六文銭
六文銭
2021/06/30
昼ドラのような怒涛の展開
優しい夫に、裕福な生活。 絵に描いたような幸せ家族だったが、子供には恵まれなかった主人公。 何年もつらい不妊治療をするも結果は、妊娠に至らず。 最後の手段として、「代理母出産」を選択。 代理母役は、見ず知らずの他人ではなく妹に依頼。 妹は姉とは対照的で、暴力をふるう夫に、子沢山の貧しい生活。 お金に困っていた妹夫婦は、多額の謝礼金が貰えることで代理母を引き受けることに。 加えて条件として、当面は生活を逆、つまり、姉の家で姉の夫と暮らすことを提示。 姉は妹の家で生活。 姉の裕福な生活を妬んでいた、妹の仕返しである。 順調に代理母での妊娠がすすんでいたのだが、最終的に失敗。 そして、それを隠そうと姉の夫と関係をもって、さらには妊娠してしまうという流れ。 最終的には、この不貞もバレて、夫は寝取られ、そこから、主人公の破滅が始まるのだが・・・ここまででも、なんという昼ドラ的展開!と驚きました。 救いようのない、胸糞悪い感じが、エグいです。 主人公は主人公で過去、元カレとの間に中絶した背景も夫に隠していて、など次から次へと怒涛のように流れこんでくる感じが、 なんと形容していいかわからなくなるくらい、すごいの一言。 最後は、まぁ、体よくハッピーになりましたが、先の読めない(というか、予想の斜め上をいく突拍子のない感じ)それまでの展開に読む手が止まりませんでした。 一気にとけました。
六文銭
六文銭
2021/03/31
予想以上に辛かった 発達障害に悩む大人の物語
マイペース、人の気持ちがくめない、会話がうまく噛み合わない、マルチタスクが苦手・・・程度の差はあれど、誰しもあるような問題。 それが重度になっても「障害」と判断されず、かといって「正常」とは言い難いほど生活に影響を与えてしまう。 このような人をグレーゾーンというらしいです。 主人公の夫・優斗はこの層に属しており、生活や職場で諸々迷惑をかけてしまっている状況。 同じようなことが、「ケーキを切れない非行少年たち」でもありました。 判断基準が昔と異なることで知的障害と診断されず、まともに治療されなかった人たちが、社会に出て悩み、苦しみ、結果少年院や刑務所に入ってしまうと。 ともに現代社会の闇ですね。 みんなが普通にできることが自分にはできない その悩みは当人しかわからないもので、上述のように空気が読めないから周囲の人もドンドン離れてしまい孤立していく様は読んでいてシンドかったです。 さらに追い打ちをかけるように、一見優しそうにみえる、主人公の友人が不幸を楽しむクズということ。 もう、救いはないのかと。 結局、誰も助けてくれない様が、世間なんてそんなもんだよな~と そのリアリティさに納得してしまいました。 漫画的に優しくて頼りになるお助けキャラなんて都合よくあらわれないもんです。 みんな面倒な人とは関わりたくないんです。 だからこそ、夫婦で支え合い、助け合っていく感じが際立って良かったです。 奥様にこれだけ大事にされているのは、地獄に仏といった感じでしょうか。 この困難を二人で克服し、強く生きて欲しいです。 この社会に、得も言われぬ生きづらさ抱えている人がいることを知るよいきっかけになりました。