなかっこよいデザインの表紙。 かっこよい格言。 ポーズをとる見目の良い男性。 中身は4コマギャグ漫画です。 表紙の男は、主人公のガイト。 こじれた理屈っぽいニートです。 彼の趣味はアニメと漫画。ジャンルはノンジャンル。 ノンジャンル過ぎて、シンプルな恋愛モノを突き詰めていった結果、BLに至った男。 さらに作品の考察をしていたり、人生のままならなさにうちのめされたり、石油王の手助けをしたり。 ゆるふわ濃い、思わず笑ってしまうギャグ漫画です。煙たい話とはそう言うことなのかな。煙たい話【単行本版】 林史也starstarstarstarstarPom この何とも言えない二人の空気感がページをめくってしまう。 自分達の選んだ人生なのに、周囲に色々と言われすぎてちょっとしんどいし苦しくなるかなとも個人的に思う。 武田君も有田君も二人とも優しい。 淡々と過ぎてく日常で揺れ幅も少ないけど、心と頭は忙しい感じ。 1巻と3巻見比べても、最初の頃とは違うなぁと。 しっかりと現実見ていて常に自問自答している。 すごい二人だなとも思った。 関係性に名前って必ず必要なのかな。うーん。 考えさせられる。 感想大手ギルドで10人分働いている超優秀な俺をクビってマジですか? feiren 唐土唐助名無しCOMIC熱帯ってセンス良い漫画が多いイメージだったから急にこんなテンプレ異世界モノが始まってがっかりした。勝手に期待してたこっちがわるいんだけど。 あとテーマはさておきいくらなんでも絵が下手すぎて話が頭に入ってこない。女子大生×大正の幽霊のガールミーツガール宵子の肖像 鹿島こたる天沢聖司とにかく絵が美麗…!冒頭は現代が舞台なんですが、すでにレトロな雰囲気が漂っています。 コマを飾るアール・ヌーヴォーな模様や花がが出てくるところもCCさくら育ちとしてはときめかざるを得ません。素敵です! なんて素敵な絵なんだろうと思って過去作を見てみたら『美しい体』の作者様でした。なるほど〜…!!藤巻くんの独りよがりが過ぎる作品😂夢で会いましょう 完全版 一宮思帆starstarstarstarstar_borderるる相手の気持ちが見えそうでいて、実は同じことになったら結構迷惑な能力かも。 条件が当てはまる人全員を候補にするとか他の夢でも大変かと。 勘違いしたくないけどしちゃうものかなー。 イラストがキレイで登場人物みんな美しかった😻 漫画(イラスト)が仲を取り持つふたりの夜のすごしかた【単行本版】 村上左知starstarstarstarstarるるポヤポヤした話で可愛い。 蛍ちゃんの笑顔が可愛くて相良くんが落ちたのも分かる。 相良くんもイケメンでスクールカースト上位タイプなのに蛍ちゃんが初恋で大切にしてるの好感度高い。 再読の頻度高いです。みんなに知ってほしい!まんがでわかる 愛着障害~自分を知り、幸せになるためのレッスン~ 松本耳子 岡田尊司starstarstarstarstarmotomi愛着障害がどういう障害なのか気になって読んでみました。 漫画形式なのでとても分かりやすく、専門的な説明などもあり読みやすかったです。 成人の三分の一が愛着不安定型と記載があり、色んな事が不安だなと思っている人が周りにもいて、そういう人たちだけが苦しんでいるわけじゃないんだと思ったら、どこか安心しました。 だけどこういう不安を抱えてる人をこれ以上増やしたくないのでできることはしていこうと思ったのと同時に、そういう人たちもいるんだという理解するいいきっかけになったのでは?と思います。 愛着障害の事をぜひこちらの作品で知って下さい!いつも違う女の子と居る男が本を読む話あのこが好きだった本 イマイマキ名無し面白かった。漱石の書く飯は不味そうって聞くとたしかに読みたくなる https://www.comicnettai.com/book/12 コーヒー部こはく部、営業中! 内田康平 そうまかなこ名無し3dの素材が作画に馴染んでなくて気になる「カワイイの元祖」イラストレーター・内藤ルネ物語BOYS in LOVE 内藤ルネ物語 狗飼恭子 ユウキアキ名無しファンシーで洋風でカワイイ画風で知られるイラストレーター・内藤ルネの物語が、主人公・本間の視点から描かれます。読みながらこの主人公何者なんだ?とずっと謎だったのですが、ググったらマネージャーさんなんだとか。 伝記やエッセイ漫画が好きなので今後の展開が楽しみです。 https://www.comicnettai.com/book/14顔の輪郭のクセがすごいあのこが好きだった本 イマイマキktphy顔の輪郭が限界まで省略されていて独特の空気感を感じる 宮川サトシが生還後の日々を描くエッセイ漫画闘病「後」日記 宮川サトシ名無し※ネタバレを含むクチコミです。家族でも恋人でもない“名前のない関係”を紡ぐ2人の物語 #1巻応援世界にさよならのキスをして【単行本版】 日々の杏sogor25えつことアラメという幼なじみ2人はお互いが唯一無二のかけがえのない存在だと感じていて、周囲からも恋人同士だと思われているような関係なのですが、 本人たちは相手に対して恋愛感情を持っておらず、 事実として、アラメに**彼女がいた**時期も2人の関係性は**全く変わる事がありませんでした。** そんな2人は、えつこの家族が事故で亡くなったことをきっかけに同居を始めます。 この作品は家族とも恋人とも異なる**“名前のない関係”**を築いている2人の同居生活を通して、互いが相手に対して抱いている思いと僅かに生じた**関係性の歪み**を丁寧な心情描写で描いていく作品です。 1巻まで読了這いずり回る編集者たちの物語ぽんぽこ書房 小説玉石編集部 川崎昌平starstarstarstarstarひさぴよ編集者とは、なんて業の深い仕事なのだろう、と思った。ヒットするかどうかわからないような本を創っては赤字を生み、それでも足掻いて足掻いて、作家と共に血反吐を吐くように矛盾を乗り越えていく。 第9話の「這いずり回る編集者」は何度読んでも良い話で、損得勘定を超越した編集者たちの文字通り体当たりの姿に、胸が熱くなる。 編集について何も知らない自分が言うのもおこがましいが、これこそが憧れの編集者像だと思えるし、編集者を目指す人は必読の漫画だと思う。 #推しを3行で推す 女子高生と"火星人"のポストアポカリプス・ロードムービー #1巻応援終わるセカイの修学旅行 なおたけ studio HEADLINEsogor25この作品は女子高生のさつきと“火星人”の少女・メイの2人組が荒廃した日本を巡っていくという物語です。 1巻で2人が巡るのは歌舞伎町や渋谷の109、池袋の水族館など東京の中心となる場所ばかりですが、その場所も人が全くおらず、完全に廃墟と化しています。 それでも2人はかつてその場所がにぎわっていた様子に思いを巡らせ、全力で“観光”を楽しんでいます。 また、2人の髪や瞳、風景などの注目するポイントはカラーで描かれていて、その色使いからも明るい印象を受ける作品です。 日本が荒廃してしまった理由や“火星人”であるメイの秘密など謎はたくさんある作品ですが、2人のほのぼのとした旅路に未来への希望が感じられる。素敵な世界観の作品です。 1巻まで読了エレクトラで澤野芳枝の正体がばれるのが楽しみにエレクトラ!~罪深き聖女たち いがらしゆみこ 佐藤博之土門美紀エレクトラ五十嵐ゆみこ先生の絵が懐かしいのでコンビニで必ず毎号楽しみにして見ています エレナの父さん澤野せいじさんを金で買った嫌な悪女澤野芳枝は不幸な人だと思いますこの人は愛された事がなく手に入らなかった物が子供の頃からなかったからこんなに酷い行いをすることが出来たと思うこの人が報いを受けル時初めて澤野せいじさんが振り向いて謝られると思いますいがらしゆみこ先生の新作は「天才女優の復讐劇」エレクトラ!~罪深き聖女たち いがらしゆみこ 佐藤博之名無し「キャンディ・キャンディ」のいがらしゆみこ先生の最新作です。デビュー50周年の記念作らしいのですが、週刊誌「女性自身」で連載されていることもあり、ちょっとドロドロした大人が読んで楽しい物語になっています。 主人公は元天才子役の女優です。10年間日本を離れていましたが、突然帰国して女優業に復帰します。実は彼女には複雑な生い立ちがあり、復帰の理由は亡くなった父のカタキを取る為なのです。でもやっぱり一番の見所は主人公が女優魂を見せつけるところですね。復帰宣言を親友の授賞式で堂々して主役を奪っちゃうとか、そんなのしょっちゅうなんです。お家騒動や人間関係のドロドロした部分もあるけど、それだけじゃなくて全体的に優雅さも感じます。さすがベテラン作家さんだなと思いました。 このビッグタイトルが電子書籍限定なんてもったいない! #1巻応援ナルニア国物語 C.S.ルイス 土屋京子 玉樹庵sogor25「ナルニア国物語」といえば、言わずと知れた児童文学の金字塔。もともとは岩波書店から全7巻で発売され、映画化もされるなど、何かしらの形で物語に触れたことのある方も多いのではないのでしょうか。 実は、『ナルニア国物語』の原著の著作権保護期間が終了し、2016年に光文社から新訳版が発売されています。そしてその新訳版を原作とするコミカライズが今回、電子書籍単行本として発売されました。 新訳版の特徴として、翻訳がかなり現在の言葉遣いに寄せられていることが挙げられます。岩波書店版の翻訳も、例えば"Dawn Treader"という船の名前を"朝びらき丸"と訳したり、日本で馴染みのないターキッシュ・デライトというお菓子をプリンと訳したりと、独特の翻訳が人気のある作品ではありましたが、原典に忠実かつ現代的ない日本語を用いて翻訳がされており、今の子どもたちにとって読みやすい作品になっています。 また、『ナルニア国物語』は刊行順と作品内の時系列が異なる作品で、今回のコミカライズでは作中の時系列順に物語を並び替えて描かれいます。そのため、原作では6巻目にあたる「魔術師のおい」からコミカライズされています(ちなみに刊行順ではなく年代順に読むこと自体は原作者のC・S・ルイスさんが「どちらでも問題ない」という発言を残しているそうです)。 そして今回のコミカライズは、ストーリーが面白いのは勿論のこと、人物から背景、小物に至るまで緻密に描かれていて、マンガとして非常にクオリティの高い作品に仕上がっています。1巻の時点では本当の導入部分しか描かれておらず、場面転換もほとんどないにもかかわらず、絵の力とマンガとしての画面構成の力によって最後まで飽きさせない作りになっています。 なぜこれほどのビッグタイトル、しかも高クオリティの作品が電子書籍のみで発売されているのかは分かりませんが、もっと話題になるべき作品であることは間違いありません。 初めて読まれるというかたは是非ここから入ってほしいと思いますし、どこかで作品に触れたことのあるという方は、「本がすき。」というサイト( https://honsuki.jp/series/narunia )で刊行順で1番目、時系列では2番目にあたる「ライオンと魔女」を連載中のため、こちらをチェックしてみてもいいかもしれません。 1巻まで読了。興味ある人にはオススメ女王様とわたし、ときどき犬 安彦麻理絵 貴崎ダリア名無し※ネタバレを含むクチコミです。<<12>>
顔が良くて優しそうで、飄々としていて掴みどころがなく、優柔不断だけどすっと懐に入ってくる、そして執着しない、いい男。 本作はそんな「チャラい男」が女性を取っ替え引っ替えしながら、女性から好きな本を教わる話……と思わせておいて、次第に彼の人間関係とそこで出会う本、そして彼の身に起こる不思議な出来事が綴られる。 「チャラい男」という第一印象から入った私は、次第に彼の多面性を目撃する。底が浅そうな人物という評価は次第に崩れる。感性の豊かさ、分からないと素直に言えるところ、そして抱える複雑さ。時々ある整合性の取れないエピソードや夢と思われるシーンもまた、彼の深みを増す。 チャラい男に懊悩はあり、分かりにくいけれど愛はあった。分からない人に心を寄せるためには、その人にも多面性があると思うことからなのかもしれない、と思わされた。