後遺症ラジオ

不安の種が咲くとこうなるか・・・・

後遺症ラジオ 中山昌亮
なかやま
なかやま

自分が最恐だと思っている作品 他に類を見ない恐怖を味わうことが出来る 同中山昌亮先生 の 不安の種 シリーズは各話で別々の不安/恐怖を与えてくれるのに対して、この作品はおそらく1つの点から波紋のように広がる恐怖が断片的に読者に届けられます。 「おぐしさま」と呼ばれる土着神を軸に、その御神体が破壊されるところから町に人に動物に怨念(いや、恨みではなく、もしかしたらプログラムのようなシンプルなものなかもしれない)がばら撒かれ、少しずつ歪んでいく 一切時系列で物語は進行せずに、一つ一つの断片が少しずつ提示されていく 断片的ではあるが、そこは不安の種の作者 断片的にも超コワイ この物語を更に怖く感じるためには、各話を時系列に整理して読むこと 唯一のヒントはタイトルにあるとおり「ラジオ」からの、各話のタイトル○○NHz ※kHzでもMHzでもなく、NHz コレにはどんな意味があるのか・・・ 既巻6冊をタイトルの NHz で並び変えて読んでみました。 見事に時系列に話が整理されました。 ということは、作者さんはすべてプロットした上で描いているということです、これも怖いです。 整理して読むことで、徐々に進行している物語、人物の相関、おぐしさまの伝播など、「あっコレ、順番に読んだらダメなやつかも・・・」という気になってきます。 毎日寝る前に怖い話を聞きながら寝る自分でも、読むのをやめたくなりました 7巻を待っています。。。。。 最後に私が整理した各話をNHzで並べたものを張っておきます。 おすすめしませんが、時系列順位読みたい場合は使ってください。 画像がつぶれていたので、テキストでも書いておきます 03.90 NHz 061 話 4巻 109 ページ 05.10 NHz 084 話 6巻 045 ページ 05.67 NHz 095 話 6巻 174 ページ 08.19 NHz 024 話 2巻 049 ページ 09.77 NHz 026 話 2巻 097 ページ 09.78 NHz 031 話 2巻 157 ページ 11.76 NHz 015 話 1巻 127 ページ 15.64 NHz 085 話 6巻 052 ページ 18.41 NHz 008 話 1巻 063 ページ 18.50 NHz 017 話 1巻 143 ページ 23.55 NHz 006 話 1巻 034 ページ 24.72 NHz 013 話 1巻 103 ページ 24.83 NHz 072 話 5巻 059 ページ 25.12 NHz 010 話 1巻 085 ページ 26.02 NHz 065 話 5巻 004 ページ 26.92 NHz 036 話 3巻 039 ページ 27.15 NHz 090 話 6巻 123 ページ 27.25 NHz 063 話 4巻 144 ページ 27.33 NHz 047 話 3巻 129 ページ 28.26 NHz 023 話 2巻 041 ページ 29.00 NHz 035 話 3巻 031 ページ 29.00 NHz 039 話 3巻 061 ページ 29.00 NHz 042 話 3巻 087 ページ 30.49 NHz 071 話 5巻 054 ページ 33.89 NHz 009 話 1巻 076 ページ 33.90 NHz 011 話 1巻 091 ページ 33.95 NHz 034 話 3巻 017 ページ 34.58 NHz 030 話 2巻 151 ページ 35.29 NHz 076 話 5巻 096 ページ 35.47 NHz 056 話 4巻 054 ページ 35.73 NHz 073 話 5巻 069 ページ 36.16 NHz 069 話 5巻 035 ページ 37.61 NHz 058 話 4巻 072 ページ 37.79 NHz 079 話 6巻 008 ページ 38.74 NHz 094 話 6巻 165 ページ 40.06 NHz 020 話 2巻 011 ページ 41.95 NHz 043 話 3巻 095 ページ 42.17 NHz 019 話 2巻 003 ページ 43.23 NHz 088 話 6巻 088 ページ 44.44 NHz 027 話 2巻 105 ページ 45.13 NHz 012 話 1巻 095 ページ 46.54 NHz 053 話 4巻 024 ページ 46.75 NHz 083 話 6巻 038 ページ 48.68 NHz 041 話 3巻 081 ページ 48.81 NHz 037 話 3巻 046 ページ 48.84 NHz 050 話 4巻 004 ページ 48.90 NHz 046 話 3巻 121 ページ 48.93 NHz 064 話 4巻 155 ページ 48.95 NHz 075 話 5巻 089 ページ 49.11 NHz 057 話 4巻 060 ページ 50.14 NHz 055 話 4巻 045 ページ 50.96 NHz 086 話 6巻 073 ページ 51.97 NHz 089 話 6巻 093 ページ 52.71 NHz 022 話 2巻 029 ページ 53.09 NHz 082 話 6巻 033 ページ 53.78 NHz 040 話 3巻 070 ページ 56.04 NHz 052 話 4巻 017 ページ 56.24 NHz 080 話 6巻 015 ページ 56.31 NHz 074 話 5巻 078 ページ 56.66 NHz 059 話 4巻 093 ページ 57.31 NHz 004 話 1巻 021 ページ 57.48 NHz 054 話 4巻 035 ページ 58.65 NHz 038 話 3巻 055 ページ 58.94 NHz 092 話 6巻 154 ページ 61.18 NHz 021 話 2巻 022 ページ 62.82 NHz 093 話 6巻 160 ページ 64.98 NHz 002 話 1巻 008 ページ 65.03 NHz 048 話 3巻 139 ページ 65.38 NHz 081 話 6巻 022 ページ 65.84 NHz 091 話 6巻 134 ページ 68.59 NHz 016 話 1巻 135 ページ 70.08 NHz 077 話 5巻 101 ページ 72.56 NHz 060 話 4巻 101 ページ 75.32 NHz 044 話 3巻 105 ページ 79.36 NHz 014 話 1巻 112 ページ 80.20 NHz 033 話 3巻 012 ページ 81.42 NHz 029 話 2巻 142 ページ 82.39 NHz 007 話 1巻 041 ページ 82.51 NHz 070 話 5巻 045 ページ 83.63 NHz 051 話 4巻 009 ページ 84.53 NHz 067 話 5巻 021 ページ 85.43 NHz 018 話 1巻 155 ページ 86.06 NHz 087 話 6巻 080 ページ 86.35 NHz 062 話 4巻 135 ページ 86.52 NHz 068 話 5巻 030 ページ 86.69 NHz 096 話 6巻 182 ページ 86.77 NHz 045 話 3巻 114 ページ 87.77 NHz 066 話 5巻 015 ページ 88.50 NHz 049 話 3巻 153 ページ 89.27 NHz 001 話 1巻 004 ページ 89.28 NHz 005 話 1巻 029 ページ 89.44 NHz 003 話 1巻 014 ページ 90.01 NHz 028 話 2巻 115 ページ 90.32 NHz 032 話 3巻 003 ページ 91.30 NHz 078 話 6巻 003 ページ 91.34 NHz 097 話 6巻 189 ページ 99.92 NHz 025 話 2巻 065 ページ xx.xx NHz 0XX 話 5巻 108 ページ xx.xz NHz 0XX 話 5巻 115 ページ xx.yz NHz 0XX 話 5巻 137 ページ xx.zz NHz XX 話 6巻 193 ページ

宜保愛子の学校のこわい話

宜保愛子の自伝的マンガ

宜保愛子の学校のこわい話 東堂洸子 宜保愛子
ひさぴよ
ひさぴよ

> 「みなさんこんにちは。私の名前はぎぼあいこ。小学五年生。」 このあらすじを見た瞬間、ゾッと寒気がしました。 霊感ではありません。 実に興味深い漫画だ…という第六感を感じたのです。   宜保愛子(1932 - 2003)さん、ご存じの方も多いと思いますが、かつて一世を風靡した心霊番組に出演していた霊能力者です。 その人生は波瀾万丈なもので、幼少期の事故によって左目をほぼ失明してしまい、それがきっかけで霊能力に目覚め、人には見えない霊や魂が見えるようになるという漫画の主人公みたいな人物です。そんな宜保さんを主人公にして学校の心霊現象を解決するストーリーだなんて、絶対面白そうだと思いませんか…。 ひとまず読んでみての感想ですが、いずれも1話完結型なので読みやすいです。主に学校で怪現象が次々と発生し、それを宜保さんが霊を説得するなどして解決します。 かなり怖い話もあり、ちょっとハートフルな話もあり、心霊学園漫画としてなかなかの面白さです。中には「これはさすがに漫画向けのエピソードだろうな〜」と思ってしまう部分があるのは否めません。宜保さんが美少女すぎるし、時代背景も明らかにおかしいです。 宜保さんは1932年生まれですから、当時の学校生活はバリバリの軍国教育の時代だったはずです。なのに学校は昭和の雰囲気で、水洗トイレが登場したり、服装や設備が現代的すぎます。演出として仕方ないとはいえ、さすがにストーリーとの違和感はありました。 ところが3巻の3話目「鉄矢ちゃんの悲しみ」の回以降で、この漫画はまるっきり別の漫画へと変わります。 > 「ここからのお話は私が生きてきた戦争の時代のお話をしたいと思います」 というモノローグが突如現れ 「えっ・・? じゃあ今までの話はなんだったんだ・・・」 という気持ちは置き去りに、物語は戦時中の体験を描いたエピソードへ変わっていきます。 服装もモンペ服に変わり、厳しい軍国教育と食糧不足に悩まされる日々。最大の理解者だった兄を戦争で亡くし、弟も交通事故で亡くしているんですよね…宜保さん。 そして、空襲で地獄のような体験をします。生きてる人と、霊の区別がつかなくなるほど悲惨な状況に、宜保さんは遭遇してしまうのです。 後半はとても重い話が続きますが、それだけ宜保さんにとって戦争のことは忘れずにはいられない記憶として残っているという事が伝わる内容でした。 ===補足=== 他にも宜保愛子さんの過去が語られている漫画として、『MMRマガジンミステリー調査班』があります。 第2巻のノストラダムス大予言1999「人類は滅亡する!?(前編)」に宜保さんがゲストとして登場。キバヤシ達に、霊界の話や自身の幼少期の体験を語っています。興味があれば併せて読むと良いでしょう。

オカルトちゃんは語れない

すごく興味深く読める妖怪などへの新しいアプローチ

オカルトちゃんは語れない ペトス 橋本カヱ 本多創
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

『亜人ちゃんは語りたい』のスピンオフ作品ってだけじゃなく単体として面白い漫画になっている。 ヨーコには他の人には見えないものが見え、感じることができる。 一般的にそれは霊感と言われるようなものだが、この亜人がいる世界では違うように考えることができる。 むしろ、幽霊や妖怪、怪奇現象などはすべて亜人で説明できるのではないか、と。 その発想をきっかけに、ヨーコの周囲で起きる不可解な出来事、存在を分析しその姿をあらわにしていく。 このアプローチは素直にとても面白い。 オカルトめいたものを亜人なんじゃないかという仮設をもとに科学的っぽい切り口で検証、実験し、そして姿を現す亜人の存在によって、あれも亜人なんじゃないかこれもといった具合に可能性がより開けてくるのだ。 僕たちはその世紀の発見を目の当たりにすることができるのだ、一人の女子大生ヨーコの傍らで。 亜人と普通の人間を繋ぐ存在として描かれるヨーコの先入観の無さというか偏見やバイアスがかかっていない感じがとてもいい。 これは現象や妖怪が尽きない限りずっと読んでられるなーと思う。

怪異と乙女と神隠し

全人類に履修してほしい良質オカルト漫画 #1巻応援

怪異と乙女と神隠し ぬじま
ふでだるま
ふでだるま

首都圏のとある町の本屋で働く作家志望の”緒川菫子”と童顔で口の減らない謎が多い少年”化野蓮”の書店員コンビが町に溢れる怪異に挑む現代怪異譚。 全人類に履修してほしい本当に良質なオカルト漫画です。 この漫画には現在怪異譚かくあるべしという内容に28歳短太眉むっちりヒロインという僕の大好きが詰まっています。 オカルト漫画は古くは"妖怪ハンター"や最近では”オカルトちゃんは語れない”等知的好奇心をくすぐり時に理不尽さを加えた、人間の想像力の豊かさを感じることができる素敵なジャンルです。そして、この漫画ではオカルトの楽しさを存分に楽しむことができます。 タイトルにあるようにこの漫画には”怪異”と”乙女”と”神隠し”が出てきます。 ”怪異”という言葉は広辞苑に『あやしいこと。ふしぎなこと』『ばけもの。へんげ。』と記載されています。つまり怪異とはあやしい現象やふしぎな事象、それに伴う化物のことを指します。僕の中で”怪異”というのは現象に近いと思っています。俗に言う妖怪や幽霊というのは恨みによる行動原理や意思があるイメージで怪異というのはそれらが起こす現象であったりを指す物だと思っています。 次に”乙女”とは本作の28歳短太眉地味むっちりヒロインの緒川菫子さんのことだと思われます。小説家の卵で1つめの怪異の被害者でもある絶対ヒロイン。 そして”神隠し”に関してはネタバレになりそうなので細かくは書けません。気になる方は2話で一端が出てくるので是非読んで確かめてください。 怪異の話をすると怪異に引かれるとよく言います。 この漫画を読んだ人は怪異の話をしたくなるので、皆たくさん怪異の話をして怪異に引かれて快適なオカルトライフを満喫してください。

ミケ【コミック版】

ホラー漫画なのにどこかシュールで可笑しい

ミケ【コミック版】 晏芸嘉三
ひさぴよ
ひさぴよ

着ぐるみのように巨大なネコ「ミケ」が家から家へ彷徨うホラー漫画。 ホラーといっても血が出るような怖い漫画ではありません。 ミケは人間を傷つけるようなことはせず、いつの間にか家の中に居たり、餌をねだったり、狭いところにもぐったり、普通のネコの行動とたいして変わりません。 あくまでも人間の目を通した、ネコの不気味さ・ミステリアスな部分を怖く描いた漫画なのだと思います。 ただ申し訳ないですが、恐怖するよりも爆笑しながらこの漫画を読んでしまいました。なんと言ってもミケ自身と、ミケに対する大人たちの反応がおもしろすぎて。「どう見てもネコじゃないだろ!」「中に人が入ってるだろ!」と必死にミケを否定する大人たちが、次第に間違ってるのは自分の方なのか?とミケを受け入れて、それが日常になってゆくシュールさがたまりません。 完全にギャグでやってるとしか思えない回もあったので、ホラーを意識しすぎないで、笑って読んでも良いのかもしれません。 作品には、「捨て猫は絶対に許さない」というメッセージが込められていて、その辺りにもマジメなネコ愛を感じましたね。

さんかく窓の外側は夜

さんかく窓の外側は夜 8

さんかく窓の外側は夜 ヤマシタトモコ
じゃこ

いまさらながら気づいたけどこのシリーズの表紙、めちゃくちゃ気持ち悪いな。 もちろん褒めてます。 本編の背筋が寒くなる不快感を現実世界にまで侵食させてきている、物凄く凝られた表紙の意です。 物理本の触り心地の話なのですが、 まず表面が普通のツルツルの箇所とマット加工されているサラサラの箇所があるんですけども、ただこれを触るぶんには面白い触り心地だなとしか今までは思っていなかったんです。 だけど最新刊を読んでて気づいたんです。 表紙のフチ、折り返しの部分にも毛羽立つようなザラザラとした触り心地の加工がされてるんですよね。 なのでマンガを読んでる時にこのフチの部分が親指に当たって絶妙に不快感があるんです。 さらに表紙に触れている他の指の感触もツルツルであったりサラサラであったりと指ごとにチグハグなんですよ。 これがほんとにもう絶妙に気持ちが悪い。 見知ったものを触っているはずなのに、 何か得体の知れないものを触っている感覚。 それが本編の読み味とリンクして最高に気持ち悪い。いや、キモチイイ。 窓の向こうを覗き見してるつもりだったのにいつの間にかこちら側にきている。 これだから紙の本はやめられないんですよね。

魔太郎がくる!!

藤子・不二雄Aが少年誌で暴れた怪作

魔太郎がくる!! 藤子不二雄(A)
兎来栄寿
兎来栄寿

『忍者ハットリくん』、『怪物くん』、『オバケのQ太郎』といったビッグタイトルを藤子不二雄Aさんが生み出した1960年代。 藤子・F・不二雄さんは『パーマン』や『21エモン』などを描いていた時期であり、二人共「児童向け作家」というイメージが定着していました。今でも、『ドラえもん』でしか藤子不二雄の名前を知らない人はそのイメージが強いかもしれません。 しかし、1960年代の終わり頃から二人は大人向け・ブラックな題材の作品も数多く発表するようになります。 Aさんの代表作である、『笑ゥせぇるすまん』のせぇるすまんシリーズ第1作である『黒ィせぇるすまん』が連載化され、その後に週刊少年チャンピオンで始まったのが『魔太郎がくる!!』でした。 少年誌というフィールドでありながら、非常に残酷なシーンも混じえたサイコサスペンス・復讐譚は当時から大人気を博しました。70年代にチャンピオン黄金期が訪れる直前に『ブラックジャック』や『エコエコアザラク』のような作品が載る土壌を形成したパイオニアと見られることもあります。 『デトロイト・メタル・シティ』でも「恨みはらさでおくべきか」という曲が歌われていましたが、元々落語や歌舞伎で用いられていた「この恨み晴らさでおくべきか」というフレーズを流行らせたのも、この作品の功績が大きいです。 しかし、70年初頭にはよど号ハイジャック事件や浅間山荘事件などもありフィクション以上に現実でおぞましい事件が起き、更に少年犯罪の悪質化もあり、連載中に配慮が行われ内容が変遷していき最終的にはダークファンタジーとなりました。 また、何度か様々な形で新版が出版されていますが、最初の秋田書店のチャンピオンコミックス版以外は改変されたり削除されてしまったエピソードが多数存在します。すべての話が元のまま読める秋田書店版は現在プレミア価格で取引されていますが、もし機会があればぜひそちらで読んで頂きたいです。 とはいえ、改変されたバージョンでも面白く読めるのは確かです。可能なら比較して読むと一番楽しめるでしょう。