少女漫画から8月分。
2018年9月号 プチコミック『ピロ―トーク』
→吉原由紀先生の短編。人形のように無表情なキャラが、次々と奇妙な行動をとるところにおかしみを感じる。そして抱き枕扱いの上司が結局ほだされてしまうあたり、王道ラノベ的でよい。
9月分。
2018年10月号 フラワーズ『鉄とマヨ』
→衿沢世衣子先生の短編。意味が分からない設定なのに、ぐいぐい読まされてしまう謎の霊圧を感じる作品。結局メリルちゃんの目的は分からずじまいだったが、ひと夏の冒険譚という感じで不思議な余韻が残った。
2018年10月号 フラワーズ『三分間の魔法』
→無職の青年が、三分間だけ透明になれるキャンディーを使って、昔憧れていたヒーローの真似事をする話。ラスト、助けた女の子の笑顔を見るだけで満足してしまう、主人公の不憫なキャラがいい感じ。何より犬が可愛くてほっこりする。
10月分。
2018年11月号 Cocohana『読めすぎる女の婚活事情』
→お見合いパーティーで出会った犬猿の仲な男女が、田舎の農業体験を通じて親しくなり、見事カップルに……と思いきや、まさかのどんでん返し。しかしツッコミどころは満載なものの、最後に救済措置的シーンもあり、楽しく読めた。あと婚活では自意識過剰になりすぎないように、という教訓が得られた。
2018年11月号 KISS『君の羽根はきらめく』
→デビュー作。宝塚を目指すヒロインと、野球少年のピュアな恋愛モノ。淡い恋心と思いやりと青春のきらめきが詰まった、地味にいい話だった。しかし宝塚といえば、かげきしょうじょ!という名作があるのでつい比べてしまいがちだけれど、単にアイドル(またはバレリーナなど)にしてしまうとストイックさが消えてしまうので、やはり宝塚という舞台設定がベストなのではないかと。
2018年11月号 KISS『青嵐』
→公募トップ賞。短い中に濃厚なドラマがぎゅっと詰まっていて、最後まで楽しく読めた。しかし、ポエミーな台詞回しがあちこちにあり、若干古臭い。そのせいでキャラの行動が演技がかっているように見える(西炯子先生のキャラを悪化させたような)。もう少しナチュラルな口語のモノローグを入れた方がいいけれど、それもこの作品の味なのかもしれない。
少女漫画から4月分。
2018年5月号 プチコミック『遅咲きアイラブユー』
→ずっと片思いしていたオトナ女子(中身はJK並みの初心さ)が、ヒーローの心の隙間にするっと入り込む話。2人とも性格がよく可愛らしい話だったが、最後に出てきたモトカノがさすがに哀れ……誰かが幸せになるということは別の誰かが不幸になること、という格言が身に染みる。
5月分。
2018年6月号 KISS『わたしのお嫁くん』
→柴なつみ先生が描くオフィスラブ短編。後輩のイケメン君に汚部屋を見られるところからはじまり、片付けを手伝われて距離が縮まって、当て馬キャラが現れて……というストーリー展開は王道で、短編としての完成度も高い。美人なのにどこか抜けているヒロインが、ふわっと合鍵を渡してしまうあたりもgood。
6月分。
2018年7月号 ベツコミ『PAGE BLUE』
→地味眼鏡女子が、高校デビューして片想いの男子とくっつく話。イメチェンしたせいで過去の自分を知られていないと思っていたら、実は知っていた(好きだった)というどんでんがえしは、ありがちだけど恋愛モノの王道感があり爽やか。
7月分。
2018年8月号 Cheese!『真夏にエアコン壊れた私ですが、幸せになりました。』
→暑がりなヒーローの家に転がり込んだ隣人JKが、秒で襲われつつもイチャラブする話。ストーリー的にはあまり起伏がないものの、細かいセリフやリアクションで笑いを獲ってくる良作。
小学館の少女・女性マンガ6誌の過去2〜3号が読めるよ。
Sho-Comi
Cheese!
ちゃおデラックス
ベツコミ
プチコミック
月刊flowers
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