あらすじ国を壊そうとするクエンティンの思惑を知ったオズモは、呪いによって操られたアニューラスの血に塗れた姿のまま、評議会へと急ぐ。国を、遠い砂漠で戦うDX――王位継承候補を守るために。一方、呪いが反射し倒れたクエンティンは、忘れていたリルアーナ王女と過ごした過去の出来事が蘇っていた…。
キャラクターや世界観の作り込みが凄い作品。 一回読んだだけでは読者に伝わらないくらい細かいところまで作者の中で設定が作られているように思う。 二回目に読んだ時にはキャラクターの性格や行動原理が掴めてきているので、「ああ確かにこいつはこういう行動に出るわ・・・」と妙に納得する。 キャラクター同士の掛け合いはこの作品の大きな魅力の一つ。 ストーリー上に張り巡らされた伏線がすぐに回収されたり、しばらく後で判明したりと一時も目が離せない。 竜が出てくる中世風の世界、いわゆる王道ファンタジーだが、学園物的要素、寮生活のわちゃわちゃ感も色濃い。