サイボーグ009 【石ノ森章太郎デジタル大全】

誰がために戦う

サイボーグ009 【石ノ森章太郎デジタル大全】 石ノ森章太郎
さいろく
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歌詞って書いても大丈夫なんだっけ、とちょっと考えてしまったw 言わずとしれた石ノ森章太郎の代表作。 石ノ森章太郎を知らないという人は手塚治虫は知ってるだろうか。 ドラえもんの作者である藤子不二雄がFとAという二人いるのは知ってるだろうか。 おそ松さんを知っていたとしたらおそ松くんは知ってるだろうか。 今でも色々なところでリメイクされたり世界中にファンがいたりする作品たちを生み出した、日本の誇るジャパニーズマンガ文化の礎となった大作家たちにちょっとでも興味を持ってもらえたら嬉しいなと老婆心がうずく。 最近でも何度目かわからないアニメ化がされ、そこそこ話題となっていた「サイボーグ009」は、9人のサイボーグたちが世界の悪と戦う話。 実は彼らそれぞれの背景が割と凄まじく、ちゃんとそこら辺も謎に包まずに描いてくれているので(全部じゃないけど)キャラクターへの愛着も湧きやすい。 あとサイボーグっていう単語はこれで初めて聞いた気がする。 機械人間なのかーキカイダーと同じかなーとか思ってたら同じ著者だったという衝撃。仮面ライダーも石ノ森先生だからね! そして何よりこのサイボーグたちはそれぞれ異なる特殊能力を持っているのだが、なんと主人公は奥歯に加速装置が入っていて超スピードで移動することができる。すごい発想。 全然「へぇ」とすら思われないかもしれないけど、当時はたぶんそんなこと考えた人いなかったと思うのよね、私もだいぶ後発組なのでほんとの当時は知らないのですが。 奥歯に仕込みなんて男塾でカヤクメシの起爆するので初めて見たもん。 小学生はあれ信じちゃうんだもんなー民明書房はすごいよね… 違う漫画の話になってしまった。 今振り返って1巻を読んでみたが絵が全然違って軽く衝撃を受けた。 石ノ森先生は009の中だけでも語れるぐらい進化されていたのだなーと。あんまり詳しく知らないけど、きっと他にもいっぱい同時に連載を抱えてらっしゃったのであろう。 なんにせよ009以前と009以後では人間の「妄想」の広がり方が大きく異る。そのぐらいの影響を残した超超超名作なのである。 日本に生まれた少年は皆読むべきなのだ、ダークなとこもあるけど。

ジパング

自衛艦が"タイムスリップ"したらどうなるのか

ジパング かわぐちかいじ
さいろく
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本作の主軸となる自衛艦「みらい」は、自衛隊活動としてエクアドルへの遠征の途中で突如タイムスリップ。1942年のミッドウェー海戦のど真ん中にいきなり飛ばされてしまう。 自衛艦っていうのは自衛隊員が乗っているわけなのだが、"自衛隊"を本当の意味で理解していなかったなと深く考えさせられる本作。 同じくかわぐちかいじ著書の超名作「沈黙の艦隊」の主人公:海江田四郎のようにゴリゴリのカリスマが率いるのかと思いきや、自衛隊員としての葛藤を全員が抱えているため割と登場人物が強め。 ちなみに歴史上の実在の人物たちも多く登場している。 「やってみせ言って聞かせてさせてみて~」の山本五十六ぐらいしか私はすぐにわからなかったけど、当時の"大日本帝国"がそのまま存在する設定なので「艦これ」とか好きな人はたまらないのではないだろうか。 私は戦艦も戦争も本当に全く知らなかったけど、それでもストーリーを追っていくだけで考えさせられるシーンが多々あり、感心しながら読み続けられた。長いけど。 読後にWikipediaとかブログとかを探してみたけどやっぱりかなり熟考されてる方がいるようで、実際の史実との差異であったり細かな指摘はあるもののみんなジパング大好きだなーっていうのはよくわかった。 絵がリアルで大人向け感強く見えるかもしれないけどめちゃくちゃ難しい話だけということでもなく、画力と雰囲気とテンポの良さによってかわぐちかいじという稀代の漫画家の実力を知ることが出来る素晴らしい作品だと思う。 かわぐちかいじ先生はきっと若い世代の人たちからすると「沈黙の艦隊」や「太陽の黙示録」「イーグル」そしてこの「ジパング」と戦争や政治ものを描く漫画家というイメージなんじゃないだろーか。 最近はたしかにそんな感じだけど「アクター」とか「ハード&ルーズ」とかみたいな時代の色が強く反映されている作品も多く、こっちの方が個人的に推しだったりもするので是非もっと若い人たちにも読んでいただきたい。 政治とか戦争とかとっつきにくいと思うし(私はそう)

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