集英社マンガの感想・レビュー4975件<<172173174175176>>圧倒的支配力に立ち向かう動物たちの下剋上ヤスミーン 畑優以nyaeライオンが王族として圧倒的力を持ち支配する国。 王族たちがなによりも「美味しいもの(美食)」を求めて下劣な狩りを繰り返す様に耐えられなくなった奴隷のトムソンガゼルの少年・ブエナは、たった1人で王族に立ち向かう“白い悪魔”と呼ばれるチーターと仲間になり王族を倒すため国を飛び出す。 見た目は動物だが、二足歩行が基本(四足からの進化らしい)。動物らしいのは見た目だけで、感覚としては壮大な人間ドラマを見ているようです。血みどろ、グロ描写が苦手な自分でもすぐ読み終わってしまったほど入り込んでしまいました。 物語の中では王族の中でも中性的な見た目のマルシアスというライオン(すごいナルシスト&めちゃ強くて面白い)との戦いがメインで、命がけの戦いは一旦終わるものの「王族を倒す」という目的にはまだ程遠いところで完結しています。 マルシアスより強いライオンもいて、そしてその頂点に立つ王は姿も見せない。 何かしらの事情があってのことかは不明ですが、続きがあるなら読みたい…! 「ヤスミーンて何」と思いながら読んでましたが最後の最後で知ることが出来ます。魂の行く先お慕い申し上げます 朔ユキ蔵ナベテツ仏教ってなんだろう。多分、ほとんどの人間は気にせずに生きていると思います。お墓参りをする。お葬式で手を合わせる。法事でお坊さんの話を聞く。日常向き合う機会はそんなに多くは無いけど、でも欠かすことは出来ない。 ブッダの説いた教えと、今の日本で日常に溶け込んでいるお坊さんとの距離は、恐ろしく離れています。そして、その距離に対して本気で向き合うお坊さんがいたとしたら―。 作者の朔ユキ蔵先生は、エロスとタナトスを描く作家さんなのですが、この作品は我々の人生に(恐らく)欠くことの出来ない日本の仏教というものを題材にして、自分の持つ作家性とテーマを発揮した作品だと思っています。 主人公の佐伯清玄は日本の坊主としてではなく、仏陀の教えを実践する宗教者として生きていきたいと願っていながら、己の抱える煩悩を捨てることが出来ず、揺れ続けています。 読者は清玄の揺れる心情と、展開される物語に心揺さぶられながら最後まで作品を読み続けることになると思います。 ラストシーンの美しさは、一瞬の時間を永遠のものとした詩のようであり、だからこそ読者の脳裏に忘れ難く刻まれます。最近完結した「神様の横顔」とともに広く読まれて欲しい。そう願って止まない傑作です。33歳と21歳という歳の差漫画きょうは会社休みます。 藤村真理む33歳独身で彼氏なしの地味目女性が21歳の大学生にコロッと惚れてしまう漫画です。 21歳の大学生からも好かれるし、会社の別の階のエリートからも好かれるしという超絶いきなりきたモテ期! 花笑がメガネ外したら美女という漫画的チート要素もありますが、ピュアさで他の女性とは違う魅力を持っていたということでしょう! シチュエーション的にも、設定的にも胸キュン的にも100点の漫画なのでオススメです〜正直オールカラー本ってほとんどが割高なだけで有難みないよねLAND LOCK 小田原愛mampuku死刑囚だらけの極寒サバイバル(オールカラー) ウェブ漫画だからこそ見栄えのするオールカラー漫画ですが、凶悪なオッサンだらけのフルカラーとか誰得感がすごいですw ストーリーの密度と深みに欠けるので、コミックスではなくジャンプラ本体でお手軽に読みたい系の作品ですね 面白いかぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 赤坂アカ名無し今無料期間で4冊読めるそうで。 面白いです。 普通の学生生活でも登場人物がひねくれてたらここまで面白くなるのか、と! 「天才」と区分してしまうとそう見えちゃいますが、天才の話というか強情で考え込んでしまう人間の話ですよね。 告ったら負け! 告らない為には、相手を出し抜く為にはどうするか! それをずっと考えてる二人可愛いです。必読!東村アキコの名作きせかえユカちゃん 東村アキコstarstarstarstarstarかしこ小学生の時に本屋でジャケ買いをした思い出。「海月姫」「東京タラレバ娘」から人気が爆上がりした東村先生ですが、今の絵柄になったのは「ひまわりっ ~健一レジェンド~」「ママはテンパリスト」で週刊連載と育児を抱えて超多忙になられた頃からではないでしょうか?それ以前はこの「きせかえユカちゃん」のような女性マンガらしい線の細い(自伝的マンガ「健一レジェンド」では祥伝社系とご自身がネタにされていたと思います)絵柄でした。とはいえオシャレな表紙だと思って買ったものの内容は東村節全開のギャグです!ちなみにギャグを描かれたのもこれが初だと思います。しかし個人的な意見を正直に言えば数ある東村作品の中でもズバ抜けて面白い!月刊連載で時間に余裕があったのかなと邪智してますが凝ったネタが多いです。超大好きなのは「ボイン夏の陣」の話。主人公ユカちゃんがお姉ちゃんの彼氏に「お前ボインな女と浮気してないだろうな?!」と問い詰めるんですが、ライバルのボイン含め脇役キャラも主役級に濃くて最高!この「きせかえユカちゃん」があるからこそ私はずっと東村アキコ先生が好きなのです。いくえみ作品で一番に勧める漫画潔く柔く いくえみ綾いい漫画読みいくえみ漫画でどれおすすめかって聞かれたら自分的にはこれを一番におすすめする。 本棚に全巻あって定期的に読み返してる漫画。 個別の話なのに、全部読むと一つの話、一つの時間軸になってる、こういう描き方される作家は天才だと思う。 これもそんな感じ。 バラバラの話だけど実は繋がってる感じ。 主人公の為に脇役が存在してるわけじゃなく、それぞれが各々の人生を生きている。少女漫画としても漫画としても完成度が高いのではないかと思う。 一巻のカンナ編を読んだ時に泣いて、しばらく経った今読んでもやっぱり泣いたので、泣ける名作としても推したい。 1体で軍隊を全滅させる生物兵器!!シェイプシフター 岩井トーキはる※ネタバレを含むクチコミです。大地かっこいい姫ちゃんのリボン 水沢めぐみポコ太自分がりぼんを購読しているときにはギリギリ連載はしていたけど、どちらかというとアニメのほうが印象深い作品です。 単行本もしっかり読んだことがなかったのですが、今になってちゃんと読みたいと思い、文庫版を買いました。 連載当時はとにかく「大地がかっこいい」というイメージが何故か強くて、改めて読んでも「やっぱり大地かっこいい」です。笑 今やってるりぼんの展覧会へ行きまして、作家さんが今の絵柄で昔のキャラを描き下ろしてくれている中、水沢めぐみ先生の絵の変わらなさに愕然としました。 奇跡だと思います。きら先生の短編2作品心臓より高く きらなつき「心臓より高く」と「H…」の2作品が収録された短編集です。 「心臓より高く」は、「手タレ」の男の子が過去に思いを寄せていた女の子と再会する話。そして「H…」は、クラスの男の子と付き合い始めて幸せを感じている女子高生が、元カレからの手紙で秘密を抱えてしまう話。 特に表題作がすごく良かったです。 この話を読んで、あらためてきら先生の描く「珍しい職業」と「悩む男性」は素敵だな〜!!と思いました(パティスリーMONとかアトリエ777とか)。 めちゃくちゃ怖いと思いながら読んでたパートナー 小花美穂starstarstarstarstar_borderかしこ個人的にはこどちゃよりもこちらを熱心に読んでいたので小花美穂といえばホラーのイメージがある。りぼんなのに容赦なく怖いのがいい。ホラーといっても幽霊ものではなくフランケンシュタインのような話。双子の妹が交通事故で死んでしまい何者かに遺体が盗まれてしまう。妹はとある実験によって「生きている人間剥製」にされてしまっていた。見た目は生きてた頃のままなんだけど記憶は残ってないから人格も少し変化してて、やけに無邪気でハイテンションな感じが人造的だった。人間剥製同士で赤ん坊が作られて母になった妹が嬉しそうに抱いてる場面が印象に残ってる。トラウマになるくらい怖いんだけどクセになって何度も読んだ。椎名あゆみ作品でいちばん好きあなたとスキャンダル 椎名あゆみまるまるあらためて、この濃い内容にもかかわらず5巻でキレイにまとまってるの天才すぎる。 笑いあり涙あり青春ありドキキュン満載、普通の女子高生だった友香の人生が4人と出会ったことで大きく変わる、ドラマティックラブストーリーです。たぶん椎名先生が大人気作家になったきっかけの作品かと。 「好き」のひとことを言うまで何巻読めばいいんじゃという作品も多い中、あなスキャのキャラは全員好きなもの・人に対してまっすぐ突進するタイプで読んでいてもやっとする展開がない(ご都合主義な部分はあるけど気にならない)。 同性愛に対しての退廃的なイメージが強く出てるところに時代を感じますね。(実際、同性愛者はでてきませんが) 芹香が飼っている猫にバンドメンバーの名前をつけるとか、保(人間は男だけど猫はメス)が妊娠した!とか、そういう小ネタも良いんです。 あと椎名あゆみ先生が描くイケメンは本当にイケメン。りぼんの中で一番。ときめいた…ときめきトゥナイト 江藤蘭世の宝箱 池野恋まるまる新刊よかった…この世に生きててよかった… 今までと違って完全描き下ろしじゃないみたいですが、単行本派の自分は全部新鮮でした✨ でも今までの番外編シリーズ読んでおいた方が、あれの続きね、という繋がりがわかる。 カルロ様の麗しさは本当にずっと変わらない…愛してます… 鈴世が人間界を追われて一時的に魔界で暮らしていた期間の話を読めたのはうれしかった。あれはときめきトゥナイトの中でも上位に入るショッキングエピソードなので… まだこれで最後という風には断言してないので、ファンとしては引き続き新作お待ちしてます!という感じです。 とりあえず早く読みたかったので電子買いましたが紙でも買います! これは読み比べたい!!他の作家がワンピースを描いてみた!ONE PIECE COVER COMIC PROJECT「ロロノア・ゾロ、海に散る」 Boichi 尾田栄一郎名無しジャンプ作家陣は、何か記念ごとがある度にトリビュートイラストを贈り合っているイメージがあります。 「岸本斉史が書いたジョルノ・ジョバァーナ」とか「尾田栄一郎が書いた悟空」とか「荒木飛呂彦が描いたナルト」とか。正直そういうのメチャクチャ大好きです!! なのでまさか「もし他の作家がONE PIECEを描いたら…」というIFを実際に本誌で、しかも丸ごと1話読むことができるなんて興奮しました。 Dr.STONE描きながらこの話も作画してたのすごすぎでは…? 読んでみると、Boichi先生のキャラクターデザインが普段と異なり、かなりデフォルメされて可愛らしかったのが印象的でした。 ワンピース51話「ロロノア・ゾロ、海に散る」は、あのセリフが超有名な回ですが、実際コマ割りがどんなだったかは全然思い出せず、「よ、読み比べてぇ〜〜〜!!」とウズウズしてしまったのですが、なんと!大変ありがたいことに、当該の原作エピソードをネットで公開してくれています。 https://www.shonenjump.com/p/sp/1907/op_cover/ ちょっとじっくり読んで差を見つけて、Boichi先生がこだわった部分がどこか探したいなと思います。 全何回の企画なのか不明ですが、第1回ということで次回のカヴァーを誰が担当するのか今から期待しています…! (追記) この『カヴァーコミックプロジェクト』、ワンピースに限らず他の作品でもやってくれないかな…。 ドラマは名作をキャストを変えて何度も演じますし、海外小説や古典は翻訳者ごとに違う版があります。 漫画でも、小説が原作で複数コミカライズがあるもの(銀河英雄伝説、薬屋のひとりごと)や、漫画原作でリメイクがある作品(左ききのエレン・ワンパンマン)もあります。 権利関係が難しいとは思いますが、面白いのでもっとやってほしいです。 (画像は少年ジャンプ+ ONE PIECE COVER COMIC PROJECT 「ロロノア・ゾロ、海に散る」より) https://www.shonenjump.com/p/sp/1907/op_cover/img/top.jpg創作活動に触れる全ての人々に送る物語まくむすび 保谷伸sogor25主人公の土暮咲良(つちくれ さくら)は中学の頃から密かにマンガを描き続けていたのだが、本当に些細な、でも本人にとってはとてつもなく大きなきっかけによって、完全にマンガを書くことを諦めてしまう。そこから高校に入学し、新たに部活に入るという段階で出会ったのが"演劇"だった。 創作活動に対して挫折を味わった主人公が、それまでの経験を活かせる、でも全く違う分野で新たな創作活動に光を見出すという物語。個人的には、挫折から新たな才能を発露するという展開を高校1年生までの非常に若い年齢までの中で、しかも1話の導入の段階ではっきり描いていることを凄く新鮮に感じていて、またその導入があるからこそ、作品全体としてはとても軽妙な雰囲気なのに、作品のバックグラウンドに大きな熱量を感じられる作品になっていると思う。 この作品を読んだ時に2作品ほど頭の中をよぎった作品がある。1つは「フェルマーの料理」。こちらは数学の道に挫折した主人公が料理の道に活路を見出すという物語。主人公が目標を見つける経緯には近いものがあり、理系主人公の作品が「フェルマーの料理」なら文系の作品は「まくむすび」と言えるかもしれない。 もう1作が「イチゴーイチハチ!」。こちらも主人公は怪我という形で野球の道に挫折するが、それまでの経験とは全く異なる生徒会の活動に邁進していく物語。個人的には、最初は半ば強引に引き込まれたものの周囲の人々の影響で徐々に演劇部に馴染んでいく咲良の様子が「イチゴーイチハチ!」の主人公・烏谷や幸に重なって見え、今年惜しまれつつも完結したこの作品のロスを抱えるファンの心を埋める作品になってくれるんじゃないか、という期待をしている。 最後に、これは本当に全くの偶然なんだけど、2019年7月19日という日に「創作活動に対して挫折を経験した主人公がまた創作活動に向き合っていく物語」である今作の1巻が発売され読むことが出来たということは私にとっては救いだった。創作をする人であってもそうでなくても、この作品に触れることでどれだけ傷ついても前を向いて歩んでゆける、そんな作品になっていくのではないかと思う。 1巻まで読了漫画って狂喜の産物なんだなそしてボクは外道マンになる 平松伸二名無し※ネタバレを含むクチコミです。 いうなれば、仕立て職人版の『美味しんぼ』といったところ王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 大河原遁名無し普段から、多浪生と見間違えられるほどしょぼくれた格好をしていても、特にとがめられない仕事についている為か、梅雨や真夏のスーツの苦しみを味合わずに済んでいます。ただ、スーツ姿の同級生と出会うとあまりの見栄えの違いに居心地が悪さを感じてしまう30代。彼らにはもう、嫁も子どももいるのですよ! そんなサラリーマンの戦闘服・スーツをテーマにした漫画が『王様の仕立て屋~サルト・フィニート~』です。ナポリ伝説の職人で“ミケランジェロ”とも称された故マリオ・サントリヨ唯一の弟子・織部悠が、様々なトラブルを抱えた依頼人の悩みを、その卓越した腕で解決しいくオムニバス作品。いうなれば、仕立て職人版の『美味しんぼ』といったところ。仕立ての知識はもちろん、時計や靴といった服飾の知識、同じヨーロッパ圏ということで一緒くたにしがちな、イタリア、フランス、イギリスのスーツに対する考え方の違い、さらにはヨーロッパ文化と日本文化の差異にまで話は広がり、知識欲を多いに満足させてくれます。スーツが話の柱と聞いて、正直、長い連載にならないと思っていました。ネタがすぐに無くなってしまうだろうと思っていたからです。それが『王様の仕立て屋』は、今連載中のシリーズ『王様の仕立て屋~サルトリア・ナポレターナ~』と合わせるとすでに35冊以上にもなる長期連載になっているのです。 それはもちろん、仕立てというジャンルの奥深さがそうさせるのでしょうが、魅力的なキャラクターに依るところ部分も多いと思います。ちょっと老成してる悠の周りには、変わったキャラクターが数多くいます。中でも女社長ユーリア率いるカジュアルブランド・ジラソーレ社はどこを見ても(一癖ある)美女ばかり。往々にして彼女らに流されて巻き込まれてゆく悠に若干の嫉妬を感じます。名言や歌を用いた細かなネタに、細かに挿入されるギャグがリズム感を生んで、長いウンチク部分も冗長にならずあれよあれよと読み進められる、稀有な作品だと思います。 この漫画のお陰でコーデュロイやビキューナ(超高級素材。Amazonで調べたら掛け布団が800万円を超えていた!)、とこれまでの生活では全く知る由もなかったスーツの世界を垣間見ることができました。ただ、それを実践するのには気が遠くなるほどの金額が必要なのです…。「これしかない人生」を歩む神々の山嶺 谷口ジロー 夢枕獏名無し僕の地元・長野県には、中学校集団登山という拷問のようなイベントがありました。一学年240人がみんなで3000m級の山に挑むという荒行です。しかも、登る予定の山で起きた遭難事故を描いた新田次郎の「聖職の碑」の映画版を見せられるという、嫌がらせとしか言いようのないオマケもついていました。とはいえ、このイベントで山に目覚めた人もいないわけではなく、それなりに意味のある行事な気もします。僕は下山中に便意に襲われ、6時間死ぬ思いで我慢するという、これまでの人生で一番の苦行を味わったので、二度と山には登らないと決めています。 とはいえ、山ものの作品を読むと、山もいいかもしれないと思ってしまうのです。『神々の山嶺』は数多い名作を生み出し、海外でも評価の高い谷口ジローのまさに最高峰だと思っております。 『神々の山嶺』には羽生丈二という一人のクライマーの姿が、カメラマンの深町誠の視点から描かれます。 この羽生丈二、初登場シーンから圧倒されます。「その時…むっと獣の臭いが店内にたちこめたような気がした」。この存在感がどこからくるのか、深町は彼の過去を調べていくのです。 羽生を関係してきた様々な人に取材していくうちに、彼の孤高としか言いようのない半生が明らかになっていきます。 羽生は可愛げのない、根性はあっても鈍重で無口な男でしたが、クライマーとしては抜群の才能を発揮。しかし、全てを山に集中する羽生は、普通の生活を送る人間と温度差がうまれ、山岳会でも孤立していきます。誰もが登れなかった壁を登り、山岳界の話題をさらうものの、羽生自信は不遇のまま。海外の山に挑戦することができません。 誰よりも山を想っているのに資金や人脈や名声がないだけで、挑戦できない苦しみを味わい、自分を慕う人間の死があり、やがて羽生は自分から孤立していきます。そして消息を断った羽生がなぜカトマンズにいたのか?彼がなにをしようとするのか、物語は加速していきます。 羽生の姿は、新田次郎の小説ではないですが、まさに「孤高の人」なのです。孤高の人は、人の共感は求めません。自分でも言葉にできない衝動に突き動かされるまま、「これしかない人生」を送るのです。 羽生はいいます「いいか。山屋は山に登るから山屋なんだ。だから山屋の羽生丈二は山に登るんだ!!」また、なぜ山に登るのかという問にこう答えます。「そこに山があったからじゃない。ここにおれがいるからだ」 「これしかない人生」を送る男の寂しさと美しが同時に描かれ、僕もこのような生き方に強く憧れるのです。 いや、既に僕は僕にとっての「これしかない人生」を歩んでいるかもしれない。この、マンガとゲームにあふれた人生は。まだ連載してなかったのかよ!只野工業高校の日常 小賀ちさとなつき小賀ちさと先生がTwitterで公開し話題となった「工業高校生の日常」が、読切掲載を経てウルトラジャンプで連載開始! https://twitter.com/oga_chisato/status/1141255182392549376?s=20 https://twitter.com/oga_chisato/status/911939660774907904?s=20 「Twitterでバズれば即連載化」という流れが当たり前になってきている中で、公開から約2年越しの雑誌掲載に驚いた。ウッソ、まだ連載してなかったのかよ…!! 山犬をめぐる男と女の物語山犬抄 有馬シ記はる「主人公の八は山犬の化物から美人の澄を救い共に暮らすが、実は山犬の正体が…」というあらすじ。 読み始めてまず驚いたのが、八の顔が洋風のゴツいイケメン(進撃のライナーみたいな)だったこと。 キャラの顔だけでなく絵が全体的にスタイリッシュで、和の物語を描くにはミスマッチなんだけど逆にそれがいい味を出してる。 澄と八が幸せに暮らす続きが見てみたい…!子馬の歌と絵がいいちびまる子ちゃん―わたしの好きな歌― さくらももこ名無し映画は観て感動した記憶があるのですが漫画は読んでなかったと思い、読んでみました。 どんなに家族に否定されてもお姉さんと会うことを絶対にやめない、まる子の頑固でまっすぐなところがよく出てますね。 ただお姉さんの彼氏が一方的に北海道で働くと決めちゃったのは普通に横暴だと思いました。まるちゃんも彼氏側についてたけど、イラストレーターとして一人前になるには東京に住んだほうが絶対にいいじゃん、この時代だったら特に。 とかその辺を気にしてしまいました。面白い!!ここは今から倫理です。 雨瀬シオリ名無し一話で即引き込まれる! 倫理の先生がここまで魅力的になるものなのか… 言ってることは普通でかっこいい、哲学者の言葉を引用していたり真面目な風なのにどこかエロい! 先生が魅力的で妖艶です。 こういう先生の授業なら受けたい… 「昔」が詰まってるイエスタデイをうたって 冬目景名無しバンダナ、丸いちゃぶ台、ピアスの代わりに安全ピン、タバコ… 昔が詰まってる! 大学前後に戻りてぇと思えてくる漫画 日常なんだけどドラマがある 恋愛感情の機微な部分を男性主人公で書かれるといい意味であっさり、天の目線で見れる感じがして好きです。 暇なときにじっくり読みたい漫画なんですよね、これ 大野君と杉山君ちびまる子ちゃん―大野君と杉山君― さくらももこまるまるざっくりとあらすじは知っていたけど改めて読むと、さすが、ギャグが冴え渡っていますね。 大野くんと杉山君のふたり、思っていたよりガキ大将でびっくり。 みんな怒られまいとビクビクしてるの可哀想すぎません?笑 合唱コンのシーンは感動的でした。大野くんイケメンだし歌も上手いしで完璧じゃないですか。ガキ大将だけど。 今だったら、特定の子とだけずっと仲良くすると(男の子は特に)バカにされる対象になりそうだけど、この作品の中では大野くんには杉山君が必要なんだ!!といって感動できるんだなーと、変に冷静になってしまう部分もありました。 しかし最後の新幹線でのあのオチは最高ですね。 やっぱりちびまる子ちゃんは何回でも読める名作だ… <<172173174175176>>
ライオンが王族として圧倒的力を持ち支配する国。 王族たちがなによりも「美味しいもの(美食)」を求めて下劣な狩りを繰り返す様に耐えられなくなった奴隷のトムソンガゼルの少年・ブエナは、たった1人で王族に立ち向かう“白い悪魔”と呼ばれるチーターと仲間になり王族を倒すため国を飛び出す。 見た目は動物だが、二足歩行が基本(四足からの進化らしい)。動物らしいのは見た目だけで、感覚としては壮大な人間ドラマを見ているようです。血みどろ、グロ描写が苦手な自分でもすぐ読み終わってしまったほど入り込んでしまいました。 物語の中では王族の中でも中性的な見た目のマルシアスというライオン(すごいナルシスト&めちゃ強くて面白い)との戦いがメインで、命がけの戦いは一旦終わるものの「王族を倒す」という目的にはまだ程遠いところで完結しています。 マルシアスより強いライオンもいて、そしてその頂点に立つ王は姿も見せない。 何かしらの事情があってのことかは不明ですが、続きがあるなら読みたい…! 「ヤスミーンて何」と思いながら読んでましたが最後の最後で知ることが出来ます。