天才のアイディアを盗作して売れっ子漫画家になってしまった男の話。天才への憧れと自分の才能の無さの葛藤が伝わってくるいい作品だった。構成も上手い。しかし絵のつたなさと「古ぼけたアパートのひと」というタイトルが普通すぎて読み飛ばしてしまう人も多いのではないかと心配になった。じっくり読むとオチにも納得する。読後感もいい。だからこそ勿体ないと思う部分がたくさんあった。
主人公は元オタサーの姫。同じサークルに入っていた夫と結婚してからはオタ活をセーブしていたが、同人活動を続けている夫からは「コミケに向けて集中したいから」とセックスを拒まれる日々を送っていた…。どうにか夫の気を引こうとしてコミケ当日に夫の好きなキャラクターのコスプレをして会いに行くと「俺の美沙ぽんが汚れるだろーが!!」とブチ切れられてしまう。落ち込んでいた主人公に優しく声をかけてくれたナオ君と親しくなり、そのうちナオ君から不倫相手を紹介してもらうようになる…が、実は夫とナオ君は長年付き合っている恋人同士で、すべては主人公に離婚させる為の二人の策略だった。しかし最後は主人公が実体験を元にしてBL漫画新人賞を受賞する逆転オチでした。 月刊!スピリッツを読んでたらレディコミが現れた?!と驚いた作品。普段は別名義でめちゃコミに「制裁病棟」という作品を連載されているようですね。絵やストーリーに荒さはありますが読みづらさはないです。逆にそれが面白さになっているし、ふとした言葉のチョイスや見せ場の作り方はすごくセンスがあると思います。また月!スピで作品を読みたいです。
> 「マンガ」は、漫画家だけのものじゃない。編集者、営業、宣伝、製版、印刷、デザイナー、取次、書店員…。数えきれないマンガの裏方たちのリレーで、読者の手に届くもの。そう、裏方の熱き想いがあるからこそ「マンガは売れる」んです!マンガに関わる一人ひとりの人間ドラマをぐいっと描く本作、全ての仕事人へのエール漫画です!!! 全然きいたことなかったけど、こういうストーリー割りと好きだ。早速読んでみてる。
※ネタバレを含むクチコミです。
長年連れ添った妻が離婚届を置いて出て行き、眠れない夜が続いていた主人公が、ある日の真夜中に捨て犬ならぬ、捨てバク?を拾います。その日から、悪夢を見て目を覚ますことがなくなり、もしかしてバクが…? 離婚理由もおそらく自業自得なんだけど、バクが悪夢を食べてくれたとするとちょっとイイ話。 味噌汁を毎日作れば許されると思ってるなら…甘いな。
変態遺伝子が覚醒すると、ヒトはサナギになって成虫になり、今までとは別人に生まれ変わる。 ある日サナギから美男子が孵化するところに遭遇した主人公の花井さんは、地味で何もない自分から生まれ変わるために、美男子の村崎さんの抜け殻を食べ続けると… 誰も予想できないオチが待っています。 主人公がこれでもかと地味に描かれているところも良いですし、なによりこの設定がよく思いついたな〜と感心する突飛さ。突飛なのにすんなりストーリーに馴染み、読者は置き去りにならない。 もうこの作家さんのファンになったので、次回作を首を長くして待っています!よろしくおねがいします!!
この漫画どうなんですかね・・・ こんなになんの心の動きもなく読み終わる漫画って事あるんですね・・ という印象です。 オチもウケを狙ってるという事なんでしょうか? 正直面白いとは思いませんでした。
低い身長のために宇宙飛行士の夢を諦めた主人公。なんとなーく惰性で就職活動を続けていたところでJAXAの求人を発見。「誰もが行ける宇宙を目指して一緒に働きませんか?という言葉に心惹かれて応募。見事に就職する。 そこでの仕事は宇宙食の開発。研修で宇宙食の献立を検討することになり、しかもその献立を国際宇宙ステーションにいる日本人宇宙飛行士へプレゼンするという。いきなり現役の宇宙飛行士と仕事ができることでテンションが上がる主人公。 しかしその後、食事という宇宙とはいまいち関連性の薄そうな対象にテンションが上がらず戸惑う。どうしたものかと悩んでいたところに実家からの荷物が届き、ひとつの気付きが得られ、再びテンションが上がり……とまぁそんな流れ物語は進み、作中では割とリアリティのある宇宙食の情報も描かれている。いろいろと取材しているのかもしれない。 連載中に宇宙へ行くようなことはなく、宇宙食の開発を現実的に描く路線なのかなーと思うけど、食事を通して、主人公がどこまで宇宙に近づけるのか? 今後が楽しみ。
町民もほとんど利用しない博物館の仕事を描いたマンガ。 主人公は無駄なものをどんどん省きたい性分の役所勤務の男、薄井透。出向先の博物館に向かう道中、カモシカを背負った女に引きとめられて、そのまま解剖の手伝いをさせられてしまう…という感じで始まる。 博物館は自然科学分野の研究室があり、動植物の採集や保護、依頼があれば警察から「この植物の生息地を教えてくれ!」って依頼を受けたりするらしい。こんな感じで実は自然科学の研究者たちの研究拠点としての博物館の仕事を描いたマンガ。全然知らなかった。 主人公の薄井は、主に鳥類研究者のキヨスさんに連れられていろんな動物と触れ合ったりしているうちにどんどん博物館の仕事が楽しくなっていっている。博物館はわりと本当に暇していると思っていたので、裏側を知れて面白い。就職したいくらい。ナショナルジオグラフィックとか好きな人はハマるかも。
天才のアイディアを盗作して売れっ子漫画家になってしまった男の話。天才への憧れと自分の才能の無さの葛藤が伝わってくるいい作品だった。構成も上手い。しかし絵のつたなさと「古ぼけたアパートのひと」というタイトルが普通すぎて読み飛ばしてしまう人も多いのではないかと心配になった。じっくり読むとオチにも納得する。読後感もいい。だからこそ勿体ないと思う部分がたくさんあった。