ぷにぷにぷにおちゃん ~赤ちゃん観察日記~

可愛すぎるよ、ぷにおちゃん

ぷにぷにぷにおちゃん ~赤ちゃん観察日記~ にくきゅうぷにお
六文銭
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自分も子育てしているせいか、 子育て・夫婦系のエッセイをよく読むようになりました。 皆さん苦労していて、共感できるんですよね。 というか、この苦労を共感したいためだけに読んでいる感じ。 だけど、やっぱり、子育ての大変さを呪詛のごとく吐き出して共有するのって、それはそれで精神衛生上よくないなぁと最近思いました。 大変だけど、楽しみたいんですよね。 本来は、子供は可愛いもんで、子供と過ごせる日々はとても尊いことなんだって思いますもの。 そして改めて、本作を読み、そのことを再認識しました。 ぷにお、可愛すぎるよ。 そして、自分の子供に似てて(多くの人がそう思っているようですが、新生児はだいたい同じなのか?)とにかく愛おしいです。 キラキラした瞳も、ぷにぷにのほっぺも、てりてりの唇も、 意味不明な行動も、全部可愛いくて、全部幸せにしてくれる。 どこの家庭も、子育て大変ですけど、 配偶者は理解してくれず、非協力的かもしれませんけど、 そういうエッセイで傷を共感しあうのも良いですが、 本質的には、 子供は可愛い! に立ち戻れる作品だと思います。 ぷにおに思い知らされました。

子宮を貸して 単行本版

昼ドラのような怒涛の展開

子宮を貸して 単行本版 朝野いずみ 嵯峨根グミ
六文銭
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優しい夫に、裕福な生活。 絵に描いたような幸せ家族だったが、子供には恵まれなかった主人公。 何年もつらい不妊治療をするも結果は、妊娠に至らず。 最後の手段として、「代理母出産」を選択。 代理母役は、見ず知らずの他人ではなく妹に依頼。 妹は姉とは対照的で、暴力をふるう夫に、子沢山の貧しい生活。 お金に困っていた妹夫婦は、多額の謝礼金が貰えることで代理母を引き受けることに。 加えて条件として、当面は生活を逆、つまり、姉の家で姉の夫と暮らすことを提示。 姉は妹の家で生活。 姉の裕福な生活を妬んでいた、妹の仕返しである。 順調に代理母での妊娠がすすんでいたのだが、最終的に失敗。 そして、それを隠そうと姉の夫と関係をもって、さらには妊娠してしまうという流れ。 最終的には、この不貞もバレて、夫は寝取られ、そこから、主人公の破滅が始まるのだが・・・ここまででも、なんという昼ドラ的展開!と驚きました。 救いようのない、胸糞悪い感じが、エグいです。 主人公は主人公で過去、元カレとの間に中絶した背景も夫に隠していて、など次から次へと怒涛のように流れこんでくる感じが、 なんと形容していいかわからなくなるくらい、すごいの一言。 最後は、まぁ、体よくハッピーになりましたが、先の読めない(というか、予想の斜め上をいく突拍子のない感じ)それまでの展開に読む手が止まりませんでした。 一気にとけました。

私は整形美人

美しければ幸せになれるのか

私は整形美人 メンギ
野愛
野愛

なかなか読んでいてしんどい作品でした。 男だから女だから美人だからブスだから、など。 他人には関係ないことなのに、見た目やスペックで好き勝手言われる世界。表面的なごく一部の情報をもとに自分という人間を品評される世界。美人でもブスでも地獄のような世界。 この漫画ほど酷くはないにしろ、そんな世界で私たちは生きているんだと痛感させられます。 主人公は自分の顔に絶望し、整形美人となった美玲。 綺麗になったんだからあとは楽しく生きたらいいじゃん!と思うのにそうもいきません。 人の顔をランク付けしたり羨んだり、人の好意を素直に受け止められなかったり、自分に自信が持てなかったり。 綺麗=幸せではないということをまざまざと見せつけられます。 もう一人の主人公(と言っても過言ではないと思う)天然美人で性悪・穂波の生き方にも苦しくなります。 美人でもブスでも整形してもこの世は地獄なのか…。 そんな絶望的な世界で、ゆっくりながら強く美しく成長していく美玲に心打たれます。 本当の幸せも美しさも、他人から決めつけられるようなものではないのです。 唯一読者が幸せになれるのは、美玲の過去を知るイケメン・慧との恋愛パートだけです。  ちなみに、まともな男性キャラは2人しか出てきません。あとはゴミです。

夫がいても誰かを好きになっていいですか?

衝撃のラスト

夫がいても誰かを好きになっていいですか? ただっち
六文銭
六文銭

某ニュースサイトで連載されており、先が気になりついつい丸ごと読んでしまいました。 内容はタイトルどおりで、専業主婦の主人公が、アルバイトで知り合った同僚に心をひかれていく話。 夫婦(特に夫は)基本無干渉なところがあり、妻が夜遅くなったりしても、その異変に気づかないため、そこまで波風たたないまま展開されます。 そう・・・この波風たたないことに若干の違和感があったのですが、 最後が衝撃的とともに、納得した次第であります。 あまりに衝撃的すぎて、おもわず、「え?これで終わり?」みたいな、何度も見直してしまいました。 (続編あるのかな・・・) 少女漫画のドラマチックな展開とは異なり、 淡々と続く日常で、空いた穴を埋めてくれるやさしさとか、 そしてそれにあらがえない様は、読んでいてとにかくリアルです。 夫婦だって一人の人間!とか、最近よく聞きますが、 〇〇だって一人の人間ってパワーワードっすよね。 このワードの何やっても肯定され、許されちゃう感じは気をつけないとなぁと痛感してます。 人間どこまでも、易きに流れてしまうので、 その反面教師としても、参考になる作品でした。 一人の人間って、 人間なら、安易なほうに流れるのではなく、理性でとどめて、知性をもってしっかりとコミュニケーションとったほうが吉だと思いました。 と、そんなことを考えるくらい、刺激的な作品でした。

OH MY DOG! まっすぐにいこう。~キキの場合~

いろんなものが意外だった新作

OH MY DOG! まっすぐにいこう。~キキの場合~ きら
nyae
nyae

まっすぐにいこう。を読んでいた感覚で新作だ!と思って読み始めると、その違いにけっこう戸惑うかもしれません。 主人公も20代なかばの女性で、その恋のお相手はアラ還のイケオジ。 それでも犬たちの描写はやっぱりきら先生だなという感じで、「かわいい」だけじゃない犬の姿をコミカルに描いてくれてます。レイモンさんの犬への名付けセンスが最高でした。 主人公のキキですが、芸能界へのあこがれが強いものの、見た目の美しさ以外に特出したものを持っていないので上手くいかず、挫折を味わっているという設定ですが、その性格というかキャラクターがなかなか掴みきれないです。一見、さっぱりした人なのかなと思いきや自分の見栄のために人を利用しようとしたり、子供っぽく嫉妬を顕にしたり、コスプレ狂だったり…面白いヒロインだなーと。 ちなみに主人公がバイトするコンビニの店長が渡部京介だったり、ちらっとマメタロウやハナコちゃんのイラストが出てきたりもします。今後もシリーズとして定期的に読みたいですね。 一緒に載ってる読み切り「おねがいプラスワン!」は普通におもしろいラブコメでした。