コミックエッセイの感想・レビュー88件変人奇人たくさんの高校コメディ #1巻応援東遊高校の日々 ★薄荷堂★兎来栄寿みなさんの学校では先生はどんなあだ名で呼ばれていましたか? 私の学校の先生方は「極道」、「ソルジャークラス1st」、「化身」(いずれも女性の先生)などと呼ばれ親しまれていました。そんな懐かしい記憶を呼び起こしてくれたのが、この愉快な4コママンガでした。 生徒も先生もキャラがとにかく濃い東遊高校を舞台に繰り広げられる学園コメディで、ギャグ色強めのラブコメ成分も多めに含まれています。 バレエをやっていたものの背が伸び過ぎてモデルをやっており、同じ事務所に所属する超美形の恋人もいるものの、独特の感性を持った美人ゾーィ。 人間観察が趣味で、茶道部に入って「頂上(てっぺん)」を取ろうとしている、自分の容姿に自信がありすぎる鈴音。 身長は低いもののラグビー部で活躍する、優しいけど鈍い、いつも笑顔でスマイル王子と呼ばれている鍛冶。 中学時代から鍛冶を慕いストーカー化しているが自覚に乏しい怜。 そんな怜への気持ちに徐々に自覚的になっていく、この作品の中では常識人寄りで清涼剤のような存在の小川。 おとなしいメガネ文学少女的な外見で、バイオレンスアクション小説を書いている青山さん。 10年間「とび森」をやりこみ続け公共事業をコンプリートしている斉木。 ミステリアスな美人だが、目を開けたまま眠ることができ、鍵開けが得意で、男子ふたりのかけあいに妄想を昂らせる五十嵐さん。 他にも、書ききれないほどたくさんの個性的なキャラクターたちが登場します。 教師のあだ名も「アンドロイド」、「板長」、「アガペー」など特徴的で、それだけで日々の賑やかさが伝わってきます。倫理教師のあだ名がアガペーになるところ、好きです。 それぞれのキャラクターたちが複雑に関係し合って織りなされる群像劇は実際の学校生活さながらで、その中で萌芽を見せるいくつかのラブの部分も見どころとなっています。ラブらないところも、それはそれでまた良く。 私はこういった耽美な絵柄で描かれるエキセントリックなギャグが大好きです。同じ趣味の方、変な人間が好きな方にオススメです。音楽が!作中に出てくる音楽が、おじさんキラーで卑怯過ぎるんよ……!!気になってる人が男じゃなかった 新井すみこstarstarstarstarstarナカタニエイト<ログライン> 気になっている男性が、実はクラスの目立たない女子だと知り、不思議な感情に揺さぶられる女子高生の話。 <ここがオススメ!> 作中に登場する音楽が現実に活動している超有名洋楽アーティストなので、洋楽好きはそれだけでもワクワクできます! 「気になってる人が男じゃなかった公式プレイリスト」がとにかくとても良いので、ぜひ確認してみてください。 ▼気になってる人が男じゃなかった公式プレイリスト https://umj.lnk.to/TheGuySheWasMP NIRVANAとBlurを聴かずにはいられなくなります。 さて、物語はといえば、百合百合してわけではないので、百合が苦手な人も警戒しないでOKです。 「気になる人が近くにいるけど、それを言うに言えない」という状況に何か引っかかるものがあった方は、ぜひ読んでみてください! <この作品が好きなら……> ・ワンダンス https://manba.co.jp/boards/99999 ・ふたりエスケープ https://manba.co.jp/boards/126172 ・SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん https://manba.co.jp/boards/12411これは壮大なアレだ描描猫猫 猫アレルギーだけど猫飼いたすぎ物語 猫飼太陽starstarstarstarstarかしこどういうスタンスで感想を書こうか迷いましたが、分かる人には分かるように書こうと思います。私と同じ疑惑を持たれている方で買うか迷っているならば買った方がいいと思います。これはあなたが想像するソレですが、我々の想像を超えたソレです。いい意味で怪漫画だと思います。いい意味で!!昼逃げても夜逃げ屋夜逃げ屋日記 宮野シンイチstarstarstarstarstar_borderゆゆゆテレビで夜逃げ屋特集をされているのを見て、夜逃げ屋の社長さんへ電話連絡する行動力はすごい。 仲の良い「普通」の家庭で育ってきた作者さんには、依頼者およびその周辺の人たちに対して驚きの連続。 読んでいる読者にとっても、驚きの連続。 事実は小説よりも奇なり、というけれど、本当にそうで。 夜逃げ屋で働いて、もといフィールドワークをして、夜逃げ屋をテーマに漫画を描かれて、それが書籍化されて漫画家になられているので、漫画の中で「漫画家になってやる!」と言われていた思いは実っていて良かったなと思う。 カウンセラーのジョーさんのセリフに、なるほどと思うことがあって、遠隔カウンセリングを受けた気持ちになった。 「普通」に生活をしていると、知らないはずの世界。 垣間見るととても興味深い。 人間こそがモンスター #1巻応援怖いトモダチ やまもとりえ 岡部えつstarstarstarstarstar野愛※ネタバレを含むクチコミです。 近すぎて見えないものに気付く。母ですが妻やめました とげとげ。starstarstarstarstarPom 夫ですが会社辞めました。から読むのが良いかと思います。続いているので。 バリキャリ母、主夫の父など、それぞれ色んな立場での視点で日常の大変さ、悩み、苦しさ、幸せな時が分かる。 いやー違う環境で育った人が一緒になって、ほぼ365日一緒にいて、価値観擦り合わせながら思い遣って喧嘩しても許し合ってまた前を向いて共に歩いていくってとてもとても大変なことなんだなと再認識した。 子供ちゃんが居て家族の話だけど夫婦の話でもある。 そう、終盤、理恵さんの気づいた通り、気張らなくても無理しなくても良いのだと。 だけど単純なことほど難しく考えがちだな〜。 色々な場面で自分と重ね合わせて読んでしまいました。 また次巻は違う夫婦、家族のお話かな。 #1巻応援場合によっては、罪だと思う子どもをネットにさらすのは罪ですか? まきりえこstarstarstarstarstar_borderポコニャン※ネタバレを含むクチコミです。どうにか生き延びてほしい #1巻応援すべては子どものためだと思ってた しろやぎ秋吾starstarstarstarstar_border野愛どんなホラーよりミステリーより恐ろしかった。 ちょっと心配性で責任感の強いお母さんと、体が弱くて優しい息子。それだけならよくある家庭なのに、心配が愛情がどんどんエスカレートしていく。 いつから愛情でなくなったのか、暴力に攻撃に支配になってしまったのか判断がつかない。明らかに狂ったポイントはあるけれど、その前からずっとずっとおかしい。 どこかで救いがあるのかと思ったけれど、エンターテイメントとして創作された作品ではないだろうしまあこうなるか…と。親がおかしくなってしまったら、子どもは逃げるしかない。そうするしかない。 いつか大人になれば…なんて無責任なことは言いたくないけれど、こんな家庭で抑圧されている子どもがいるならばどうか逃げ場を見つけてほしい。正しい大人を頼ってほしい。どうにか生き延びてほしい。子どものためって何だろう。考えさせられた。すべては子どものためだと思ってた しろやぎ秋吾starstarstarstar_borderstar_borderPom 数日間は何とも言えない感情が残る作品でした。 今でも、ふとした時に思い出す。 タイトル通り、すべては子どものためだったけど子供は全く幸せではなかった。 母・くるみも、こうた君もお互いにすごく苦しそうになっていったのが個人的にはとても印象に残っています。 親になって母親が子供を心配する気持ちも分かるし、子供としての気持ちも分かるしで、読んでてしんどいなと感じたのが正直な気持ちで、旦那さんが殆ど関わっていなさそうで悲しくもあり、感情移入しすぎてしまったせいか1巻完結なのに読み終わりはどっと疲れてしまった作品でした。。 #1巻応援かわいい動物の言うことは聞けるおこじょさんと家飲み家ご飯 ヤゼstarstarstarstarstar_border野愛疲れた人でも簡単に美味しいおつまみとお酒が楽しめる&かわいい動物がレシピを教えてくれる、なんてちょうどいい漫画! 家飲みがテーマなだけあって、酒に合う簡単レシピを紹介してくれるのがいい!と思ったら結構しっかり日本酒について教えてくれるのもいい! しかもかわいいおこじょさんから教わるんだから最高です。 人の言うこと入ってこないときでもかわいい動物の言うことは聞けるからね……。 詳しく教えてくれるけど、お酒は楽しいのがいちばんだからね!っていう寛容さも好き。レシピ本としても優秀!どちらの家族が幸せか? #1巻応援どちらかの家庭が崩壊する漫画 横山了一starstarstarstarstar_border兎来栄寿薬師寺家と毒山家。幼い子が生まれて間もないふたつの家族の話が、同時並行的に描かれていく物語です。 一流企業に勤めるエリートでイケメンの旦那・シュウがいる薬師寺家に対して、ギャンブルに明け暮れろくに仕事もしてないスジモノのような外見の旦那・ゴンがいる毒山家。 そんな対照的な両家ですが、妻の薬師寺ユイと毒山海(マリン)はお互いにこれまでいなかった初めてのママ友となり交流を深めていきます。 ただ、最初の3ページと8〜9ページを見た時ではかなり両家への印象が変わっていきます。 更に、この物語のキーパーソンとなるのが姑。シュウの母親の聡子はシングルマザーであったこともあり、親子共に絆が強くユイや子供に対しても過干渉してきます。子育て中に事前連絡なしに何度も家に突然来られるのは、妻の立場だときついですよね。 一方で、ゴンの母親である虎乃はスナックを経営しておりざっくばらんな性格で海とも非常に気質が合っています。パチスロで買った現生を直接渡してくるなど生々しさはありますが、豪気で優しく温かい性格を見せます。 一見、完璧な家庭に見える薬師寺家の内部の綻び。逆にメチャクチャに見えながら互いを思い遣る心に溢れている毒山家。幸せとは何か、本当に大事なものは何かということを考えさせられます。 シュウの母親はいわゆる毒姑ではありますが、番外編では彼女もまた酷い夫と姑によって苦しんだ経験があることが仄めかされ、最悪の負の連鎖を感じさせます。自分が受けた痛みを違う形で他人に与えるのではなく、痛みを知っているからこそ労わる心を持って負の連鎖を断ち切り子供たちが笑顔で暮らせる世界にしていきたいところです。 育児、モラハラ、詐欺、不倫などに加えてSNSで縦読みを使ったにおわせ投稿など「今」感のある要素もふんだんに取り入れられており、実写ドラマ化などもされていきそうです。 なお、 「もっと善意の押し付けがユイを追い詰める感じにした方がリアルでいい」 というアドバイスをした横山了一さんの奥様は本作の陰のMVPだと思います。家賃保証会社のお仕事出ていくか、払うか 家賃保証会社の憂鬱 鶴屋なこみん 0207starstarstarstarstar_borderゆゆゆ家賃ってなんで払わなきゃいけないんだろう。 息をしているだけでお金がかかる気がしてくる。 気がしてくるけど、普通は払う。 払う前提で借りているから。 そこで払わないという選択肢を選べば、保証会社に入っていた場合、この原案者さんのような人がやってきて、「出ていきますか、家賃払いますか」という話になるらしい。 賃貸物件ビジネスには、生活保護とお年寄りを狙ったものがあるそうだけど、その人たちの焦げ付きも多いのかなと選ばれた話で思った。 自分の知らない生活をする人たちの、仕事の一端を知るのは楽しい。 でもこれは、なかなか大変そうな仕事だなあ。精神科病棟が居場所になってもいい #推しを3行で推す精神科病棟の青春 あるいは高校時代の特別な1年間について もつおstarstarstarstarstarnyae・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 「精神科病棟」と「青春」というふたつのワードに親和性を感じず、そこが気になって読んでみたけど、ちゃんと精神科病棟と青春は繋がっていました。こういう場所が自分の"居場所"になっても別にいいんだ、と気付きました。 ・特に好きなところは? 好きというか印象深かったのは、主人公含め「精神病院にかかる・入院する」ことに対する受け入れられなさや抵抗感、偏見が一般的にはまだ強いんだなということ。摂食障害の原因になった友人も、例え主人公が入院したとてその原因が自分にあるだなんて微塵も思わないんだな、というところに絶望した。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 主人公に共感すれば当然しんどいけど、読後感はとても良いです。あとがきを読むとわかるようにこういう病院ばかりじゃないのは事実だろうけど、必要以上に恐れたり地獄のような場所だと思わなくてもいいのかなと、いい意味で精神科病棟に対するイメージが変わります。穏やかな日々アラフォーまきこのごゆるり家事 柿ノ種まきこstarstarstarstarstar_border野愛家事育児を描いたエッセイコミックは好きだけど、ちょうどいい温度感の作品に出会うのは結構難しい。 適当とか簡単とか言いながら丁寧な暮らしをしていたり、ほのぼの絵柄なのに旦那や子どもの愚痴が散りばめられていたり、なんかもっと穏やかで等身大で当たり前の暮らしを楽しくしてるやつが見たいんだが……と思っていたら出会えたのがこの作品。 お母さんとの穏やかな2人暮らしも、旦那さんとの新婚生活も、子どもができてからの3人暮らしも、どこを切り取っても穏やかで優しくて等身大でいい。 登場人物がいがみ合ってないのがいい、大変さも描かれているけど不幸じゃない、文明の利器にも頼るしお母さんにも旦那さんにも頼るし頑張ってるけど頑張りすぎることを美徳としないのもいい。 こういうのが見たかった。こういう穏やかな生活がいちばん幸せだよね、を噛み締められる作品。自分と友達はどうだったかなと思い出して浸ってしまううちらはマブダチ やまもとりえ吉川きっちょむ(芸人)やまもとりえ先生の、大学時代から現在までの少し変わった友人たちとの思い出の日々を描いたコミックエッセイ。 同じ内容をポッドキャストでも話してます。 https://open.spotify.com/episode/5WjmBjW1p7GmQXsDWxLJUW?si=d199b921940442c2 読み始めてすぐ「いつも谷間が見えている友人Yちゃん」というバズった投稿を見たことがあったのを思い出ました。 https://twitter.com/yamamotorie/status/1595362304576868352 作者さんが「大好きで仲が良い私の素敵な友達をぜひ知ってほしい」と紹介してくれてるような形だからこそ、読んでいると自分の友達もぜひ紹介させてくださいよ、という気分になってきて楽しかったです。 自分の学生時代の友人たちとの思い出がいろいろよみがえってきました。 エッセイなので、フィクションのように特別ド派手なドラマがあるわけじゃない、でも等身大の青春劇がそこにある。それがいいんですよね。 美大ならではのクリエイティブな話もあるけど、基本的には普遍的な友達の話。 そして、なんといっても一冊としての構成が素敵でした。 困ったときに友人が助けてくれた最高の人生だったんだなと。そしてこれからもそれが続くと思うと最高です。 どの友人のエピソードも面白くて、その個別の友人紹介の話があったからこそ、最後のエピソードに集約されて際立って輝いて見えて、感動しました。 同時に、男同士の友人グループだともしかしたらこうはならないだろうなっていう羨ましさもありました。男同士は楽しさを共有はしても弱みはあまり見せないこともあるから。 読んでるときの感覚としては、友達の結婚式の新婦側の仲良したちでの出し物とか、学生時代の写真のスライドショーとか見てどういうふうに仲良かったのかなーと想像したときの、最高に楽しい青春の「中身」をしっかり見せてもらった気分でした。 共感ポイントとしては、「自分たちの用語辞典作ったな~!」って思いました。 小さい界隈だけで通じる用語・共通言語ができて集団としての絆が熟成されていく感あって楽しいんですよね。秘密の合言葉みたいで。 ふわっと思い出した自分のエピソード ・Nくん、高校で誰とも全くしゃべったことなくて会話はいつも筆談していたらしく、大学で僕が普通にNくんと話してるのを見られて「どうやってあいつの心開いたんだ!?」って驚かれたことがある。そのNくんは窓が割れたままの部屋にずっと住んでて、いつもお菓子でお腹いっぱいにしてた。 ・Mくん、子供がどうやってできるか知らなくて、植物みたいに受粉するものだと思って通学で乗る満員電車に毎朝めちゃくちゃ緊張してた。その反動か、気づいたらテニスサークルに入って遊びまくってた。 などなど。 一気に読むのもったいないので、ちょびちょび1日2ページずつとか少しずつ読むのもいいかも。とはいえラストはどうやっても一気に読んでしまうはず。ちゃんと身の毛がよだつ身の毛がよだつゾッとした話 しばたまstarstarstarstarstar_border野愛読者投稿とか洒落怖とかそういう系のやつね〜と軽い気持ちで読んでみたらちゃんと身の毛がよだつお話でした。 幽霊が出てくるとか強烈な恨みを買うとかではなく、偶然会った人が怖い、昨日まで仲良かった人が怖い、家族や友人やご近所さんが怖い、誰の身にも起こり得ることなんだというのが怖いです。 おかしな人は最初からおかしな顔して現れるのではなく、普通の顔をして普通の生活に溶け込んでいるんだなあ……それって防ぎようがないのでは??? ストーリーも恐ろしいですが、ほっこりかわいいイラストからゾッとするタッチに切り替わるのがまた恐ろしい……。 帰りの電車とかで読まないほうがいいかもしれませんね!めちゃくちゃ考えさせられた娘がいじめをしていました しろやぎ秋吾六文銭自分の子供がいじめられた・・・という話は、よくありますが本作は、いじめた側の話。 というか、いじめ加害者・被害者双方の親がW主人公といっていいような話。 それぞれの視点で物語がすすむので、双方の状況や言い分がわかるのが、本作の特徴です。 最初は当事者同士で物語がすすむのですが、いじめの様子が動画に残されておりSNSで拡散され、名無しの正義感によって炎上。 いじめた側も、社会的に制裁をうけてしまう。 この一連の流れが今っぽくて、めちゃくちゃ考えさせられました。 自分自身、いじめた人間は、いじめられた人間と同じ苦しみを味わうべき論の人間だったのですが、実際、この様子を目の当たりにすると、びっくりするほどこれじゃない感がすごかったんですね。 目的が達成されたとはいえ、なんとも言えない後味の悪さが残るんです。 この後味の悪さってなんだろうって考えているのですが、結局、当事者間で何も解決していないことが原因なんだと思いました。 いじめた側が、そりゃもうゲッソリするほどいじめたことを後悔・反省しても、それが、こういうSNSで炎上して身バレして不特定多数の人間におもちゃにされるやり方だったのが、どうなんだろう?ってことなんですよね。 こんな再現性のない無責任なやり方ではなく、社会システムとして取り組んで欲しいとさえ思いました。 いじめも立派な犯罪として、隔離して、少年院みたいなところでブチこんで反省させるとかでもいいです。 また、いじめは100%いじめた方が悪いのですが、いじめられた側も一定期間で謝罪や反省を受け入れるようなこともして欲しいと思った。 恨み続けても、人生の無駄で何も解決しないことに気づかせて欲しい。 とはいえ、これは自分がいじめられたことがない人間なだけなので、実際、いじめ経験者は加害者がたとえSNSの不特定多数の人間からでも制裁をうけている様子に「ざまぁみろ」とか思うのだろうか。 そういう人にとって、モヤスカな内容なのかもしれません。 などと、めちゃくちゃ考えさせられる内容でした。 誰もが大切なひとり今日もテレビは私の噂話ばかりだし、空には不気味な赤い星が浮かんでる ~統合失調症の私から世界はこう見えた~ Himacostarstarstarstarstar_border野愛統合失調症になった筆者が、発症から闘病生活、社会復帰までの道のりを描いた作品。 人間関係、家族、仕事など強いストレスを受けていたとは言え、何か特殊な経験や境遇にあるわけではない人がなり得る病気なのだと改めて気づかされます。 治療が必要と自覚できたり、家族の協力があるのでまだよかったのかもしれませんが、ひとりきりで発症してしまったらと思うと恐ろしいです。 それでも病気の恐ろしさを描くばかりの作品ではありません。 絵柄も語り口も優しく、苦しみに寄り添ってくれるような暖かさがあります。 辛くても苦しくてもあなたはあなただよひとりじゃないよ、というメッセージは他人事のように聞こえてしまうこともあるけれど、苦しみを体験した筆者の言葉は説得力があると思います。 誰もが社会の一員で大切な人なんだ、自分のことも他人のことも大切にしようと思える作品です。続きが気になる作品娘がいじめをしていました しろやぎ秋吾starstarstarstarstar_borderこめつぶ漫画だけど、過度なストーリーではなく、とてもリアルないじめを描いた作品です。 自分の子供がイジメられた時と自分の子供がイジメる側になった時に、親としてどう対応していくのが正しいのか、難しい問題だなと感じました。 最後まで読みたい漫画です。 本当に何でもないリアルがここに恐らく誰の人生にも影響を及ぼすことはない僕のサラリーマン生活 青木ぼんろstarstarstarstarstar_border六文銭タイトルに偽りなしとはこのこと。 サラリーマン生活はもちろんなのですが、日常生活で起きそうなことを描いた作品。 例えば ・隣の上司のキーボード音や貧乏ゆすりがうるさい ・牛丼屋で自分の席だけアクリル板の幅が狭い ・コンビニでスープ春雨買ったのに箸ではなくスプーンだったとき などなど、理不尽だったり不憫だったりすることをおもしろおかしく描いた作品。 1話が短くするする読めてクスリと笑える感じが、スキマ時間に読むのに最高でした。 あと身の回りに起きたちょっとしたイヤなことを面白おかしくマンガにするの、良い再利用方法だなって思いました。 イヤなことはネタにしたほうが、まだ精神衛生上良い気がしました。「チカチカ」にそんな意味が…!?隣の家からのチカチカが止まらない話 サル山ハハヲポコニャン※ネタバレを含むクチコミです。彼女の人生を変えたのはある“下着”との出会い #1巻応援ランジェリー・ブルース ツルリンゴスターsogor25派遣社員として働く34歳の女性・深津ケイは、仕事も恋愛もちゃんと自分で選んで生きてきたはずなのに 、どこか自分の存在が自分から遠いような感覚を覚えていました。 そんな中で彼女は友人からあるお店を紹介されます。 「予約をしている」と言われたそのお店は自分では入らないような下着店。 そこで店員さんに選んでもらったブラジャーは、サイズや着心地が合う以上の衝撃を彼女にもたらします。 言うなればそれは「私が私をつかまえた感覚」。 この作品はともすれば性的なアイコンとして捉えられてしまいがちな下着というものを 誰のためでもない“自分のために選ぶ”という経験をきっかけにして ケイが新たな人生のステップを歩み始める様子を描く作品です。 下着から自身をエンカレッジする感覚はもしかしたら女性特有のものかもしれませんが、どんなアイデンティティを持っていても読めば何か心に引っ掛かりが生まれるような物語づくりがされているので、表紙に気負うことなくいろんな方に手にとってもらいたい作品です! 赤には気をつけろ。赤い隣人~小さな泣き声が聞こえる 野原広子starstarstarstarstar_borderゆゆゆ※ネタバレを含むクチコミです。懐かしくて笑えて泣けるしなのんちのいくる 仲曽良ハミstarstarstarstarstar六文銭懐かしの昭和を描いた作品で、なんともおっさんホイホイな1冊。 ファミコンや駄菓子屋、めんこなどのアナログの玩具。 およそ昭和生まれにささるワードがビンビンあって、たまらなかったです。 特に、父親と一緒に紙飛行機を飛ばすシーンに心を鷲掴みされました。 あぁ、これだよ、こんなので子供の頃は感動してたんだよと主人公とシンクロしました。 物質的な豊かさや、インターネットなど技術的な利便性では実現できない人間同士の繋がり、不可逆的な時代の流れに思いを馳せて、懐かしくて泣けました。 基本ギャグ路線なのに、急にノスタルジックなものを差し込まれるの弱いです。 子供のころのって、毎日の授業とかマラソン大会とか強制イベントが多いので、意外と不自由であんま楽しかった思い出がないのですが、 この本読むと、主人公やその友人たちは、毎日フリーダムに楽しそうなのが、いいですね。 昭和うまれにおすすめしたい1冊です。<<1234>>