ダンダラ

彼らの青春

ダンダラ 赤名修
ナベテツ
ナベテツ

「賊軍土方歳三」の連載が始まった時、赤名先生がまた新撰組を描いてくれると、古いマンガ好きとして喜びました。「賊軍~」というタイトル自体なかなか刺激的だと思いますが、史実と異なる部分もあり、どのように着地するかも楽しみな作品ですが、以前に新撰組を描いていたのがこちらの「ダンダラ」になります。 物語は未完であり、1巻は新撰組にとってこれから!というところで終わっています(新撰組を描いた作品は多いですし、知ってる方はまあ分かるとも思います)。 勇午の合間ではありましたし、いつかまた続きを描いてくれたらなあと思っていましたが、「賊軍~」も大変面白いため、歴史マンガが好きな人間としては嬉しいのですが、赤名修という漫画家にはこんな作品もあったのだと記しておければと思い、口コミを投稿しました(電子書籍も発売してくれるとなお嬉しいのですが、偉い人に頑張って貰いたいもんです)。 自分は勇午から読み始めたファンなのですが、原作の無い赤名先生の作品はこのタイトルが初めてで、だからこそ続きを読みたいと願っていました(「賊軍~」の評価が高いのも一ファンとしては嬉しいところです)。 史実通りであるならば、どうしても「賊軍~」は晩年という括りにはなってしまうかと思いますが、「ダンダラ」は間違いなく彼らの青春を描いた作品だと思っています(殺伐としすぎていることは認めます)。個人的には力士相手に大立ち回りをするところが大好きでした。

GOAT HEAD

コロナへの怒りを原動力に

GOAT HEAD 安堂維子里
ナベテツ
ナベテツ

コロナという文字を目にしない日は恐らくないのではないかと思いますが、パンデミックが世界を覆うという百年に一度の出来事を迎え、我々の日常も変わってしまいました。 クリエイターの作品にもその影響は避けられないと思いますが、このタイトルは作者の安堂先生の思いが率直に込められているのではないかと思います。 コロナに対する憤りは、言挙げする必要も無いことと思います。愛する人が命を落としても、遺体と対面することが叶わない恐ろしい病。コロナをぶっ飛ばしたい、という思いは、誰にでもあるものだと思いますし、その思いを託している作品として、広く読まれて欲しいと願っています。 コロナ禍において作品を描く、その描き方はクリエイターにとっても千差万別だと思います。ビターなテイストを持ち込んで描く方もいるかと思いますし、憂鬱な日常を快刀乱麻を断つような描き方もあるかと思います。 文字通り、ウィルスをぶん殴るというアイディアでもってアクション活劇を描く、その辺りに安堂先生のユーモアの素晴らしさを感じますし、この憂鬱な日常を生きていく糧として、コロナが終息するその先まで、作品が続いて欲しいと願っています。

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