青年マンガの感想・レビュー15409件<<493494495496497>>思春期だった頃の私に読ませてあげたいクーの世界 小田ひで次無用ノスケ子私が中学生だった頃「ソフィーの世界」という、哲学を題材にした本が流行ってましたが、あの本が読みこなせなかったんですよね…。この漫画もタイトルや世界観に近いものを感じました。 「クーの世界」も、現実世界の死や、心のありかたに関する悩みが中心にあります。ソフィーのように難解で哲学的な言い回しはなく、説教くさいところもないので読みやすいです。純粋に作品世界に浸りながら、主人公と一緒になってあれこれと悩んだり、心について考えながら楽しめました。 ちなみにこの本は講談社版と秋田書店版がありまして、秋田版には描き下ろしページとあとがきが加筆されています。 https://www.akitashoten.co.jp/comics/4253104711 作者の小田ひで次先生によると、親戚の姪っ子さん達に楽しんでもらうようにと描かれたそうです。まるで「不思議の国のアリス」を生み出したルイス・キャロルのようなエピソード!なんて思いましたが、ちょっと言い過ぎでしょうか。大人でも充分楽しめる作品ですが、できれば自分も思春期の頃にこの作品に出会いたかったなあと思うばかりです。キングダムキングダム 原泰久名無し面白い。映画を見てから原作を読んでいるが登場人物と実写の俳優さん達がぴったりで後から反応してました。歴史の話なのでリアルさがあり戦法については読んでると、かなり頭が疲れるが頭がよくなっているように錯覚する(笑)たまに最初に戻って読み直しても新たな感覚で読めより分かりやすく読める気がする。復活!ふらんの続編フランケン・ふらん Frantic 木々津克久名無し祝1巻発売! 1巻には1~3話が収録。 その他に読切作品である、前作とのコラボ作品「フランケン・ふらん対開田さんの怪談」、 田舎で暮らす女の子2人が不思議な事件に巻き込まれる「アリスとうさぎの儒艮事件」「アリスとうさぎの犬権問題」を収録。巻末には「フランケン・ふらん Frantic」3話の後日譚となる描き下ろしの3.5話が収録。 連載&単行本の感想や、前作から続く伏線の書き込み求ム。 ※最新のチャンピオンRED連載の感想がメインなので、単行本派の人はネタバレに注意してください。 巨女と少年のボーイ・ミーツ・ガールメガリスは最果ての人 真冬麻里SFがすき※ネタバレを含むクチコミです。 型破りな不器用ヒロイン、餅巣菓さん餅巣菓さんに呼ばれる イシデ電nyae著者が「心の底から可愛いと思える主人公」を描いたという、笑って泣ける恋愛マンガ。 かつてヤングジャンプの増刊アオハルに掲載されていた作品で、そういえば最後まで読んでいなかったなと思い、読んでみた。 餅巣菓東果(もちすかはるか)は ・地下牢に入っていたことがある ・冗談が通じない ・味付けは塩しか受け付けない(それ以外は吐く) ・香田くんをいつも尾行している(バレバレ) ・香田くんの実家の犬を誘拐する ・郵便局が好き ・恋を知らない という突飛で型破りなヒロイン。 対して相手の香田くんも、餅巣菓さんからの好意に気付きながらも不器用すぎて展開が全く予想できない。けど決してお決まりの展開にはならないところがこの著者の作品の好きなところです。 一番気になる、餅巣菓さんがなぜ地下牢にいたのかは、まさかの理由でびっくりでした。相変わらずママが酷いYouTuberで人気者になろう カレーとネコ名無しカレーとネコ先生の異世界に転生してみよう。、フリマアプリで転売してみように続く読切シリーズ3作目。 「ママはもう あなたがお金に 見えるのよ」、「立て続けに友達死んでんのか?」でクソ笑いました。 最後のページの柱に「応援・苦情はコチラまで」と描かれてて、そこも含めて面白かったです。この切れ味のままぜひ連載化してほしい。 ハズキルーペどわ〜〜い好き♡清野とおるは我が人生まあどうせいつか死ぬし ~清野とおる不条理ギャグ短編集~ 清野とおる名無し今作にも再録されている「不快な読み物」の一部「街」を読んで鮮烈な衝撃を受けたまま10年近く、そこから派生して多くのかけがえない出会いを経て 清野さん、あなたがいなければ私はどれだけつまらない人生を送っていただろう?と本気で思って生きています。 世間的には清野とおるはエッセイ漫画家としての認知が高いと思われますが、私の中では不条理創作漫画の人なので 令和の時代に氏の短編集を新刊で読める日が来るなんて感無量です。私がまあどうせいつか死んだらコミックスを棺に入れてほしいので、どうぞよろしくお願いいたします。 騙されたと思って読んでみてください。 100人読んだら99人が騙されたと、「これの何に心を動かされたの!?」ときっと思うことでしょう。そうではないひとりに、あなたがなるんですよ。そう、私のようにね いずれにしても唯一無二の感情をお約束します。 おすすめです。 未曾有の読書体験ウルトラヘヴン 小池桂一ななしマンバで小池桂一作品デビューにオススメと教えてもらって読んだ作品。もう尋常じゃないくらい絵が巧くて、大胆なコマ割りを使った表現が凄まじくて、脳神経・薬物・幻覚のリアリティが異様に高い。小池先生ってこんなすごい方だったのかと震えました。 (画像は第1話より。すでにヤバくて最高) https://i.imgur.com/uRkFyFd.jpg ストーリーについて、きちんと理解して噛み砕いて書くには何度も読み返す必要があるけど、そんなことしたらこの世界の理に飲み込まれてしまいそうな気がして怖い…。 全3巻一気に読んだのですが、作品内容については私の手に余るので何も書けません…。 原始的な恐ろしさを感じるのに、惹きつけられてしまう。脳が見ている世界の底知れぬおぞましさ、恐ろしさ、そして圧倒的な魅力が詰まった作品でした。たまらない…! ▼読まなきゃ損の小池作品についての解説。ありがとうございました! https://manba.co.jp/topics/15741/comments/81806ちっちゃいことは気にしないかむろば村へ いがらしみきおstarstarstarstarstarひさぴよ東北のとある秘密の隠された村に、都会育ちの主人公が移住してみた〜というノリのお話です。主人公をはじめ、とにかく癖の強い人ばかり出てくるので、読み進める内に登場人物たちの人となりや過去の出来事が気になり、いつの間にか作品世界に引き込まれていきます。一人ひとりに過去があり、それぞれが悩みを抱えながら生きているんだな〜という、非常にありきたりな感想になってしまいますが、これだけの人間模様を正面から描き切ったいがらしみきお先生に脱帽です。読み終えると、小さな悩みがまとめてどこかに行ってしまったような、少し心が広くなったような気持ちになれました。漫画に登場する”神様”の意味とかも、あまり深く考察せずに読むことをおすすめします。オトナの秘密基地、煩悩寺。煩悩寺 秋★枝あうしぃ@カワイイマンガ小山田君の部屋は、ヘンテコグッズでいっぱい!恋に仕事に疲れた小沢さんは、今日も彼の部屋でダンボール箱を開ける。中身に驚き、笑って飲んで元気になれるこの部屋、通称「煩悩寺」で、今日は何して遊ぼうか? 小山田、小沢と小山田の友人・島本の3人は、部屋にあるグッズで遊んだり、それをネタに笑い転げたりと、あまり社会人っぽくない遊びに興じる(酒は飲む)。その日の遊びは、開封する段ボール箱任せ!という博打感を楽しむ、彼らの力の抜け具合がいい。 煩悩寺にあるグッズはとにかく悪趣味、煩悩丸出しで、くだらないものが多い。しかしそれらは裏を返せば、欲望に忠実で、隠し事がないということ。小山田の基本ウェルカムな性格もあって、小沢にとって煩悩寺は、素の自分のままでいられる、寛げる場所のようだ。こんな秘密基地、私も欲しい。 失恋の痛手や仕事のストレスを癒してくれる煩悩寺は、小沢にとって、次第に大切な存在になってゆく。そしてそんな場を創り出す「変人な善人」小山田との関係も……。 煩悩寺のグッズ達をゲラゲラ笑いながら遊び、受け入れる小沢は、島本に言わせれば「素質あり」。部屋の主との相性はいいんじゃないの?ということで、いつも楽しそうな息のあった二人の関係を、島本と一緒にいじりながら眺めていたい、そんなお話。 シュールすぎやしないかアダチケイジ大全集 The DRIFTERS アダチケイジ名無し「グラゼニ」のアダチケイジ、デビュー作とのことで、興味があって読んでみたところ、想像以上にシュールな世界観のギャグ漫画だった…。主人公は見てのとおり小林よしのり作品の影響を明らかに受けている。東大一直線ほどのキレはさすがにない。が、語彙の数はすさまじく、意味のわからないワードをぽんぽん出しながら勢いで突っ切ってしまう。これが新人時代の勢いというものか…。などと思いながらよく見ると、グラゼニでたまに見せるギャグっぽい動きを色んな箇所で見ることができた。ともだち○こ、を使ってボーイズラブをイジる、という今の時代から見るとちょっと微妙じゃないか?という描写も入ってるが、昔のギャグ漫画だから仕方ないところもある。韓国の心霊怪奇譚…!トッケビ モスたかマンバでサムネを見た時からメチャクチャ面白そうだな〜と思って読んだ作品。マジで超よかったです…! 息子が奴隷女の霊に取り憑かれているチェ家の元に、歳もとらず病気にもかからぬキム・ソバンという男が訪れる。男は人や人でないものが死に際に“恨”を持つことで生まれる存在のことを「トッケビ」と呼び、それを祓ってやると家の主に伝えるが…。 自分の知らない、外国の民俗文化が反映された心霊話がテーマというだけでもおもしろいのだけど、それ以上に絵と演出がメチャクチャよかった! コマが物語に合わせてダイナミックに割られていたのが雰囲気を高めていたり、見開きシーンでは水墨画のタッチを活かしたり。そしてソバンの吹き出しの枠が人魂のように揺らめき、尾を引くことでセリフの順番を示していたのが面白かった! https://i.imgur.com/DsCvZXF.jpg (『トッケビ』モス) これ、1話完結でソバンが旅しながら各地のトッケビを祓う話にならないかな…この絵のクオリティを保つためにアフタヌーンとか月刊誌とかで連載化してほしい…!! 【DAYS NEO×ヤングマガジン「弾丸掲載権獲得杯」】 https://daysneo.com/info/yanmagayomikiriresult.html 【ヤングマガジン 2019年48号】 https://comic-days.com/magazine/10834108156684697908 【元掲載ページ】 https://daysneo.com/works/cd6a1c866a26592f1010cb1adf397f75/episode/4a1295ca60dabe8651ae43fda81c9d08.html親に捨てられた兄妹の絆のはなしマイガール 清家孝春名無しこういう話にはいくつになっても弱い…。 最後、結婚式?で用意したケンタッキーとファンタ、プリングルスのチョイスも最高ですお兄さん Boichi先生の絵の極意…!カッコイイ男キャラクター漫画教室! Boichiましゅまろ『カッコイイ男キャラクター漫画教室!』のタイトルに惹かれ、男前がいっぱい見れることを期待して読んだら、想像を遥かに超えるすごい技術書でした…!「え…Boichi先生の漫画づくりの秘密、こんなに描いちゃっていいんですか!?」という感じ。 「カッコイイ男」を描くためには、カッコ悪い・気持ち悪い男・女も描けなくてはならない。また同じ「カッコイイ男」でも、主人公の属性と対比させてキャラクターに幅をもたせたりたり、場面によってカメラアングルで使い分ける必要があることなどを、毎回1つのテーマに絞り順序立てて説明していく構成になっています。 まるで先生の頭の中を見せてもらっているようで、ただただ夢中になって読んでしまいました…! カメラ、顔のパーツ、光の加減の暗喩などは昔からある物語作りの技術書には描いてあることかもしれません。が、**実際に第一線で活躍されている漫画家の方が、自らの絵で「この技術はこのキャラに実際にこう使っています」と提示してくれるので最高にわかりやすい!** https://i.imgur.com/x1gNpm0.png https://i.imgur.com/wBC4ZR0.png (『カッコイイ男キャラクター漫画教室!』Boichiより) そして漫画の内容自体も素晴らしいのですが、自らの技術を伝えるこの本を書こうと思ったキッカケがまた素晴らしくて…序文から胸が熱くなりました。https://i.imgur.com/78k6j9W.png (この部分は試し読みで読めるのでぜひ…!) 印象に残っているのが、「ハイタッチは伝説の演出以来『無音』が標準になった」という先生の言葉。確かに…! Boichi先生のファン、そして漫画家を目指している人は一読ならぬ百読の価値ありの1冊です。よかったねカナコ、殺し屋に転職できて…!幸せカナコの殺し屋生活 若林稔弥名無しブラック企業を辞め、転職先を探していたところ、気づいたら殺し屋になっていたカナコ。 ところがまさかのそれが天職…!! 前職の上司から始まり、狙った獲物は逃さないプロの仕事を今日も遂行します。 仕事にやりがいを持て、幸せに暮らしているカナコをみて私も嬉しいです。 仕事が板につきすぎて、こんな悩みまでできてしまいました。社会人ってたいへん!☆摩訶不思議な山の体験談山怪 五十嵐晃 田中康弘starstarstarstarstarひさぴよ現代版「遠野物語」というキャッチフレーズで、ベストセラーとなった「山怪」(さんかい)の漫画版。 表紙の左下にいる狸がなんともかわいらしいです。墨絵の素朴なタッチが原作の味わいを再現していて、名前も付けられてないような“得体の知れない何か”を描くにはピッタリの手法かと。(ある意味、マンガの原点回帰です) 一つ一つのエピソードは、ゾッとする怖い話もあれば、「え?ここで終わるの?」という投げっぱなしオチも多いのですが、現代に起きた話がほとんどなので、古くから語り継がれてきた民話や昔話のように完成度されていません。原初の体験談のようなものです。それだけに、より身近でリアルさを感じてしまいます…。しょせん、物語の完成度なんてものは、人の理解できる範疇の事でしかないのかもしれません。 クサい台詞が芸能界を動かす!純真ミラクル100% 秋★枝あうしぃ@カワイイマンガ弱小芸能事務所の所長・高杉は、新人ミュージシャン・木村の恥ずかしい顔、困った顔にゾクゾクする。変な芸名、衣装、仕事を木村に与えて楽しもうとするが、それが次第に妙な方向へ盛り上がりを見せ……。 この作品で常にネタなるのは「クサい」「恥ずかしい」という言葉。 例えば大人の高杉がわざと「恥ずかしさ」を木村に与えようとしているのに、それをポジティブに捉える未成年の木村=モクソンは、却って大人が吐くには「恥ずかしい」言葉を高杉に与え、狼狽させる。 登場する大人達は皆それぞれに、仕事でも恋愛でも何かを隠しながら、捻くれた行動しか取れないのだが、モクソンの才能と嘘のない真っ直ぐさには、照れながらも自然と心を寄せ、協力を惜しまなくなる。 時に彼女のパチモンとも心を通じ、ウザいっす、と言われながらも大切に思い合う関係を築き、友情のドラマを紡ぐモクソン。彼女は敵を作らずに、みんなを繋ぐ中心となる、タレントとしては最高の「人たらし」の才能を持ち、音楽の才能も相まって大きなムーブメントを形成していく。 モクソンの描く理想は「ずっと事務所のみんなと仕事したい」というもの。大人たちのグチャグチャの人間模様は、それを安易に許さない。しかしそれでも「モクソンのため」という大人達の思惑の一致がどのようなラストを見せてくれるか、最終5巻の最後の最後まで、目が離せない。あいつかわいいいつもぼくをみてる 山本さほ名無いまいち誰に向けた漫画なのかはわからないけど、こどもの頃悪いことした時の見られてる感はめっちゃわかる。「あいつ」のデザインきゃわわだなマジで木村直己の初期短編集さよならインプ 木村直巳マウナケアデビュー作「最後の妖精」を含む、木村直己の初期短編集がこれ。「監察医朝顔」や「天涯の武士」など、青年誌掲載の木村作品を読んだことのある人には、あまりに現在と作風も絵柄も違うことに、ちょっとした驚きを感じると思います。この本に収められているのは、すべてSFファンタジー。そして絵柄は手塚治虫や石ノ森章太郎に近い、柔らかなタッチ。漫画家の絵柄は、何年も描き続けていくうちに変わってくるものですが、それにしても現在と比べるとまるで別人のよう。また一方ではそれ以外の絵も描けるんだといわんばかりの、劇画タッチの作品「小雪鬼」なんて作品もあり、将来花開く才能の片鱗も見受けられます。これら5編の短編が中学三年から高校三年の間に発表され、単行本にまとめられていたということにもびっくり。木村直己という漫画家に興味をもった人は、一度読んでおくべきかと思います。 ガンドラゴン・オブ・ジョイトイGUNDRAGONΣ 寺沢武一マウナケア「コブラ」の著者がCGを駆使して描いた衝撃的なカラー漫画。今でこそCGはお馴染みですが、本作が発表されたのは1998年。当時、CG漫画として十分に画期的な作品でありました。しかし実はこれ以前に「タケル」で著者は3DCGを導入しており、その点では”初”という冠はつきません。では何が衝撃的だったのか。それは主役に女優を起用し漫画と合成した、ということです。女優はインリン・オブ・ジョイトイ。全編Tバックでバイクにまたがりサービス満点、という衝撃もあるのですが、さらに衝撃なのが、大変な製作過程が推測できてしまうこと。下絵を描きそれに合わせてブルーバックでインリンを撮影し合成。全カットこれですからそりゃあ手間はかかります。そしてその写真がピタリとはまって、ちゃんと寺沢漫画の一員になっている。これが一番の衝撃。これからは漫画で何でもできると思ったものです。この作品以降、同様の手法で描かれた作品を聞かないことからも、偉大な実験作と言っていいと思います。全ての生物はカワイイろくでなしメリーちゃんと羊 竹田エリ名無しメリーちゃんの世界は 人間系ー生物系ー人間系の 隔世遺伝で成り立っている。 ようするに、人間同士が結婚すると生まれた子供は 羊、ライオン、ヘビ、バッタ、などの各種生物系。 ただし知能や体格は人間並みで社会に溶け込んでいる。 その生物達が結婚すると生まれる子供は人間系。 なのでメリーちゃんの小学校の級友は 「父親がライオンだから怠け者で」とか 「父親がパンダで可愛さを利用して詐欺行為を」とか 悩んだりしている。 独特な世界を舞台にシュールなギャグが連発される。 どちらかというと「雄ライオン=怠け者」とか 「パンダ=可愛いが根は凶暴」とかの 色々な生物のネガティブな印象を強調したギャグが多い。 人間と動物のギャップをギャグにした漫画というよりも、 動物を擬人化することで動物のろくでもない部分を 強調した漫画のようにも感じる。 そういう目で見ると、登場人物の殆どが 人間系とか動物系以前に、それぞれハタ迷惑で かなり「ろくでなし系」に見えてくる。 雄ライオンは警察官なんだけれど 「雄ライオンだから怠け者警官」だし、 カッコウは他所の家庭に乗り込んで 「カッコウだから乗っ取り託卵当たり前」だし、 バッタは殴る蹴るの暴行をはたらくも 「バッタ(仮面ライダーのモデル)だから正義」だし。 何らかの生物であること以前に ハタ迷惑なロクデナシなキャラばかりの漫画だ。 これはもう異生物の共棲をギャグにしたというより、 ろくでなしを動物化することでギャグに仕立て上げたような、 そんな感じの漫画でもある。 面白いからいいけれど(笑)。 煽り文が怖い恋の罪 如月芳規mampuku※ネタバレを含むクチコミです。 哭きの竜の最新作哭きの竜~Genesis~ 能條純一starstarstarstarstarマンガトリツカレ男ビッグコミックオリジナルギャンブル増刊やその他の雑誌で掲載された哭きの竜の最新作 竜を追ったフリーライターが哭きの竜の伝説を追うところから始まる。 まあ相変わらず竜はいつも通りの感じでカッコいいし、昔からの関係者も登場したりして懐かしい気持ちになる。 ただ竜を追うルポライターが麻雀の力がついていくシーンが今回も哭きの竜でもっともカッコ良かったです。どんどん覚醒していって「タバコの灰が落ちる音がうるさい」「ゴキブリの足音が聞こえる」とエスカレートしていき最終的には「月が動いた音が聞こえる」までいった。これがギャグっぽくなくマジでカッコいいと思わせるのが能條純一が書くマンガの好きなところだないつもに比べ「心」の要素が多めな気がする卜伝と義輝~剣術抄~ とみ新蔵starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男とみ新蔵の「剣術抄」シリーズは毎回楽しみに読んでいるが今回のはいつもの剣術の説明に比べて心の描写した部分は多い気がする。 2巻を読んだばかりだから特にそう思うのかな<<493494495496497>>
私が中学生だった頃「ソフィーの世界」という、哲学を題材にした本が流行ってましたが、あの本が読みこなせなかったんですよね…。この漫画もタイトルや世界観に近いものを感じました。 「クーの世界」も、現実世界の死や、心のありかたに関する悩みが中心にあります。ソフィーのように難解で哲学的な言い回しはなく、説教くさいところもないので読みやすいです。純粋に作品世界に浸りながら、主人公と一緒になってあれこれと悩んだり、心について考えながら楽しめました。 ちなみにこの本は講談社版と秋田書店版がありまして、秋田版には描き下ろしページとあとがきが加筆されています。 https://www.akitashoten.co.jp/comics/4253104711 作者の小田ひで次先生によると、親戚の姪っ子さん達に楽しんでもらうようにと描かれたそうです。まるで「不思議の国のアリス」を生み出したルイス・キャロルのようなエピソード!なんて思いましたが、ちょっと言い過ぎでしょうか。大人でも充分楽しめる作品ですが、できれば自分も思春期の頃にこの作品に出会いたかったなあと思うばかりです。