知世のパパは小説を書いてます。ママは夜空の星になりました。知世とパパは2人暮らしですが、いつも明るく生きています。自由で創造的な父子家庭をめざして、ドジったりするけど。小学生のちせちゃんが大人を相手にけなげに奮戦する、大好評シリーズ!!
赤井くんは大の花粉症で旅行雑誌の編集者。元同僚で花屋の桃田さんとは相思相愛の関係。でも素直になれない赤井くんと桃田さんはいつもすれ違ってばかり…。繊細なストーリーと絶妙の笑いが大好評の岩館ラブ・コメディーシリーズ第1巻、ついに登場!!
それは、5年前の事件。川べりの小屋の中で遊んでいた江利子は、土砂崩れで死んだ。扉にカギをかけられて。秘密をにぎるのは、両親を事故で亡くした美名子? 女王様的存在のアリス? それとも……!? 圧倒的緊張感で描く名作。愛は、謎とともに深まる――。
卒業式
一見ふつうの田舎町。しかしこの町には重大な秘密がある。大人たちの態度に疑問をもった清良は、一人立ち向かう…! 新聞、雑誌の書評でも絶賛された名作を新装版で! 【同時収録】放課後/早春賦/野茨姫
石井眉子(28才・OL)は社内恋愛してた男にフラれてヤケ酒しているときに、キスケさんこと小寺器裕(29才・お笑いまんが家)と出会う。雨が嫌いな彼女と日光アレルギーで夜行性の彼。そんな2人が繰り広げる、おもしろピュア感覚の大人気ラブ・ストーリー第1巻。 【同時収録】スキンシップ・フェスティバル
ピエタ
理央と佐保子は高校3年生。幼少からの父や継母による仕打ちに心閉ざしていた理央だが、佐保子とのふれあいで徐々に変化を…。ところが、理央の存在を忌み嫌う継母は、理央を死に追いやろうと罠を……。「運命」そして「愛」の意味を深く問う渾身の衝撃作!
金城不二子、25歳。職業・エッセイスト。失恋の夜、出会った英二に酔った勢いで突然プロポーズ。ハンサム・エリート・家事万能の理想のダンナ様。誰もが羨む結婚のはずが、実は英二はゲイ。しかも彼にはもうひとつ、大きな秘密が…!! 大人気コメディー第1巻。 【同時収録】ラブ・ボンバー!
離婚した両親の元を遠くはなれ、地方の全寮制高校に通う少年・考志。たった一人だけ彼にやさしかった人に会うために、降りしきる雪の中、列車は走る。粉雪みたいに冷たくてやさしい名作『今年はじめての雪の日』他、榛野先生の傑作を集めた待望の読み切り集。 【同時収録】トパーズの月/水鳥の昼の夢/水晶時計
恋愛漫画の名手・池谷理香子が、過去の傑作読みきりから自分で選びました。まっすぐな恋心を描いた珠玉の5作収録。 描きおろし表紙&自選コメントつき。コミックス未収録作品も。【収録作品】ピーナッツ/twinkling stars/3355/時計/きらりきらり
千石屋綺談
創業百年を誇る千石屋百貨店。華やかな店内とはウラハラに、舞台裏で懸命に働く店員たちとそこを訪れる人々とのさまざまなドラマを描いた読みきりシークレット・ストーリー!!
ラムネ幻燈
ひきだしの奥にしまわれた、子供のころの宝物。ビー玉、うつし絵、セミのぬけがら…。いじめっ子の顔と一緒にやさしかった母の笑顔も思い出す…。『9時から5時半まで』や『永遠の野原』の逢坂みえこ先生が、じっくりと描くノスタルジック・ラブ・ワールド!!
錦小路ちゃんは経営コンサルタント会社に勤めてます。仕事してはじめて知ったことだけど、会社って結構キビシイんだ。でも、同輩・先輩・上役などにモマれながら、毎日頑張っているんです。仕事にも、恋にも…。大好評のOLシリーズ、最上質な中身を保証!!
永遠の名作と言って差し支えないでしょう。 まだ昭和だった1987年に連載が始まり、35年経った現在も『Cocohana』で続いている榛野なな恵さんのライフワークと言っても良い作品です。 本作は、年齢よりも大人びた主人公の小学生の女の子知世(ちせと、顔もスタイルも良く芸術に造詣の深い人気作家である父親の信吉(しんきち)の二人を中心にした、温かなドラマです。 キムタクの娘さんたちが「もし付き合うなら少なくともパパより格好良くないと」と言っていて、身内のレベルが高すぎると大変だなぁと思いましたが、本作の主人公の知世ちゃんも正にそんな感じです。最愛のパパは外見的にも格好良い上に穏やかで知的で優しく、愛情深く、家事も万能。同級生の男の子なんか目にも入らず、ちょっとファザコン気味になってしまい、 「同じくらいの年の男のコと遊ぶってことは つまりおもりするってことなのよ」 などというセリフが飛び出してくるのも無理はありません。 私の憧れの父親キャラとして、二大巨頭は『カードキャプターさくら』の藤隆さんとこの『Papa told me』の信吉さんでした。子供の頃に読んだ頃は、「こんなパパが欲しいなぁ」でしたが、読み返す度に歳を重ねていつしか「もし父親になるとしたらこんな風になりたいなぁ」という憧れへと変わっていきました。 本作の魅力は、何と言っても根底に流れる暖かさです。読んでいて、こんなにも心が洗われるような気持ちになる作品は寡少です。 時には傷つき目を塞いでしまいたくなることもあるこの世界で、自分が傷つけられていたことにも気付かなかったことをそうと教えてくれながら、時には衣のように、時には杖のように、優しく寄り添って心を支えてくれます。 また、プリミティブでイノセントな知世からも、そうでない登場人物からもこの世の真理を端的に表すセリフが頻出します。 「たしかに我々には 大きく欠けた部分がありますが それ故に見えてくるものもあるんですよ」 「良い芽か悪い芽かなんて育って花が咲いてみなくちゃわかんないでしょ?それに私はどんなお花も好きだわ」 といったような、ハッとするセリフも沢山あり魅力的です。 そして、 「世界の中で せめてこの腕を広げた幅くらいの安全な場所は作ってやれると思っていたのに いつの間にかそれはどんどん狭くなってくる」 というシーンに表される「子供を守る親としてできることが徐々に狭まってくる寂しさ」のような、粒度の高い感情の描写も非常に秀逸です。 疲れている時や辛い時にこそ読むと力をもらえるので、この混迷の時代にこそ再評価されるべき作品で、全人類に読んで欲しい作品のひとつです。 現在10巻ほど無料で読めるキャンペーンが行われているそうですので、ぜひこの機会に読んでみてください。