刑事と医者って、扱う内容が刺激的かつ一般人でも興味深いことがあり、ドラマチックな職業ですよね。 実際、実写ドラマ化される職業の2大巨頭だと思います。 そんな中「法医学」って、医者・刑事その両方の側面があって最強なんじゃないかと、本作を読んで痛感しました。 さてそんな内容ですが、このタイトルや表紙から想像しにくいかもしれませんが、本格的な医療×ミステリーな作品です。 医師免許も持つ刑事・狩結ランと、監察医見習い南のW主人公が特徴で、 基本的に、死体解剖を通して事件の究明をしていく流れ。 その横では、彼らが所属する部署がつくられた背景など、裏設定ならぬ暗躍する大きな流れも起きています。 死体解剖から事件の真相にたどり着くまで、二転三転したり、とにかくスリリングな展開がドラマチックで読んでいて飽きません。 事件をロジックだけでなく、死体の状態から探っていくのが面白い。 素人には、へぇーそうなんだーくらいな感想しかないので、正しいかどうかまでわからないのですが・・・こういう死に方したら、こうはならないとか、人体の構造のことは純粋に面白いです。 今後の展開に期待です。 余談ですが監察医制度(死因の判明しない場合には解剖を行うこと)というものが、一部の県(大都市中心)だけでしか実施していないこと初めてしりました。 意外と、浸透してないんですね・・・。
※ネタバレを含むクチコミです。
藤田和日郎作品大好きな自分が藤田マンガをオススメするときにいつも困るのが「めちゃくちゃ巻数ある」ということ。うしとら33巻、からサー43巻、月光条例29巻、双亡亭25巻。いきなり読んでもらうにはさすがにハードル高いですよね(でも全部読んでくれ)。 そんなわけでこの黒博物館『ブラック・ミュージアム』シリーズは藤田和日郎入門にピッタリかと思います。 第一作「スプリンガルド」は1巻完結、第二作「ゴーストアンドレディ」も全2巻、現在合計3巻とコンパクト。 https://manba.co.jp/boards/11724 メインの舞台装置はロンドン・スコットランドヤード所管の黒博物館。 さまざまな犯罪にまつわる証拠品や資料が収蔵された怪しい雰囲気の博物館にこれまた怪しい雰囲気のキュレーター(学芸員)が勤めており、読者は博物館の入館者とともに収蔵品の秘密に迫る…というのが基本の流れ。 ブラック・ミュージアムは実際に存在する施設だけあって、毎回歴史上の事件や人物が登場するリアリティのある描写も大きな魅力です。 https://youtu.be/lRusAqLia1U 「スプリンガルド」ではロンドンを騒がせたバネ足男の怪奇、「ゴーストアンドレディ」では劇場に住み着いた幽霊ととある女性の出会いを描いていて、それぞれ独立したオムニバスのシリーズになっています。読みやすいですね!(アピール) さらに2022年3月現在、モーニングで新シリーズ「三日月よ、怪物と踊れ」の連載も始まりました。既存の3冊を読んだころには新作にスムーズに合流できる、まさに「今最もちょうどいい藤田作品」が黒博物館シリーズなのは間違いないでしょう。 https://manba.co.jp/boards/156757 …というかうかうかしているとまたすぐ次の長期連載が始まるか、なんならちょっと目を離した隙にこの黒博物館シリーズ自体が10作以上増えているかもしれん!「ちょうど今」なんです、マジで! 以上、藤田和日郎沼に浸かろうという方はまずはこの黒博物館に入館してみては…読み終わる頃にはミステリアスなキュレーターさんと謎に満ちた収蔵品の物語の虜になっているはず。
学習参考書の出版社に中途入社した主人公うるし。 そこで出会った参考書オタクの福山と、書店営業したりなんやりして、参考書を通した学ぶことの意義、ひいては人生観が垣間見えるのが魅力的。 ・・・なんですけど、掲載詩が青年誌のモーニングなのに、中高生の参考書マンガとは、そもそも読者ターゲットは誰なんだろう?とか考えてしまいました。 受験を懐かしいと思う層なのか? 中高年でも学びなおしたい人なのか? 受験する子持ち向けなのかな? ストレートに中高生? などなど変な勘ぐりをしてしまいました。 自分自身は福山と同じように、受験に無駄に苦労したマンで、参考書には大変お世話になったマンだから、この手の話は懐かしさとともに共感できました。 こういった参考書のおかげで、高い水準の学校にいかなくても、有名講師の知識やテクニック学ぶことができるのは感謝しかないのです。 あとは参考書を通した勉強の仕方とか、社会人になった今でもふつーにタメになります。 添付画像にあります、福山の学生にむけた言葉、名言だと思います。 「なぜ勉強しなきゃいけないのか?」 と聞かれたら、このまま答えようと思いました。 なんにせよ教養マンガとしても面白く、受験を経験した人なら共感でき、またふつふつと勉強してみたくなる感じがグッドです。
それゆえに最後まで簒奪が許されるはずもなく、オチがなんとも拍子抜けになってしまうのは必然でしたからね。 しかし、ビートルズの偉大さを現代の主人公達に追体験させながら、普通の伝記作とは異なる角度から伝えるのが作品趣旨であり、それは十分に達せられていたと思います。長さも10巻とちょうどよく一気に読めました。
もしもビートルズよりも先にビートルズの曲でデビューしたら、彼らは新曲を作ってくれるんじゃないか…そんな罪深い思い付きを2010年から1961年にタイムスリップしてしまった日本のビートルズのコピーバンドが実行してしまいます。この壮大なテーマの空想実験の結末が気になってたまらなかったので秒殺で読み終えてしまいました。タイムスリップした未来人が歴史を変えてしまうなんてタブーですが、主人公達の「新曲が聴きたい」っていう気持ちには純粋なものがあるので責められないですね。「東京オリンピックも開催前の日本からデビューして世界で活躍するなんて出来るのだろうか?」みたいな細かい疑問も「ビートルズの曲だったら可能でしょ!」という説得力があるので吹っ飛びます。あと終わり方もオシャレで好きでした。
大阪人の父親、亡くなったロシア人の母親の連れ子だった姉妹、父親と母親が結婚してから生まれた弟、ちょっと不思議な家族構成だけど仲はとってもいいんです。ロシア人の血を引いてる美人姉妹のダリやんとナス子ちゃん(本名はダリアとアナスタシア)がいいキャラしてはります。そんな2人の職業は網戸なんかに刺繍するアーティスです(なんか分かんないけど現代っぽくていいね!)。途中から「セケンノハテマデ」の主人公モーちゃんとダリやんが自然な流れで恋仲になるのが面白かったな〜。あれからモーちゃんがバツイチになってたのには驚きでしたが…(銀座でホステスしてたあのお姉さんとまだ続いちゃってんのかな?とか妄想しちゃいました)。チラッと「誰も寝てはならぬ」のハルキくんのビーズ刺繍作家のお姉さんも登場されてましたし、サライネス作品は読み込むと楽しいですな。
7年ぶりの黒博物館、開館。 藤田先生とフランケンシュタイン、面白くならない訳が無く……。 『赤い靴の女』って?何のために『舞踏会』に潜入するの? 早く続きが読みたい!
刑事と医者って、扱う内容が刺激的かつ一般人でも興味深いことがあり、ドラマチックな職業ですよね。 実際、実写ドラマ化される職業の2大巨頭だと思います。 そんな中「法医学」って、医者・刑事その両方の側面があって最強なんじゃないかと、本作を読んで痛感しました。 さてそんな内容ですが、このタイトルや表紙から想像しにくいかもしれませんが、本格的な医療×ミステリーな作品です。 医師免許も持つ刑事・狩結ランと、監察医見習い南のW主人公が特徴で、 基本的に、死体解剖を通して事件の究明をしていく流れ。 その横では、彼らが所属する部署がつくられた背景など、裏設定ならぬ暗躍する大きな流れも起きています。 死体解剖から事件の真相にたどり着くまで、二転三転したり、とにかくスリリングな展開がドラマチックで読んでいて飽きません。 事件をロジックだけでなく、死体の状態から探っていくのが面白い。 素人には、へぇーそうなんだーくらいな感想しかないので、正しいかどうかまでわからないのですが・・・こういう死に方したら、こうはならないとか、人体の構造のことは純粋に面白いです。 今後の展開に期待です。 余談ですが監察医制度(死因の判明しない場合には解剖を行うこと)というものが、一部の県(大都市中心)だけでしか実施していないこと初めてしりました。 意外と、浸透してないんですね・・・。