インゴシマ 15巻
インゴシマ 17巻
啓太たちが乗っていた客船フリージアの船体の「半分」が太平洋上で発見された。ようやく飛び込んできた一報を受けて、吉ノ宮高校では緊急の記者会見が開かれる。だが、校長・宇野沢が伝える情報は、生徒たちの家族を失望させるものだった。発見された船体の中に乗員や乗客の姿は認められず、彼らの安否は依然として分からないままだという。要領を得ない説明に対して、一人の女性記者が宇野沢に噛み付く。彼女は自らを「伊吹七瀬」と名乗った── 一方、チオモの奪還を至上命令としたシンジの手勢が迫るマオモの庵で、啓太はその人質・チオモを用いた島からの脱出プランを説いていた。「王の母」はガモウに対する絶対的な切り札になると話す啓太だったが、そのプランはマイルによって即座に否定される。ガモウに対する「交渉」は「宣戦布告」と見なされる、皆殺しにされて終わりだ…そう怒るマイルに、啓太はひとつの策があると切り出す。揺れ動きながら交錯する復数の目線が偶然の連続の中で一致するその一瞬にこそ真実はあるのか──傑出した一つが全ての目線を断絶させた後に立ち現れる水平な世界をこそ真実と名付けるべきなのか。生きるための熱の軌跡が螺旋状に絡み合う、トライバル・サバイバル・ストーリー!
インゴシマ 19巻
一度はマオモの庵に辿り着いたものの、追い付いて来ない甲斐谷の身を案じた若林は来た道を引き返す。その途上で見たのは、切断されたばかりの若い男の「足」だった。甲斐谷のものなのか、そうだとすれば本人は足を切断されたあとでどこかに連れ去られたのか…だが…何者に…? 浮かぶ問いへの答えを考える暇もなく、インゴ将<タスク>衆「ギョウ」のひとり、ゾウジョウが居合の刃にて若林に斬りかかる! 一方、遭難以来の再会を果たした葵と加奈をはじめとする吉ノ宮高校の面々は、庵の温泉で久し振りの穏やかな時間を過ごしていた。生き延びて相見えることができた喜びとともに、温かな湯に身を浸す一同。だがその頃、女王チオモの奪還を目指して森の中を進んでいたシンジたちもまた、マオモの庵に到達しつつあった。啓太が仕掛けた罠<トラップ>が発動し、開戦の火蓋が切って落とされる── かけがえのない絆を保守するためならばこそ、人は自らの生命を盾にもすることができるのか── 全存在を賭けた闘争の中でこそ感じられる安息の重みが、男と女をその根源から奮わせるのか。命運の光線が交錯する一点に向けて白熱した感情が収束していく、トライバル・サバイバル・ストーリー! 【電子版単行本:2024年8月31日発行】
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