(とりあえず)名無し
1年以上前
手塚治虫を初めて読むという人に、なにを薦めればいいだろう。
どう考えても最高傑作の『火の鳥』か、面白いってことなら抜群の『ブラック・ジャック』や『三つ目がとおる』か、そりゃあやっぱり『鉄腕アトム』か…。
まあ、どれでも良いんですけどね。
「天才といえるのはダ・ヴィンチと手塚治虫だけ」(立川談志)で、「手塚のほかに神はなし」(関川夏央)なんですから。
なんつっても「神」ですよ。
その全作品が漫画の「聖書」なんです。
とりあえず、ここでは神のダークサイドを薦めましょう。
だって、黙示録だって聖書ですからね。
『きりひと讃歌』。
ダークですよ。暗すぎです。すごいです。
『ばるぼら』『奇子』『MW』…ヤバいほどにダークな傑作がたくさんあるんですが、手塚本人が「自分で自慢できるものといえばアンハッピーエンドだ」と言っていたわけで、神が「暗い」漫画を指向していたことは、何度でも確認しておいたほうがいいです。
『きりひと讃歌』を読みましょう。
これが漫画の聖書ですよ。
忘れてはいけません。