――ぼくを満たしてくれるものは、あのあつい肌と肌とのふれあい――。妖しい魅力を纏った少年、ジルベール・コクトーは抱かれることでしか心満たされず、威厳あるラコンブラード学院においても退廃的な生活を送っていた。あるのは、孤独だけ……そんな中、学院に1人の転入生がやってくる。セルジュ・バトゥール――貴族の父とジプシーの母の血を引き、黒髪ととび色の肌をした転入生。眩いばかりの純粋さで周囲を魅了する一方で、彼もまた埋めがたい孤独を抱えていた。共に孤独を抱えながら、対照的な2人は、傷つけ傷つきながらも交差する。19世紀南仏を舞台に開花する青春と愛を描いた、傑作ロマン第1巻!
萩尾望都の「一度きりの大泉の話」について
萩尾望都先生は、「自分の作品はみんな愛着がある」と言ってたと記憶しているけど、竹宮惠子さんは、「『ファラオの墓』を描きながら、『風と木の詩』を描きたくて仕方なかった」みたいなことを言ってました。その程度の熱度で描いていたのなら、そりゃあアンケート1位は取れないし、作品に対して失礼じゃないですか?
風と木の詩
――ぼくを満たしてくれるものは、あのあつい肌と肌とのふれあい――。妖しい魅力を纏った少年、ジルベール・コクトーは抱かれることでしか心満たされず、威厳あるラコンブラード学院においても退廃的な生活を送っていた。あるのは、孤独だけ……そんな中、学院に1人の転入生がやってくる。セルジュ・バトゥール――貴族の父とジプシーの母の血を引き、黒髪ととび色の肌をした転入生。眩いばかりの純粋さで周囲を魅了する一方で、彼もまた埋めがたい孤独を抱えていた。共に孤独を抱えながら、対照的な2人は、傷つけ傷つきながらも交差する。19世紀南仏を舞台に開花する青春と愛を描いた、傑作ロマン第1巻!
ファラオの墓
古代エジプト――戦乱の時代。平和を望む弱者は強者にことごとく喰らわれていく。エステーリアもその一つだった。滅ぼされた国――エステーリアの王子・サリオキスと、滅ぼした国――ウルジナの王・スネフェル。戦乱の中で愛憎が渦巻き、そして時代が大きく動きだす。竹宮惠子が描く、壮大な歴史大河ロマン、第1巻が連載時のカラーページをすべて再現した完全版で登場!収録作品:第1章落ち武者/第2章とらわれた若獅子/第3章蛇王/第4章流れる星/第5章人びとの歌/第6章翔ぶ鷹/第7章漂う心
竹宮惠子
萩尾望都