徳川家康

徳川家康の感想 #推しを3行で推す

徳川家康 横山光輝 山岡荘八
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男

・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 久しぶりに読んだけど相変わらず竹千代(徳川家康)が出てくるまで長いな。まさしく徳川家康の一生を描いている内容でまあ苦難の人生だな。「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。」というのを体現している。 ・特に好きなところは? 特に好きなところは2箇所あって本能寺の変で織田信長が亡くなった後の河尻秀隆と豊臣秀吉が亡くなった後の石田三成。 織田信長がいた頃に河尻秀隆は優秀で出世も順調だったと思うが織田信長が亡くなった後は織田信長のやり方をやろうとしているが表層的な真似に過ぎず結局をうまくいかずに終わった 石田三成も豊臣秀吉もいた時は良かったが豊臣秀吉が亡くなった後、豊臣家を守りたいゆえに独善的になりうまくいかずに終わった。特に同じ地位ぐらいのやつに文句言ったあとに前田利家に話を進めてもらうとしたが前田利家に断れてるあたりは今の仕事にも通じそうだ ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 徳川家康が出てくるまでは長いが戦後に経営者虎の巻やビジネス書として言われるのもわかるのでおすすめです

ナリキンフットボール

現代的な主人公によるJ2からの立身 #1巻応援

ナリキンフットボール 明石英之 清水海斗
兎来栄寿
兎来栄寿

旧来の作品においては、データや科学的アプローチを重視する頭脳派キャラというのは噛ませ犬ポジションであることが非常に多いものでした。データを過信して、データを超える強さや成長やチームワークを見せる主人公側に敗れるというのが様式美です。 しかし、今は逆にデータで戦う頭脳派キャラクターが主人公になる時代なのだなぁとこの『ナリキンフットボール』を見てもしみじみ思います。 古くから行われてきたスポーツアナリティクスが近年では現実世界でも非常にメジャーな存在となってきたことはSports Analytics Labのこちらの記事に詳しいです。 https://www.sportsanalyticslab.com/column/sports-analytics-history.html 特に、2003年に発売され2011年にブラッド・ピット主演で映画化もされ大人気となった小説『マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男』の大ヒットもあり、一般的にもプロスポーツの世界でデータを分析し活用することを重視して戦うことはメジャーになりました。 それから更なるテクノロジーの発達によりGPSやドローンでより多角的にデータを採ることができるようになり、得られたビッグデータをAIによって解析させることも可能となりました。それによって、人間が抱く印象を超えたいくつもの真実が浮かび上がってきます。 本作の主人公は、サッカーIQが非常に高く目に見えない部分のチーム貢献度が大きいセンターバックの我王(がおう)。彼が、J2という舞台から最高の選手を目指していく物語です。我王は体力テストにおいてはJ2でも最下層で、技術的にも優れているわけでもない選手です。しかし、対戦相手や味方の分析を誰よりも深く緻密に行っており、俯瞰した視点から試合全体を見通すことのできる能力を持っています。 近年では、運動能力の66%は遺伝的な要因で決まるという研究もあるそうです。体格や骨格、柔軟な筋肉などはどうしたって天与のものです。フィジカルやスピードはいくら鍛えても先天的な才能の差で負けてしまうことも多いでしょう。しかし、たくさんの知識を得た上で他者よりも多く思考するというところに関して言えば、時間さえかければ誰にでもできる、努力の余地か大いにある部分です。 実際、近年目覚ましい活躍を見せる日本代表の三笘選手も目に見えるドリブルや決定力のすごさはもちろんのこと、それ以上に高いサッカーIQこそが特筆すべきものであると言われることもあります。 超常的な身体能力を持たなくても圧倒的なインテリジェンスがそれ以上の武器となること、それが主人公像にさえなり得ること。「頭が良いことはかっこいい」という、現代的な価値観が反映されています。 なお、我王はアナリストではなくあくまで選手としてのトップを目指します。なぜなら、アナリストではどれだけ頑張っても億単位の収入を得られないからです。サッカーが下手なままで、頭脳によって最上位のプレイヤーを狙っていく。そこに新鮮味のある面白さと熱さが詰まっている作品です。11人でやるチームスポーツだからこそ、個の能力以上に戦略やチームワークがものをいうサッカー。個性豊かなチームメイトと共に、我王がどのような戦略を打ち立ててチームを躍進させていくのかワクワクします。描かれているのはサッカーではありますが、ビジネスなどにも通じる物語でもあります。 J2のチームの予算配分などプロスポーツの経済的な部分も詳しく語られるので、『グラゼニ』のような作品が好きな方にもお薦めです。