hysysk2021/01/07全員くたばった方がいい📷偏差値、大学ランキング、知名度、就職のしやすさ、モテ、有名人の輩出数…およそ研究という大学本来の価値とは別の部分で日々比べられ、価値観を押し付けられてたらそりゃ悩むよなと思う。 この作品で出てくる話題もほとんどは学業以外のサークルだったりバイトだったり就活だったりで、こんなことに悩んでる時点でくたばった方がいいのだが、ある意味ではこの世代の特権とも言える。実際こういう悩みを持ったことがある人間の方が分かり合える気がする。 私もまだこういう自意識があってゴダールとか観れない。 全員くたばれ!大学生サレンダー橋本
hysysk2021/01/04老年下っ端ヤクザの生活ありそうでない(自分が知らないだけかも)年を取ったヤクザの日常を描いた作品。無年金だからシノギが必要なのだが、それらが絶妙にありそうな内容でギャグながらちょっと怖い。経理もしないといけないよね。。単にニッチを狙ってるのではなく、描きたいものがあるゆえの細かさな気がするし、他の作品も読みたい。ドラマ化とかされても良さそうな面白さ。 絵は独特で好きな感じだけど、キャラと背景がもっとはっきり分かれてると読みやすいのと、手描き文字がしっかり目に入ってくるともっとカタルシスがあったように思う。ジジゴク沖田次雄
hysysk2021/01/04いい大学、いい人生とは…箸の持ち方でペナルティを受けていたのが懐かしくなるくらいの超展開。ここでやっていければそもそもの目的である難関大学に行かずとも人生上手く渡り歩けそう。登場人物の知能が高くなければ成立しない設定の作品を描くには、それ以上の知能(もしくは狂気)が必要なのだということを身を持って教えてくれる。ペナルティスクール山崎京 美愛
hysysk2021/01/02普段は見えないコンビニ本部のお仕事たまにコンビニに行くと、本部から指導に来たっぽい人がレジに入ってくるのが好きなのだけど、あれがますます好きになる。 元々グループ会社のホテルで勤務していた瀬尾がコンビニ部門に配属され、ショップリードとして各店舗を回りながら問題を解決していく。一見ほんわかした雰囲気ながら、鋭い観察眼が光る読み味は『総務部総務課 山口六平太』にも通じる。現場の泥臭さと本部のシビアなビジネスの両方を描いているのがめちゃくちゃ面白い。 他の業種からのインスピレーション、店員の様子や周囲の環境、競合とのやり取りや社内の人間関係など、原作者が実際にコンビニ店長を経験していたからこそのリアリティ(9〜13巻に経験談がある)。本当にやってるかどうかは知らないけど、おでんのスープの濃さを天候によって変えるとか、ルーティンに見えるような仕事にも工夫の余地は沢山あることに気付かされる。コンビニいちばん!!【完全版】末田雄一郎 人見恵史
hysysk2021/01/01なんともいえないなんとなく詩をテーマにした漫画(『ほしとんで』の詩版みたいなやつ)が読みたいなと思って調べたら出てきた。内容としてはこれは詩の話ではなく自称詩人の生活なのだが、モラトリアムが長かった自分を見ているようで背筋が凍る。これをギャグとして素直に笑えるのは幸せかも知れない(初出が10年前というのは考慮した方がよいだろう)。あとがきに書かれた作者の思いも含めて1つの作品。詩人てるゆきよしかわゆたか
hysysk2021/01/01山と友情と愛情が複雑に絡み合う誰もが人生のどこかで、諦めたり、自然に遠ざかってしまった夢や恋心というのはあると思う。すっかり忘れてしまっていたり、心の奥底に引っかかってはいるけども日々を過ごすのに精一杯だったり、ある程度現状に満足していたりするかも知れない。 そこにどうしようとなく惹かれるチャンスが巡ってきたらどうするだろうか?主人公の三上は医者として働き、好きだった女性と結婚して子供も産まれ、何不自由なく生きているように見える。しかし三上のかつての夢、クライマーにとってはその世間一般での幸せこそが、ある意味では不自由なしがらみとなってしまう。 物語はヒマラヤに未踏峰の山が見つかり、学生時代のパートナーであり、全てを山にささげた平岡と再会するところから動き出す。山に惹かれること、平岡との絆、そして妻の真の思い…。これらが8000m級の厳しい登山に挑戦する中で明らかになっていく。 自身もワンダーフォーゲル部出身で、スポーツマンガの名手と呼ばれ取材力にも定評がある作者ならではの迫力と細かな描写が素晴らしい。山で人が亡くなった場合の手続きなど、登山シーン以外でもこの世界の大変さが語られる。 マンガに影響されて登山に憧れるのはやばそうな気がするし、何故みんながここまで山に惹かれるのか分からないほどに厳しさが描かれているのだが、仄かにこういった極限状態に置かれてみたいような気持ちになるのは確か。イカロスの山塀内夏子
hysysk2020/12/29ずっと残って欲しい作品最初は、昼に遊んだ方法で夜に人を「壊す」不思議なホラーファンタジーかと思っていたが、やがて登場人物がそれぞれに色んな事情を抱えていることや、1970年代の日本(大阪)の、今では漂白されてなかったことにされつつある歴史が混ぜ合わされていることに気付く。 まだまだキャラクターや世界観には広がりを感じるし、作者としても描ききれなかった部分はありそうだが、これはこれで完成していると思った。 当時の子供の遊びや歴史的な出来事など、よく調べていると思うし、名作をサンプリングしつつも安易に「昔は良かった」と言わせない寂しさがとても好み。メイコの遊び場岡田索雲
hysysk2020/12/25漫画家が好き放題描くととんでもないことになる高校の美術部の活動で出会った3人が、運命に翻弄される話なのだが、色んなところに持ち込んだけど断られたというのも頷ける要素の多さ。美術、精神分析、犯罪、ミステリー、ホラー、恋愛、ファンタジーなどあらゆる分野にまたがった独自としか言えない作品になっている。続編は主人公が描く漫画も織り込まれてきてさらにすごいことに。 https://manba.co.jp/boards/111363 インディーズ的な独りよがりとも違う、プロの狂気と漫画の力を感じた。物語に出てくる美術作品は「絵描きの仁義として」全部作者が描いたらしい。EVIL~光と影のタペストリー~塀内夏子2わかる
hysysk2020/12/24情熱の芸術バトル漫画後に描かれる『蒼き炎』と近い形で、主人公が色んな芸術家と出会い絵で勝負する。 いい絵を描くために必要なものが人間的な成長(労働の絵を描くために農作業する)ということや、芸術に全てを賭ける登場人物は昨今フィクションの世界でもあまり見られないので逆に新鮮。インテリに支配されハイコンテクストになってしまった現代美術に対して、こういったポリコレ無視の破天荒さ、愚直さが突きつけるものもある。 そんな感じなので現代的な感覚だとところどころに都合のいい女が出てきたり、こんなうまい話あるか!とつっこみたくなる場面があったりするけど、一気に読んでしまった。北の土竜石川サブロウ
hysysk2020/12/21ネタバレ最初から最後までずっと良かった登場人物の誰もが何かすっきりしないものを抱えていて、それと付き合いながら生きていく様が良かった。作者自身も美大出身のアーティストゆえに、登場人物の学生時代の様子と社会での生き延び方にリアリティがある。 昔のもの、現代のもの、土地、建物、生活用品などあらゆるものが象徴に満ち溢れていて、詩的な世界と衒いなく接続されている。読んでいるとしみじみ東京っていい街だなと思う。 終盤はちょっと抽象的な会話のやり取りになって、意味が完全に理解できたとはいえないのだけど、最終回はこれ以上ない盛り上がりで、想像する余白もあって、ちょっと寂しくて、完璧だった。A太郎は振られてしまったけど、こんなに皆に愛されてる人はいないし、不幸でも引き立て役でもない。恋愛の必然と偶然が、ものすごく微妙なバランスで揺れ動いていることを改めて思い知らされた気がする。A子さんの恋人近藤聡乃3わかる
hysysk2020/12/17重厚な宇宙SFまるで映画のような、というか映画(と小説)へのオマージュがそこかしこにみられる気合の入ったオムニバス作品。ところどころ話が繋がっているのでじっくり楽しみたい。 科学だけでなく宗教や文学などが絡み合う壮大な世界観で、寝る前に読んだら宇宙の夢を見そう。その星で1番強い生物に擬態するというクリーチャーが出てくる第17夜が面白かった。 中国が44年ぶりに月からサンプルを持ち帰った日に。2001夜物語星野之宣1わかる
hysysk2020/12/16よくわからんかったけどすごかったキリスト教やオカルト的な話を混ぜ込んだ話で、大まかには現代文明に対する批判があるのだと思うけど、意味も教訓めいたものも受け取れずに読み終わった。部分部分ではいい話もあったりするし、元になる聖書や神話を知っているともっと楽しめるのかも知れない。絵には気合が入っている。 生命を超越した存在ではあるものの、猫の虐待シーンがその必然性ある?ってくらいにきついので、苦手な人は注意して欲しい。リボリューション矢島正雄 はやせ淳1わかる
hysysk2020/12/12誰か教えてボーイズビー…平成0年代に青春時代を過ごした我々としては、恋愛などにうつつを抜かすなどもってのほかで、このような軟弱な漫画を読んでいるやつは馬鹿にされても文句は言えなかった。 しかし今の自分がこの時代の自分にアドバイスするとしたら、「BOYS BE…」と「電影少女」はちゃんと読んだ上で、好意を持ってくれた人には優しくしろということだ。 現代の若者もSNSとマッチングアプリやめて今すぐこれを読んで欲しい。BOYS BE…玉越博幸 イタバシマサヒロ3わかる
hysysk2020/12/11銀行員時代から漫画家デビューまでの自伝的作品矢口高雄先生が銀行員からキャリアをスタートして漫画家になった話は有名だが、どのような仕事をしていたかはこの作品を読むとよく分かる。タイトルになっている「9で割れ」というのは、桁の間違いを判別するためによく使われていたのだそうで、今でも役に立つ知識だ。 コンピュータの導入、テレビの普及など、時代が変わりゆく中で生まれては消えていったものが描かれていて、人間の営みに対する作者の一貫した態度というか美学に触れたように思う。どうやっても釣り漫画になってしまうのも愛おしい。個人的には下宿先のおじいさんとその兄が重要文化財レベルの美術品をコレクションしていた話がすごく好き。 ペンネームの由来や釣りキチ三平の由来など、「そういうことだったのか!」というエピソードも入っているし、水木しげるの仕事場を見学して池上遼一やつげ義春と出会う話など、歴史的な資料としても重要な作品になっている。 働きながら何かをなそうとする人は元気づけられるんじゃないかな。9で割れ!!―昭和銀行田園支店矢口高雄2わかる
hysysk2020/12/10こういうの大好き現代(といっても20年以上前)が舞台の、日本書紀や古事記などの神話をベースにした作品。 人間と鬼との戦いといえば、今だと『鬼滅の刃』が思い浮かんでしまうが、それはやはり日本において鬼という存在が深く根付いている証拠でもある(「柱」ってここから来てるのかな、とか。ちなみに戦うのは鬼殺隊ではなく自衛隊)。桃太郎伝説や、海外の似たような神話、ミステリーとも絡めて謎を追うのが面白い。身近にある神社の由来を調べてみたくなる。 未完のまま20年以上経っており、作者自身も再開するなら再構成が必然と言っているため実現は難しいかも知れないが、ぜひとも続きが読みたい。 石神伝説とり・みき
hysysk2020/12/08漫画ならでは力を持った記憶の伝承矢口先生が災害を元にして描いたものとしては、三毛別羆事件の『羆風』が有名だと思うが、こちらも壮絶だった。 当時の新聞や写真、聞き取りによる実体験に脚色を加えたドキュメンタリーになっており、単に分かりやすいとか読みやすいというだけでない、語り手としての力を持った作品になっている。激濤 マグニチュード7.7矢口高雄
hysysk2020/12/07ネタバレ騙されやすい人は読むといい自分が人間ではなく、同じ記憶を書き込まれた機械だと知ってしまったら…いわゆる「信頼できない語り手」というやつだが、なかなか気持ち良く予想を裏切ってくれるSFホラーサスペンス。あんまり難しいことは考えずに勢いで読むことをおすすめします。鉄民菅原敬太
hysysk2020/12/06アイドルを好きになることのポジティブな効果私もおじさんですが最初にK-POPを好きになったのは約10年前。KARAや少女時代、2NE1が活躍していた頃です。f(x)が初来日すると聞きつけて東京国際フォーラムにも行きました。めちゃくちゃ女性客が多くて、こんなに女性のファンがいるのか?と驚いたのですが、一緒に出演していたSHINee目当てだったことが判明(青春不敗というテレビ番組の記念イベントだったのだけど、そういう文脈を知らなかった)。女性ファンのお洒落さと、いい匂いに衝撃を受けました。 当時男性ファンが中心のアイドル現場に行くと、悪臭で不快な思いをするし、服装もだらしないので、正直周りから同類だと思われたくないという気持ちが強かったのですが、女性ファンには「好きな人に会いに行く」という意識を感じました(握手の前にお手拭きを使っている人もいた)。 前置きが長くなり過ぎました。 話自体はおっさんがアイドルを好きになることで、会社でも若者と打ち解け、家庭の絆も深まり、いいことづくめというご都合主義的なもの。でも、これ実際本当にいいことづくめなんですよ。アイドル達はダンス、歌、語学とあらゆる面で努力しており、その姿を公開しています。ファンはそれに刺激されて、自分も頑張ろうと思う。そういう熱量が描かれています。熱量だけでなく、節度(自分の振る舞いが周りにどう影響するか)についても。当初は3話の予定が7話になったとのことですが、もっと長く続けて、K-POP業界の仕組みや文化(カムバックとかトレーニングとかオーディション番組とか)も解説的に描いて欲しかったです。 私もNizi ProjectをきっかけにK-POP熱が再燃、TWICE、ITZY、BLACKPINKとはまっていき、挫折した韓国語の学習も再開し、ようやくハングルは読めるようになりました。早く歌詞や会話をダイレクトに理解できるようになりたい。そして踊れるようになりたい。。おじさん、ドル活はじめました!シバタヒカリ5わかる
hysysk2020/12/02ネタバレ荒唐無稽な美術マンガだけど数パーセントの真実がある石川サブロウ先生は『本日も休診』など絶妙に抑えの効いたヒューマニズム(感動を押し売りしない)で素晴らしいのだが、この作品はなかなか手放しで称賛するのは難しい。 主人公で小作人の大山竹蔵と、御曹司の龍太郎が運命に翻弄されながら互いの絵を高め合う。話の途中で黒田清輝や青木繁、ピカソやセザンヌなど美術に興味がなくても知っている実在の人物が登場し、果ては美術学校に落ちたヒトラーまでもが絡んでくる(人物画ができないというエピソードも史実に沿っている)。 表紙だけ見ると「素朴で絵を描くしか能力のない不器用な青年が頑張る話かな?」と思うだろうが、実は『男!日本海』ばりのあほらしさで、竹蔵は女の裸しか描けない。しかも、より良い絵を描くにはセックスをしなければならない…。 現実の美術界はめちゃくちゃ学歴社会な上に、単に美しいとか技術的に優れているというよりは、その作品がどのように歴史を更新しうるかという点が重視されるので、この話のようなことはそもそも起こりえないのだけども、「芸術か猥褻か」という問題や、「誰が歴史を作るのか」といったすっきりした答えがない問題についても考えさせてくれる。 最終的に竹蔵と龍太郎は美術「業界」とは違った道を歩むことになるが、誰に見せるでもなく1万5000ページもの大作(ペニスの生えた少女が戦う話)を描いていたヘンリー・ダーガーなどもいるように、何らかの形で認められることにはなるかも知れない。蒼き炎石川サブロウ2わかる
hysysk2020/11/30うめざわ先生が遂にもともとクリエイティブ・コモンズや、哲学、宗教、社会問題、サブカルチャーなど「よくこんなこと知ってるなぁ」と思うような話題(「えれほん」に顕著)を取り入れ、見過ごされがちな細かい現象や感情を描ける素晴らしい作家だと思っていたけど、それゆえにキツい表現も多く、好き嫌いが分かれて沢山の人に読まれるイメージが湧きませんでした。 『ピンキーは二度ベルを鳴らす』も、ど真ん中のエンターテインメントだと思っていたけど、ここまで誰が読んでも楽しめる広がりがあって、考えさせられる内容のある作品に結実するとは!担当の編集者は大学院まで生物学を研究していたらしく、科学的な考証もしっかりしてそう。 続きを楽しみにしています。#1巻応援ダーウィン事変うめざわしゅん4わかる
hysysk2020/11/30飲み干しちまったな 命のスープライセンスが与えられ、犯罪者を殺しても罪に問われない殺し屋。普段は屋台でラーメンを作っており、「天誅ラーメン一丁」と注文が入るとモードが切り替わる。いつも依頼者が死に際に注文するので、もっとはやく動けやと思う。 ラーメンにちなんだ技で戦うため、どこからどう読んでもギャグになってしまうのだが、最後は出前箱をギロチン代わりに使って殺すので、そこだけ異常に残酷に感じる。 1話完結で毎回同じパターンの勧善懲悪ものが読みたい(難しいことを考えたくない)時におすすめ。殺し屋麺吉富沢順
hysysk2020/11/27ラーメンは研究開発時価総額世界1位の企業で働くアメリカの友達が「日本のラーメンはあれだけ研究開発されてるのに1000円くらいで食べられるのはあり得ない」と言ってひたすら食べ歩いていたのだが、これを読むとすごくそう思う。 全くの素人から始めた人、別の料理業界から転身した人など、色んな人が出てくる。約20年前の作品にも関わらず、紹介されている店のほとんどが今もしっかり現役で、当時は目標として語っていたことを実現していたりするのがすごい。冒頭に「豚ガラ鶏ガラ人柄の調和」というポエムを載せていて心配になったが原作者の目(と舌)は確かだ。今ではインスタントでも食べられてしまう「すみれ」は主婦がたまたま空いた店で始めたものだったとか、ガチンコ世代のスーパースター佐野実にこんな背景があったなんて知らなかった。 みんな大体ラーメンなんて簡単だろ、というところからスタートするのだが、徐々にその奥深さにはまっていく。スープは長時間火にかけると酸化する、気温や天気に合わせて麺の配合を変える、麺が変わるとスープにも影響する、旨味調味料に頼らないためにはどうするか、行列ができたら苦情にも対応しなければならない、複数店舗のオペレーション…そんな中で安定しておいしいラーメンを作るにはやはり職人的な技術や努力が必須で、味だけでなくインフラや組織作りにも工夫とイノベーションが要求される。 雑なバイトに読ませたいし、ヘッドフォンしてスマホ片手に食ってる客の画面に強制的に表示させたい名作。一杯の魂‐ラーメン人物伝‐本庄敬 大泉孝之介 武内伸12わかる
hysysk2020/11/27高校生になった『おらが村』のかつみ大好きな作品『おらが村』のかつみが主人公で、田舎の暮らしに憧れて東京から森田家にやってきた北川との生活が中心。北川が村の生活と農業に馴染んでいく過程で、田舎の良いところも悪いところも見えてくる。人間模様だけでなく、生活の知恵や習慣、野生の動植物の解説も描かれており、資料としても非常に素晴らしい。これを読めば片栗粉の作り方まで分かる。 当時の恋愛観や結婚観は今と違って非常に厳しく、自分は嫌だが、tinderとかで「ピピー!可愛すぎ警察の者です!」みたいな文章を送ってる人には最低3回くらい読み返して欲しい。 最後が『おらが村』に出てきた政太郎の言葉で締められていて良かった。かつみ矢口高雄
hysysk2020/11/26ショワワワ!昭和「時代」という衝撃先日「昭和時代」という言葉を目にして驚いたのだが、考えてみれば自分も明治や大正のことは「明治時代」「大正時代」と呼ぶので、令和からすれば「昭和時代」でもおかしくはないだろう。 作者の記憶と共に当時の流行や風習が紹介されていて、とにかく熱量がすごい。合間に手書きの解説も入るのだが、これが本当に昭和のオタクという感じでめちゃくちゃ良い。 私は昭和57年生まれなので、全然知らなかったものから「あったな〜」というもの(口裂け女とかパワーリストとか)まで、とても面白く読めました。長らく不況とはいえ、今の方がよっぽど成熟してるし多様化してるし充実してると思うけど、少しはあの頃のワイルドさを思い出してみてもいいかも知れない。19XX昭和の旅徳光康之1わかる