虹色ゲームメーカー

天才女子高生ゲームクリエイター爆誕#1巻応援

虹色ゲームメーカー たかし♂
六文銭
六文銭

「これだからゲーム作りはやめられない!」が好きだったので、こちらも読了。 前作同様、ゲーム業界の話で、天才ゲームクリエイターな少女が主人公の話。 学校では根暗でどんくさい彼女だが、初めてつくったゲームがいじめでクラスメイトのSNSでアップされたら世界中でヒットし、そこからゲーム会社のプロデューサーにスカウトされ・・・という流れ。 その会社には、新卒で目をかけられた同じく天才的な女性がいて、 最初は敵対するのかな?と思ったら、良きライバルのような関係になりそうで、1巻終了。 今後の展開が楽しみになってきました。 自分自身ゲームが好きなので、よくわかるんですよね。 今までにない体験を味わう感覚とか、面白すぎて没頭させられる感じとか、濃厚なストーリーとか、本当に創った人は天才だなとシミジミ思わされて、たぶんそれに近いことなんだろうと読んでて思いました。 特に、クローズするオンライゲームのラストイベントのアイデアを出す話では、初代の製作者に対するリスペクトの姿勢は純粋に感動しました。 いいですよね、 こういう次代にしっかり継承されて、より良くなっていく感じ。 現実でもありますよね。 例えば、FF7のリメイクがヒットしていますが、 あれは20年以上前の、オリジナルFF7をプレイした人が沢山製作に関わっていると、なにかの記事で読んで感動したんですよね。 自分も感動した人間の1人なので、同じような体験をした人が、今度は中に入って創り手にまわる。 熱量ってのはこうやって人に伝染し、次代にむかって、より進化していくんだなと痛感しました。 そういった、モノ作りの素晴らしさも味わえる作品です。

ニーナはパパを暗殺したい

暗殺者とそのターゲットが「家族」になる物語 #1巻応援

ニーナはパパを暗殺したい 島崎無印 キトラ
sogor25
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内務省直轄機関の特殊工作員である高橋怜司は、突入したマフィアのアジトで1人取り残された少女・ニーナを発見します。 彼女はマフィアにより暗殺マシーンとして育てられていた上に「最初に自分を発見した者を殺せ」という暗示を受けており、「最初の発見者」である怜司を殺そうとします。 腕利きの工作員である怜司にとってニーナをあしらうのは容易いのですが、怜司が彼女のターゲットとなっていることから、逆に上司から「ニーナを監視するために一緒に暮らす」ことを命じられます。 という導入から始まるので、設定だけ見ると殺伐としているのですが、実際は一緒に暮らし始めた怜司とニーナが徐々に関係性を深めてゆき「家族」になっていく様子を描く作品です。 暗示により無意識に怜司を殺そうとするニーナと、そんなニーナを御しつつ 無理に暗示を解いて彼女の精神に影響を与えないよう丁寧に「普通の生活」を教え込もうとする怜司の生活は、 見ようによってはじゃれ合っている親子のようにも見えてきます。 また、途中から怜司の同僚である美緒が補佐として2人の生活に関わるようになり、本当の親子3人の日常のように見える場面が増えてきます。 一応"暗殺者とそのターゲット"という関係なのに、気づいたらちゃんと親子のような関係性を築いている、設定に反してとても心温まるホームコメディのような作品です。 1巻まで読了

いじめるアイツが悪いのか、いじめられた僕が悪いのか?

20年の時を越えた、いじめの"因果応報" #1巻応援

いじめるアイツが悪いのか、いじめられた僕が悪いのか? 日丘円 君塚力
sogor25
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20年ぶりの中学の同窓会で再会した、いじめられっこの相沢とその首謀者だった鈴木。 同窓会の間は表向き楽しそうに談笑する二人だったが、写真撮影でみんなの注目が外れたタイミングで鈴木は相沢に声を掛けてきて「いじめられる側にも原因がある」、など挑発するような発言をする。 このように今だに相沢のこと見下してる様子の鈴木だったが、実は相澤には鈴木に伝えていない秘密があった。それは自分が鈴木の1人娘・詩織の担任の教師だということ…。 一見すると相沢の鈴木に対する復讐の物語だが、どうやら物語はそう単純ではなさそう。というのも、相沢だけでなく、他の登場人物の負の感情が物語の端々に描かれていて、それらが複雑に絡み合って現在の関係性が成り立っている様子。そしてその中心にいるのが、何も知らずに学校生活を送る鈴木の娘・詩織。 気になるのは、相沢が鈴木に対する復讐心を持っていそうな雰囲気はあるのだが、彼が鈴木や詩織に復習のためのアクションを起こしたという"明確な描写"が今のところ見られないこと。この作品が相沢の復習の物語なのか、それとももっと多くの登場人物の感情が入り乱れた複雑な愛憎劇なのか、詩織の今後の運命と合わせて予断の許さない作品。 1巻まで読了

咲-Saki- re:KING’s TILE DRAW

まさかの女性向け・美少女男体化『咲-Saki-』!?

咲-Saki- re:KING’s TILE DRAW 小林立 極楽院櫻子
兎来栄寿
兎来栄寿

『咲-Saki-』シリーズをこよなく愛しており、どんどん増えて多層化していく世界観から織り成される重厚な魅力を愛して止まない私ですが、このスピンオフは予想外でした。 まさかの、元祖『咲-Saki-』のメイン登場人物をほぼ男女逆転させて、ストーリー展開はまったく同一で進めていくというもの(異性化していないのは今のところ須賀京太郎くらい)。 「美少女麻雀物語」が「美男子麻雀物語」となった訳です。数多ある作品を読んできた私でも、これは予想外すぎる展開でした。 しかし、元々『咲-Saki-』は美少女要素を抜きにしても非常に熱いストーリーが魅力のひとつ。故に、美少年になっても理論上は熱いスポ根青春作品として読めるはずです。そして、美男子が増えた分、今まで興味のなかった女性が楽しく読めるようになっているのではないかと推察します。 ただ、私は冒頭に述べた通り『咲-Saki-』シリーズが好きすぎて思い入れが常軌を逸しており客観的に見ることが難しいので、皆さんが読んでみた感想を、特に今まで『咲-Saki-』シリーズを読んだことがない方や女性の感想を聞いてみたいです。