萩尾望都の「一度きりの大泉の話」について
風と木の詩』よりもずっと前。着想に寄与したのは確か北杜夫の『幽霊』だと仰ってたかと。 小説や映画の題材としちゃ珍しくもなかった少年愛や寄宿学校を、自分がマンガに移植するのはよくて、同居人が同じ題材にインスパイアされるのは盗作認定になるその飛躍がわからない。 当時、というかその数年後、故・橋本治とかのアカデミズム界隈のオッサン連中が、幾人かの少女マンガ家を急に持ち上げ出して(萩尾望都先生は当然その筆頭)。でもその一方で、お眼鏡に敵わなかった"女子供向け"作家は一段も二段も下に見るような風潮が、子供心に鼻持ちならなかったのだけど、まさか、名誉オッサンみたいな女友達の影響(?)で、竹宮先生ご本人までがその手のマインドセットだったとは。 完全なオリジナリティなんてどだい不可能。吉田秋生先生のBANANA FISH(1985年連載開始)なんて、大和和紀先生の埋もれた傑作KILLA(1977-78)の中に驚く程の符合を見出す事ができるけれど、密かなオマージュ?くらいに思ってたけどなぁ。 やっぱり同業同居が諸悪の根源ってことかしら。
萩尾望都の「一度きりの大泉の話」について
風と木の詩のパクリ」という噂を当時聞いたことがある。 似てないよね? そもそも萩尾望都の方が先に描いてるし。なんでやねん、と当時不思議に思ったけど、この本読んで噂の出処を理解した。 竹宮惠子本人が疑っちゃったのかあ…。 昔から両者におけるパクリかなんだかよくわからないけど異常に似ている事柄として、竹宮惠子の「地球へ…」の第一部と萩尾望都「あそび玉」があるけど(これも萩尾望都が先行)。 萩尾望都の盗作を疑った側の竹宮惠子が、盗作というか剽窃というか「そっくりでね?」と読者が首をひねる作品を描いちゃったのが非常に不可解ではある。 仲良し同士ならうっかりそういうこともあるかもだけれど(一度きり〜を読む前はそういう理解だった)、パクられるのを嫌がっての絶縁後に何故こんなことに? マジで訳わからん。 単なるパクり以上に闇を感じる。 萩尾望都が徹底的に竹宮惠子を避けた挙句、殺す勢いで「復縁はないよ」と宣言し、大泉時代を埋葬して墓碑銘まで書いた理由はそういうところなのかも。
萩尾望都の「一度きりの大泉の話」について
風と木の詩」を絶賛していた。それは別にいいとして、圧倒的な名作を次々に描いていた萩尾望都さんについては全く触れていなかった。 当時は、疑問に感じたが、不思議だなあ…と思っただけだった。 大泉を読んだ今、河合隼雄さんは京大名誉教授で竹宮さんも京都の大学関係者… 背後に何かの差し金を感じる。 正直な気持ち。
萩尾望都の「一度きりの大泉の話」について
風と木の詩」へのアンサーが「残酷な神が支配する」とよくいわれるけど その前にささやななえが「凍りついた瞳」を描いてる 他にも山岸涼子が短編でかなり名作をそろえてる 児童への性虐待、近親相姦を語るなら竹宮先生、他の漫画研究家にはぜひこっちも併せて読んでほしい ほぼ同じ時代なのに24年組で、竹宮・増山の「風木」だけが、絶対的になにか違う 圧倒的に、致命的に、あさい
かぜときのうた
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