KADOKAWAマンガの感想・レビュー2722件<<4950515253>>2022年読切TOP5に入る上質な「古書ドラマ」本を葬送る 児島青starstarstarstarstarたか脱サラして6年目の古書店・十月堂の店主が主人公。店の写真撮りに来ただけの客にイラッとし、趣味の合う読書家のお客さんと交流し、そして人知れず不良在庫を古紙回収に捨てる。 ある日買取の仕事が来て家に向かうと、そこは生前読書家だった80代の男性が住んでいた家だった。 グラシン紙で保護された小説、ラノベ、絶版となった漫画、ホビー・フィギュア。 年齢を感じさせない選書、大切に保管された本、個人の蔵書印。 2つの書庫だけでなく居間までが本に埋もれた部屋をみて「ゾクッ」とした店主は、約束の時間までにと査定を済ましていく。 古書店主というのは、蔵書を通じて持ち主の人柄に触れ続け、その愛おしい空間が壊される最後の瞬間を看取る人間なんだと、否が応でも感じさせられた読切でした。今までがそんなこと全く考えたこともありませんでしたが、本が好きであればあるほど辛い仕事ですね…。 タイトルを読まずに読んでも「この作品のタイトルはこれしかない」と思えるほど、テーマを克明に描いた素晴らしいお話でした。 アフリカ文学の『やし酒飲み』、読んでみようと思います。 https://www.iwanami.co.jp/book/b248495.html笑って読んでたけど人魚岬の怪 重里育吹たかこれ最後お父さん死……? というかなんで家庭を2つ持ってるのか、なんでそんな人魚を毛嫌いしてるのかとか謎だ。 癖になる2人メロとトマ 夏町燕たかメロとトマという、天使の女の子2人を描いたショート読切。メロの羽をむしって毛布を作ったり、天使の輪を電球代わりしたりするトマ……。好き勝手されてるのにそれを愛情だと思いこんでるメロが不憫で癖になります。DV彼氏みたいだ…。ケモ(狼)使い魔が良すぎると思ったらもう一捻りあった #読切応援がんばれ狼使い魔くん! 森野鈴鹿たか※ネタバレを含むクチコミです。 久々にグッと来た魔王vs勇者われどもわれども 三月病たか※ネタバレを含むクチコミです。「すこしふしぎ」な隣の席の男の子 #読切応援あの子は藪の中 今東ともよたか※ネタバレを含むクチコミです。今後の展開に期待ロイヤル・シンデレラ・ママ 天涯孤独の没落令嬢は冷徹皇帝に溺愛される すずね凜 hiro者 コトハ天沢聖司バナー広告で見て「シンデレラ・ママ」という単語の組み合わせにワクワクしながら読んだのですが、1巻までの内容は皇帝×庭師、悪い宰相や意地悪な令嬢たちにいじめられ、皇帝にかばわれるという超〜〜〜〜ド王道のシンデレラストーリー。 こう…幼稚園児なって、紙芝居や絵本を読んでもらっている気分になれます。起こって欲しいことが起こって欲しいタイミングで起き、思わずジーッと食い入るように読んでしまう。 「原案」と書かれている小説も読んでみようかなと調べてみたところ、本当原案らしく設定が全然違ってびっくりしました。庭師じゃないのか…。 主人公がママになってからの皇帝がどうなってしまうのか今後の展開に期待です! 大金が当たっても変わらない人柄宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する 今井ムジイ すずの木くろ 黒獅子starstarstarstar_borderstar_borderママ子山奥の家から異世界へワープ! 現代社会の技術を使って、貧しい村をどんどん開拓、開墾! 成果が出過ぎて、なんと異世界の神様と勘違いされてしまう。 生物としての構造が違うのか、現世界の食べものはとっても栄養価が高いようで元気モリモリお肌艶々に! 村の生活レベルが上がりすぎて、領主にも目をつけられる? 自分が40億も当たっても、異世界に投資はしないだろうなあ。人の良さで言えば、神様級ですね。 どこまで文化が花開くのか楽しみです。久代くんはお憑かれの感想久代くんはお憑かれ 長月双鹿大好きです!ホラーコメディであり日常漫画。こういう作品を待ってました。美大生の久代くんと幽霊の長田くんの掛け合いが絶妙です。連載を追っていた人も、コミック描き下ろしの二人の出遭い編はぜひ読んでほしいです。 大事なこと、この作品ただ待っていても続きが読めません。編集部により連載が終わらされてしまったんです。どうしても続きが読みたい、真相が知りたい、なので声を大にして推させて下さい。連載復活熱望!真の完結を待っています。脳が処理落ちしちゃう狂ったグルメ福沢諭貴子の奇妙なグルメ きょうさる TADD野愛不条理ギャグもグルメ漫画も好きだけど、合わさると理解の追いつかなさが凄い。読み終わってちょっとだけフリーズしちゃう。 ごく普通のOL・福沢諭貴子が会社の昼休みや休日に奇妙なグルメを求めて彷徨うお話。 奇妙なグルメというのは単純に美味い不味いのレベルではなく、概念ごと破壊してくるようなヤバい現象も込みで奇妙なグルメというかなんというか……。 狂った牧場とか狂った駄菓子屋とか狂った実家とか狂ったカッパとかが出てきます。たしかに奇妙ではあります。 読む時間帯と体調によってはめちゃくちゃよかったりします。 元・女子校に足を踏み入れた唯一の男子…!花園に幹が立つ 野澤佑季恵天沢聖司「元・女子校に男子が1人(少数)」という設定自体は監獄学園を始め(例がこれでいいのか?)よくあるテーマですが、こんなふうに真摯に、丁寧に、元・女子校という世界に馴染もうとしているフツーの男の子を描いた作品は初めて読みました。 オタクでも陰キャでもない男の子が、挨拶が「ごきげんよう」の世界で「……あ(お辞儀)」としかできないのはそりゃあそう。でも初等部の生徒に挨拶されたら…というのはすごく説得力のある展開でキュンとしました。 滑らかで繊細な絵で描かれる柔らかい表情が本当に素敵で好きです! 遠野くんのことを応援してます…!ゾクッとする?酒呑み話東京怪奇酒 清野とおるさいろく清野とおるの怪奇酒、ゾクッ(2巻)が出てたのを知らず読んでたら自分にも縁のあるとこが出てきてちょっと嬉しかった。 行動力が物を言う彼の漫画は謎の魅力に満ちている。 壇蜜との結婚を「ラッキー」の一言でまとめてて笑った。「あなたがわたしにくれたもの」感想あなたがわたしにくれたもの 岡藤真依名無し岡藤真依さんの作品ってふわ〜っとした絵柄なのにすごい生々しさがあってドキッとしますよね。今作は「最後のセックス」のオムニバスということで感情的にも生々しさが乗っかってすごい作品になりそうだなと思いました。 恋人達それぞれに色んな「最後」があると思いますが、第一話目のカップルは別れることが決まってるのに思い出として彼女の希望で…ってシュチュエーションはなかなかパンチがありましたね。お互いにスッキリしなくなりそうだけど…。それが狙いなのか?? こういうモヤモヤも含めて感想を書いていきたいです。 アニメ版とは少し違います!機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン 矢立肇 富野由悠季 矢立肇・富野由悠季 左菱虚秋 柳瀬敬之 出渕裕 さびしうろあきstarstarstarstar_borderstar_border酒チャビンそう思って少しweb等で確認したら、ベルトーチカチルドレンという小説が先にあり、そちらのコミカライズとのことでした。ですので、微妙にストーリーがアニメ版とは異なります。 まぁ大筋は違わないので、バリエーションといった感じで楽しめました!クェスにイライラされる方もいらっしゃるようですが、わたしはまぁ天才児がゆえのトンガリなのかな、とあまり深く考えずに受け入れることができました。 面白かったです。閃光のハサウェイのコミカライズに続いていくようで、そちらも楽しみにしたいと思います。ウラ話第二弾!!機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのメモリーより- 矢立肇 富野由悠季 ことぶきつかさstarstarstar_borderstar_borderstar_border酒チャビン同じ作者の「機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-」の第二弾です。 えぐいくらいタイトルが似ているので、購入の際はお気をつけください。 さて、前作はZガンダムの時代をカイさんの視点で、という趣向でしたが、本作は時代を少し遡り、ファーストガンダムの時代のウラ話です。前作は少し大人になったカイさんが主人公だったので、結構重厚なお話が多かったですが、こちらにつきましては、ファーストガンダムの頃の、少しひょうきんめなカイさんが語り部となっているので、それに合わせて、作風も少しライト感が出て読みやすくなっていると思います。 話の内容は、想像をすごく膨らませられるもので、ファーストガンダムを骨の髄までしゃぶりつくしたい!!!!という諸兄には、まさにうってつけかと思います。私も楽しませていただきました。ご馳走様でした。重厚なウラ話!!機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより- 矢立肇 富野由悠季 ことぶきつかさstarstarstar_borderstar_borderstar_border酒チャビン一年戦争時代、ホワイトベースの乗務員としてがんばり、おもにガンキャノンのパイロットとしてご活躍の、カイ・シデンさんの視点から見たZガンダムとなっております!! Zガンダム自体はもうすでにアニメでしっかりとしたストーリーが決まってしまっているのですが、その範疇で、歴史の裏側をカイさんの視点で辿っており、原作を知っていればニヤリとするシーンや、「へ〜そんなことが裏側で・・」など感心するシーンが盛りだくさんです! 後半かなり重厚で難解なテーマが話されたりするので(ガンダム全般そういった部分がありますが)、ライトに読むにはしんどい部分が出てくるかもです。見せ方としても、コマ割りは4コマっぽくすごくシンプルになっていき、キャラの動きもそこまでではないので、主役は文章という趣になってきます。 ただ、そういう部分が好き!という方(私も体調が良ければそういうの好きです!)には、うってつけの本であるといえようかと思います。 めちゃおしゃべりなミライさんも見れます。 設定が面白いです村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない 森田和彦 昼熊 海鼠starstarstarstarstar_borderママ子ゲームと現実、二つの物語を読んでいる様な設定の面白い作品。 時間軸が一緒で進んでいくので、ゲーム世界の発展と現実の主人公の心の葛藤と成長が同時に描かれ並行して進んでいく。 一巻はあっという間に読み終わります! 村人がどのくらいまで増えていくのか、神として世界を滅亡させずに進められるのか、10年もの長い間引きこもっていた主人公が家族との関係に変化があるのか、気になるので読み進めたいと思ってます。漫画版『TRUMP』…!! #推しを3行で推す #完結応援TRUMP 末満健一 はまぐり名無し・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 吸血鬼、ゴシック、サスペンス、耽美… ・特に好きなところは? 孤高の魂を持つ少年「ソフィ・アンダーソン」と純粋な貴族の次男「ウル・デリコ」の友情、そして過酷な運命 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 末満健一が作・演出したオリジナル舞台作品(の1つ)を原作にした漫画作品で、同名の原作以上の耽美さが見れます。また、原作を保管している箇所が見受けられます。オリジナル舞台作品シリーズ『TRUMPシリーズ』を見ていない人でも、もっと読んでほしいと願いたくなる漫画(コミカライズ作品)です!結局信じられるものは大好きなお兄ちゃん、ではなく…マイお兄ちゃん 鳥トマトnyae※ネタバレを含むクチコミです。 よくはないけど面白いからよい書いて欲しけりゃコレを喰え ジェイ・加藤野愛グルメ漫画かギャグ漫画かお仕事漫画かエロ漫画かわからないけど面白いです。面白いけどこれはよくない! 自分の立場を利用して嫌がることを無理矢理させるのはよくない! でも美味しいものを食べさせてるだけだしいいのかな…よくわからないけど面白くはあるのでいいことにします。 大物作家の芹沢が、新人編集者の朝陽に書いて欲しけりゃコレを喰えとゲテモノ料理を食べさせるお話。 文豪たるものゲテモノ食ってインスピレーションを得るくらいじゃなきゃいかん!でも俺は食いたくないからお前が食え!という無茶苦茶な理論でゲテモノを食わされる朝陽が不憫です。 言うても虫とか内臓とかでしょ〜と思っていたら初回がウーパールーパーだったので度肝抜かれました。 でも美味いらしいです。ならいいことにしよう。 個人的に飯とエロは切り離すべき過激派なんですが、ゲテモノは自分の飯のテリトリーにないものなのでセクシー食レポとかパンチラとかサービスシーンも大丈夫でした。新しい発見。最強の殺し屋はスマートウォッチにご執心 #1巻応援殺し屋はスマートウォッチに逆らえない T長sogor25舞台は犯罪組織や殺し屋たちがはびこるクロスリバー・シティ。 そんな町の中でも「死神」と呼ばれ恐れられている伝説の男・殺し屋Xは、仲間を作らぬ一匹狼で、気に入らなければ依頼者にすら従わない暴虐非道な男だが、そんな彼を唯一従わせることのできる存在があった。 それが彼が肌身離さず身に付けている“スマートウォッチ”。 彼はスマートウォッチが設定する運動目標を達成することにご執心で、殺しの依頼を実行するために大暴れしながらも、それすらも”目標達成のための運動”と考え、依頼者や時にはターゲットすらも振り回しながらスマートウォッチが告げる目標を達成しようとします この作品はそんな殺し屋Xの様子を描くドタバタコメディです。 1巻まで読了完全に目覚めたし芽生えた愛しの国玉 アッチあい野愛いやもうこれ目覚めちゃいそうになる。というか目覚めちゃってる。 国玉が可愛くてかわいそうで愛おしくて目が離せない。 なんで物分かりのいいふりして勝手なことするの!こんなに愛してるのにどうして!みたいな気持ちが芽生えてしまって心がざわついている…。 真の気持ちもわかるし、隣人の樹本さんの気持ちもめちゃくちゃわかる。 猫も子どもも可愛いんだから国玉が可愛いのも当然なんだけど、もうひとつ別次元の可愛さが乗っかってるんだなあ……目覚めちゃったなあ。 狂気を感じさせる表紙だったが…報復学園 秋山弘行starstarstarstarstarウマタロいじめられっ子たちを集めて加害者に報復させるバトルロイヤルを開催するお話。表紙のヤバい雰囲気に惹かれ読んでみた。設定はわかりやすくて、序盤から期待値は高かったのだが、肝心の場面で過激さに欠け、若干の物足りなさを覚えたまま終わってしまった。やはりこういうマンガはどれだけ人間を醜く描けるかが大事。「アラクノマニア」感想アラクノマニア 荊木吠人ニーナ一言でいうならば、人に擬態し人を喰う蜘蛛と喰われるはずの人との絆(イチャイチャ)の物語。ちなみに擬態した蜘蛛はもれなく美形ね。出番は少ないが、ケアシハエトリが個人的に見た目1番好みかも!……あ、もちろん人に擬態している姿が、ね(笑)<<4950515253>>
脱サラして6年目の古書店・十月堂の店主が主人公。店の写真撮りに来ただけの客にイラッとし、趣味の合う読書家のお客さんと交流し、そして人知れず不良在庫を古紙回収に捨てる。 ある日買取の仕事が来て家に向かうと、そこは生前読書家だった80代の男性が住んでいた家だった。 グラシン紙で保護された小説、ラノベ、絶版となった漫画、ホビー・フィギュア。 年齢を感じさせない選書、大切に保管された本、個人の蔵書印。 2つの書庫だけでなく居間までが本に埋もれた部屋をみて「ゾクッ」とした店主は、約束の時間までにと査定を済ましていく。 古書店主というのは、蔵書を通じて持ち主の人柄に触れ続け、その愛おしい空間が壊される最後の瞬間を看取る人間なんだと、否が応でも感じさせられた読切でした。今までがそんなこと全く考えたこともありませんでしたが、本が好きであればあるほど辛い仕事ですね…。 タイトルを読まずに読んでも「この作品のタイトルはこれしかない」と思えるほど、テーマを克明に描いた素晴らしいお話でした。 アフリカ文学の『やし酒飲み』、読んでみようと思います。 https://www.iwanami.co.jp/book/b248495.html