ネタバレ

ありのままとか自分らしくとか一般論みたいに言ってみるけれど、それは自分が人間であることが揺るぎないと思っているから言えるんだろうなと思った。
ある日突然義父がネコであると主張し始めた。家族はボケとか冗談だと思っているようだけど、主人公のたかしだけはわかってしまった。
義父は本当にネコで、かつてたかしもネズミだった。

人間の姿でネズミのまま生きるのは難しく、押し殺してしまった自分。白い目で見られながらもネコとして堂々と生きる義父。
ネコのおじいさんとネズミのおじさんは漫画で見るとコミカルで切なくて愛おしいけれど、いざ目の前に現れたらどうだろう。家族がこうなってしまったら、自分がこうなってしまったらと考えると恐ろしくなる。

人間の世界は人間が生きやすいように作られているはずなのに、こんなにも生きづらい。
性別とか心身の健康とか年齢とか属性とかいろんな人がいるのは当たり前なのに、優秀で強靭なごく普通の人以外にはなかなか厳しい世界だ。
明日自分がネコだと気づいてしまったらネコらしく生きられるだろうか。自分はネズミですと家族に言えるだろうか。
チューと鳴いてる自分を認めてあげたいけど、できるかどうかはわからない。

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ぼくのこころがちゅーとなく
僕の心がチューと鳴く
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