青年マンガの感想・レビュー15378件<<7879808182>>クズ同士が別れを受け入れる話このゴミをなんとよぶ 鉄一六文銭タイトルにひかれて読みましたが、総じて読後感もなかなか良かった本作。上下完結なのも、無駄なくダラケることなく読めてよかったです。 さて、その内容ですが、兄の元カノに一目惚れした主人公。 だけど、その元カノは、重たいというかメンヘラ気質な女性で(自分のことを僕というボクっ娘だし。)別れたのに、コソコソと兄に付きまとう。 ストーカーとか、そういった言葉が近い感じ。 それを見兼ねた主人公は、惚れた弱みもあって彼女に協力し、彼女も協力に見合った報酬ー頭をなでさせるとかーを与える、という話。 それを称してゴミと呼んでいる。 最初のうちは、倒錯した愛情をみせられているだけですが、段々と、「別れ」をしっかり自分の中で受け入れるためのプロセスのほうに話がすすみ、それが良かったです。 下巻の2人のエピローグも相まって、最初の頃のドロドロした粘着質さが嘘のようにスッキリして、冒頭に書いたように読後感は良いです。 この手の話って、なかなか後味悪い終わり方をしたりしますが(それはそれで好きですがね)本作は違うので安心してお読みいただければと思います。浅いフェミニズムを振り回すJKJKハルは異世界で娼婦になった 山田J太 平鳥コウ名無し※ネタバレを含むクチコミです。嫋やかなメイドは蝶のように舞い蜂のように#1巻応援秋葉原はユーサネイジアの夢を見るか? 春野ユキトstarstarstarstarstar_border兎来栄寿秋葉原、私も昔はかなり通ったものですが最近はめっきり行かなくなったというか、時間拘束的に行けなくなったというか。『16bitセンセーション ANOTHER LAYER』で描かれていたようなお店も大分無くなってしまいましたし、まさかとらのあなが無くなるとは思ってませんでした。GiGO4号館も閉まってしまいましたし、そもそも今はネット対戦が主流でゲーセンに行っても対戦相手がいないのが寂しいところです。逆に主にポケカの隆盛もあってカードショップは増える一方で、栄枯盛衰を感じます。他にもコロナ禍でたくさんのお店が消えてしまいましたが、ようやく落ち着きつつある昨今、ここから新たな盛り上がりを期待したいです。歌舞伎町に新しくできた最新のVRゲームをできる施設とか、秋葉原にこそ作って欲しいですしね。 なので、この作品の「アキバはどこかで時が止まったまま」というところには素直に肯んずることができない部分もありつつ、しかし同意できる部分もあります。 "新作アニメを追えなくなった 好きだったゲームのリメイクも積んでる ソシャゲに課金する情熱もない 俺ってもうオタクじゃないのか?" 主人公・鵤のモノローグに共感する人も、今の社会は多くなってきているのではないでしょうか。私も、新作アニメは何とか終えていますが好きなゲームは死ぬほど積んでます。コンテンツを楽しむのにも、時間と心の余裕が必要なんですよね。無理に詰め込もうとしても、何も入ってこないときもあります。ターゲット年齢から外れてしまった場合もありますが、往々にして自分のコンディションが原因だったりするのでそういうときは何とか上手く余裕を作りたいところです。 ともあれ、過去のトラウマに苛まれながら虚無の日々を生きることに疲れ果てていた鵤。そんな彼の唯一の光が、光が警備員として務めるビルのメイドカフェで働く小鳥遊鶴子。優しく天使のようで憧れていた彼女が、近付くほどに妖しさを醸し出してくるサスペンスです。 表紙に描かれているのも鶴子であることから伝わるように、この物語の主軸は鶴子です。彼女の強烈なキャラクターにあります。黒髪ロングストレートの優しいメイドさん、日陰で生きてきた健康な男子が嫌いなわけがない。しかし、綺麗な薔薇には棘があると蔵馬が教えてくれました。 1話目から、毎回最後に強いセリフはヒキのある展開を持ってきていて、続きが非常に気になる構成をしています。単行本で一気読みするのも良いですが、どちらかというと連載で毎回追っている方がより楽しめる作品かもしれません。1巻の続きはコミックDAYSで読めますので、今がチャンスです。 春野ユキトさんは初単行本ということでまだ技術的にこなれていないと感じられる部分もありますが、その分作家性を剥き出しにして描いている緊張感のあるストーリーに魅力があります。鶴子は、鵤は果たしてどうなっていくのか。『アンダー・ザ・ムーン』の感想アンダー・ザ・ムーン 国仲シンジ名無し※ネタバレを含むクチコミです。 原百合子×ゾンビ×百合スウィート・ドリームス・ゾンビ 原百合子nyae※ネタバレを含むクチコミです。コミュニケーションのあり方パック牛乳って温められますか? 選分つかむstarstarstarstarstar野愛コミュニケーションの教科書になってほしい作品だ…! 人と人が仲良くなるには踏み込まないといけないけれどいきなり踏み込まれると怖くなる。 徐々に心を開きかけていたタイミングでこじ開けようとされたら閉ざしたくなる。 距離感を誤って少しでも拒絶されたら傷ついてしまう。逆恨みしてしまう。人間すべてそうなんだと思い込んでしまう。 そういう心の動きを丁寧に描きつつ、必ずしもそうじゃないという結論に自分で気づき、謝ったり改めたりしながら心を開いていく2人。 これくらい丁寧に友情や恋愛が始まってもいいんじゃないか?いいんじゃないかというより素晴らしいんじゃないかと思う。「緑の声」の正体とは緑の声 はしゃnyaeはしゃさんの絵はいつ読んでもため息が出るほどよい… 育てている植物の葉に「ボケ」という文字が出るというクスッとできる出来事が、なんとも不思議で少しゾッとするラストで締めくくられるのも素晴らしかった。 これはすごい!夢の途中で 遠浅よるべstarstarstarstarstarnyae※ネタバレを含むクチコミです。ふっ…おもしれー男!ヴィランの学校 奥嶋ひろまさたか※ネタバレを含むクチコミです。いい…!パック牛乳って温められますか? 選分つかむstarstarstarstarstar天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。 凄腕だけど変わり者の医者・波波先生波波先生 つちだえり名無し手術がコワくて受けたくない!という患者の男の子に、あの手この手を使って受けてくれるように説得するも、波波先生の絶妙なブラックジョークのせいで余計に怖がられてしまうというギャグ。男の子のツッコミスキルが異様に高くて好きでした。自分のことも分からないのに、人をわかるって難しい・・・。アンダーカレント 豊田徹也starstarstarstarstar干し芋映画になりそうな作品だなぁと思っていたら、なってますね(笑) そして、キャスティング素敵です! 最近、小さなころのこと、今まで思い出さなかったこと、そんなに気に留めてなかった昔のことを何かのタイミングで、急に思い出したりします。 それって、何かのサインなのかしら?と思ったり。 自分の中で、解決していないことは、自分の関知していないところで、体に刻まれているんだと思います。 そんなことを感じた作品でした。 『人をわかるってどういうことですか?』探偵の印象的な言葉です。 そして、この探偵とても魅力的。 サブじいもいい仕事します!漫画ゴラクで連載中は楽しみに読んでたダブル~背徳の隣人~ 国友やすゆき霧兵衛よかった点 ・不倫漫画の巨匠・国友やすゆきが描く手に汗握るエロティック・サスペンスの名に恥じない展開と主人公が予想以上にやばいのがよかった 総評 ・途中の中だるみからの最終巻の急展開と最終回はさすがだ。 ・雑誌で漫画を読むときに安心感のある漫画家なので、もっと長生きして色々読者の予想を裏切る傑作を書き続けて欲しかった 独自設定が魅力的な、バトルファンタジー #1巻応援蒼穹のアルバステラ けんいちさん太郎starstarstarstarstar_border兎来栄寿『魔獣密猟取締官になったんだけど、保護した魔獣に喰われそうです。』のけんいちさん太郎さんが描く、オリジナルファンタジーです。 大地が裂けて数百年が経ち、裂けた陸を渡るために空路のみが発達した世界。ただ、地名的には日本のものが登場し、主に元日本だった場所が舞台になっているようです。世界がどのようになってしまっているのかの情報は小出しにされていくので、先を読みたくなるポイントのひとつとなっています。 この作品の最大の特色は、そうした部分も含めた大量に存在する独自設定です。 「虹色雲海(イリスウェル)」という輝く雲の発生しているところでは、時空間の歪曲が起こって一歩歩いただけでも数キロメートル進んでしまったり、空想の生物である竜や鬼や天使などが出現したりする。 更に、この世界には「現実性」という概念が存在し、虹色雲海の中などで現実性が低下すると「考えたことが現実となる」。ナイフを見て目に刺さることを想像してしまったら一瞬で失明するような世界で、訓練していなければ非常に危険。 しかし、それを逆手に取って人類が武器として行使するのが「思考投影(ファンタズマゴリア)」。意識的に想像を現実に投影して、それぞれ固有の能力として発動させることでさまざまな脅威に対処しています。念能力バトルのような趣もあり、思考投影によるバトルアクションがときに見開きも使いながら派手に描かれるところや、どんな能力が登場するのかは本作の見所のひとつとなっています。 また、人類を敵視する謎に包まれた「上位存在」という大敵が存在しています。開始数ページでその脅威の具合は伝わるのでぜひ試し読みしてみてください。そのデザインの良さや恐ろしさも物語を盛り上げます。 世界における実力者たちとの邂逅や、謎めいた危険な存在などワクワクする要素が満載。こうした世界観がお好きな方にはお薦めです。アラサーに突き刺さるまさかのパロディ #読切応援やさしくなる眼鏡 mmkstarstarstarstarstar天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。英雄に封印されし龍を巡る王道ファンタジー火の龍の国 石井明日香starstarstarstarstarたか※ネタバレを含むクチコミです。 『起業』がもっと身近になる!スタンドUPスタート 福田秀 上野豪名無し1話を読んだだけで「起業」に対する考え方がかなり変わりました!良い1話だった。 日本では働いて稼ぐためには企業に属すことがスタンダードとされてるけど、この連載はそんな常識をひっくり返してくれます。 この漫画では太陽さんというよくわからないけどすごくて強そうな人が引っ張ってくれますが… 『起業』って意識が高くて「イノベーション!」とか言ってそうな人たちだけのものではなく、もっと身近に考えていいんだろうなと思いました。 笑えて癒されて少し泣けるスローライフ魔王 #1巻応援ポンコツ魔王の田舎暮らし 渡邉ポポstarstarstarstarstar_border兎来栄寿『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』の渡邉ポポさん最新作です。今作も推せます。 最強にして最凶でありながら、その性格は圧倒的に陰キャでコミュ障というアンバランスな魔王が本作の主人公。 ″骨″との闘いに疲れて 「知っているか 魔王は逃げられる」 とばかりに魔界から人間界の田舎に逃げてきた彼女が、奇妙な新生活を送っていくゆるいコメディとなっています。 話しかけられることを極端に忌み嫌い、無人販売所や自販機を見ては人間界とは何とコミュ障に優しい住みやすい世界かと感激する魔王が憎めず楽しいです。 個人的に特に好きなのは、ゆるさ極まったドラゴンちゃんたち。ヴィジュアルからしてとてもかわいくて大好きですが、いろいろな仕草もまたかわいい。ぬいぐるみなどがもしあったら欲しいレベルです。 渡邉ポポさんの描くかわいいキャラと田舎の風景とゆるい空気を纏ったギャグが合わさった心地よさときたらないのですが、本作はそれだけでは終わりません。エピソードによっては少し切なくなるところもまた味わいのひとつ。普段のゆるさとのギャップもあって堪りません。 『よつばと!』と『ぼっち・ざ・ろっく!』と『葬送のフリーレン』の要素を併せ持つ作品、というと売れ線感がある気がしてきますね。高品質異世界もの転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す A Tale of The Great Saint 青辺マヒト 十夜 chibistarstarstarstarstar_border宮っしぃタイトルからしても、よくある転生したら聖女で無双したけど〜的なのかと思ったら、しっかり作り込まれた良ファンタジー作品でした 大聖女が崇拝される世界で転生したら大聖女は、世の中の聖女信仰が変わってきており、当時との落差もあって聖女のことを隠しながら騎士として過ごしていく でも全然隠しきれてないし、周りのイケメン騎士団長たちともどんどん仲良くなっていく ちょっとした女性向けっぽいラブコメ要素もあるが、どちかというと見て欲しいのは世界観や物語の作り込みかと ◯◯編毎にしっかり作った物語と、剣と魔法のファンタジーもしつつも、キャラ同士の掛け合いも面白く、ラブコメ感もちゃんと残しつつと、総合的にかなり質が高い異世界もの 久しぶり異世界もの読んでて飽きずに続きが気になる作品に出会いました。 これは数多の異世界ものの中でもマジでオススメできる一品です 正義の検察官が秩序なき異世界で法の番人に!法の番人は守る世界を選べない 師走トオル 三ツ矢彰starstarstarstarstarたか※ネタバレを含むクチコミです。大人の世界、子どもの世界思い出せないの 問松居間starstarstarstarstarNanoなんとなく気になって読んでみたけどめちゃくちゃに良い作品。働いて休日ソシャゲに課金とか分かる~~と思ってたら、読後感良すぎてびっくりした。本当に心が洗われるというか、読めてよかった。 「忘れたいことばかり」の大人と「忘れたくないことばかり」の子ども。そしてタイトルの「思い出せないの」とあのオチの会話。すべてが秀逸でとにかく良い…。私も寄り道しながら頑張って働くかぁ。とてもよい双子マンガされどふたご 西公平starstarstarstarstarnyae※ネタバレを含むクチコミです。 やらかし天使コメディ第八天使おるすばん基地局 下元朗名無し※ネタバレを含むクチコミです。友情ものとしては好きだったハイヒールの団地少女 岩渕杏香名無し※ネタバレを含むクチコミです。<<7879808182>>
タイトルにひかれて読みましたが、総じて読後感もなかなか良かった本作。上下完結なのも、無駄なくダラケることなく読めてよかったです。 さて、その内容ですが、兄の元カノに一目惚れした主人公。 だけど、その元カノは、重たいというかメンヘラ気質な女性で(自分のことを僕というボクっ娘だし。)別れたのに、コソコソと兄に付きまとう。 ストーカーとか、そういった言葉が近い感じ。 それを見兼ねた主人公は、惚れた弱みもあって彼女に協力し、彼女も協力に見合った報酬ー頭をなでさせるとかーを与える、という話。 それを称してゴミと呼んでいる。 最初のうちは、倒錯した愛情をみせられているだけですが、段々と、「別れ」をしっかり自分の中で受け入れるためのプロセスのほうに話がすすみ、それが良かったです。 下巻の2人のエピローグも相まって、最初の頃のドロドロした粘着質さが嘘のようにスッキリして、冒頭に書いたように読後感は良いです。 この手の話って、なかなか後味悪い終わり方をしたりしますが(それはそれで好きですがね)本作は違うので安心してお読みいただければと思います。