あらすじ

魏の消滅を防ぐために、7つの石を探すことになった美朱と魏。それぞれ石には魏が転生する時に、忘れてしまった鬼宿のときの記憶がつまっていた。その記憶の石を2つ取り戻した2人。残る石はあと5つ。決して離れないと誓う2人は、3つ目の石を探し始める。しかし、魔物が現実の世界の美朱の前に現れて…。
ふしぎ遊戯 1巻

中学3年生の夕城美朱(みあか)は現在、花の受験生。女手ひとつで育ててくれた母親の期待に応えるために、超難関進学校の城南学院を目指して猛勉強の毎日を送っている。ある日、美朱は親友の唯と受験勉強をしていた図書館で「四神天地書」という古い本を見つけた。この本を読み終わると、本の主人公と同じように朱雀(すざく)の力を手に入れて、望みがかなうという。その本を開いてしまった2人は、本の中に吸い込まれてしまい…!?

ふしぎ遊戯 2巻

本の中に吸い込まれ、物語の主人公になった美朱。紅南国の皇帝・星宿(ほとほり)に頼まれ、国を護る「朱雀の巫子」として国を導くことになった。しかし、疲労と精神的ショックのために倒れてしまう。鬼宿(たまほめ)たちは美朱を回復させるために、いったん元の世界に戻そうと考えたがその方法がわからなくて…。

ふしぎ遊戯 3巻

太一君(たいいつくん)の力を借りてなんとか本の世界から戻れた美朱。しかし、自分の代わりに「四神天地書」の中に入ってしまった唯を捜すために、再び本の世界へ。そして、鬼宿の故郷の村で彼と再会。ところが、村には「朱雀の巫子」を狙って紅南国と敵対する倶東(くとう)国の魔の手が伸びていた。

ふしぎ遊戯 4巻

本の世界に入ってしまった唯は、「美朱は自分を助けに来てくれた」と思っていた。しかし、鬼宿との愛を確かめ合った美朱が「鬼宿に会いたくて戻ってきた」と言うのを聞いてショックを受ける。裏切られたと思った唯は、復讐のため青龍の巫子となり、美朱と敵対する。

ふしぎ遊戯 5巻

朱雀を呼び出して、紅南国を護り、唯との友情を元通りにする────そのために、残りの朱雀七星士を捜す旅にでた美朱。そして、新たな七星士・軫宿(みつかけ)をみつけることができた。これで、鬼宿、星宿(ほとほり)、柳宿(ぬりこ)、井宿(ちちり)、翼宿(たすき)と合わせて6人。残るは張宿(ちりこ)ただ1人。

ふしぎ遊戯 6巻

唯に蠱毒(こどく)を飲まされた鬼宿は、記憶も人格も変えられてしまう。美朱を憎み、命を狙うようになってしまったのだ。もはや昔の鬼宿には戻らないと知ってしまった美朱は、彼に別れを告げた。そして、傷心のあまり自らの命を絶とうとする。その場はなんとか星宿に救われた美朱。そして、星宿から「一緒になってほしい」と告白され…。

ふしぎ遊戯(7)

今まで美朱たちと行動を共にしてきた張宿は、実は青龍七星士の1人・亢宿だった。だまされていた美朱たちは、その後、本物の張宿を見つけだす。ところが、朱雀を呼び出す儀式に失敗し、さらに「四神天地書」を灰にしてしまった。朱雀を召喚する方法を失ってしまった美朱たちは…。

ふしぎ遊戯(8)

朱雀を呼び出すために、美朱たちは「神座宝」を求め北甲(ほっかん)国へ向かった。しかし、途中で、青龍七星士の房宿(そい)の起こした嵐に巻き込まれ、女誠(にょせい)国に流れついてしまった。この国は、女尊男卑の国で、男はみんな目をえぐり取られて、女の道具とされてしまうのだった。

ふしぎ遊戯(9)

朱雀七星士・柳宿は、「神座宝」のあるという洞窟の前で、青龍七星士の1人・尾宿(あしたれ)と闘った。戦いには勝利したものの、自らも深手を負ってしまい、柳宿は美朱たちの前で静かに息をひきとった。仲間の死に動揺してしまった美朱は、朱雀の召喚をあきらめようとする。

ふしぎ遊戯(10)

青龍七星士・心宿(なかご)に汚され、「朱雀の巫子」の資格をなくしたと思い込む美朱。山中で、大イタチに襲われる美朱だが、青龍七星士・角宿(すぼし)によく似た男に助けてもらう。実は、その男は角宿の双子の兄で、以前、美朱たちをだましていて、川に落ちて死んだと思われていた、青龍七星士の1人・亢宿(あみぼし)だった。

ふしぎ遊戯(11)

美朱を守るため、同じ青龍七星士である氏宿(とも)と戦う亢宿。しかし、氏宿の幻覚を破る時に自分の指を折ったため、思うように武器の笛が吹けず、劣勢に立たされる。その場に、亢宿の弟・角宿(すぼし)が現れ、氏宿を倒してくれた。亢宿は、角宿に青龍七星士としての使命を忘れ、摩汗(まかん)村の新しい家族と一緒に暮らそうと言うが…。

ふしぎ遊戯(12)

朱雀の召喚に必要な2つめの「神座宝」も、唯の手に渡ってしまった。美朱と和解を考えるが、結局青龍七星士・心宿のもとへ戻ってしまう唯。2つの「神座宝」によって、青龍を召喚してしまう前に唯を説得しようと、儀式の間をめざす美朱たち。儀式の間の入口扉までたどり着いた美朱たちの目の前に、心宿が現れた。

ふしぎ遊戯(13)

「四神天地書」の世界から現実の世界に戻った青龍の巫子・唯と朱雀の巫子・美朱、そして、朱雀七星士・鬼宿。唯は現実の世界に青龍七星士の角宿を呼び出す。美朱を追いつめる角宿。朱雀を封印され、力が使えない鬼宿だが、なんとか角宿を倒す。一方、紅南国は倶東(くとう)国と交戦中で…。

ふしぎ遊戯(14)

「朱雀の巫子」としての役目を果たし、「四神天地書」の冒険を終えた美朱。仲直りできた唯とは、同じ高校に通うことになった。そして、鬼宿が転生した宿南魏(すくなみたか)と出会うことができ、平穏な日々を送っていた。そんなある日、美朱の夢の中に朱雀星君が現れ、「我を求めよ…我に力を…」と呼びかけてきた。

ふしぎ遊戯(15)

魏の消滅を防ぐために、7つの石を探すことになった美朱と魏。それぞれ石には魏が転生する時に、忘れてしまった鬼宿のときの記憶がつまっていた。その記憶の石を2つ取り戻した2人。残る石はあと5つ。決して離れないと誓う2人は、3つ目の石を探し始める。しかし、魔物が現実の世界の美朱の前に現れて…。

ふしぎ遊戯(16)

3つ目の記憶の石を手に入れて、無事に本の世界から戻ってきた美朱と魏。美朱は、約束していた魏との2人きりの旅行に胸踊らせる。だが、生徒会長の祀行(しぎょう)に操られた学校の生徒たちに襲われてしまう。捕えられてしまった美朱は、朱雀星君の宿った腕時計を奪われ、壊されてしまう。

ふしぎ遊戯(17)

魏のアパートが、現実世界まで干渉してきた天堽(てんこう)の魔力により爆発してしまう。そして、部屋にいたはずの魏は行方不明になってしまう。それを知った美朱は、彼が天堽にさらわれたのだと悟り、「四神天地書」の世界へ入って行った。そして、朱雀七星士の力を借りて、魔界にいる天堽の元へと急ぐ。

ふしぎ遊戯(18)

天堽にすべての石を奪われてしまった。そのせいか、鏡に姿が映らなくなってしまった魏。ショックを受ける魏にさらに追い打ちをかけるように、もう1人の鬼宿が美朱たちの前に現れた。鬼宿はいままで朱雀の神力で護られて眠っていたという。風にあたってくると外に出た魏。すると突然、天堽の最後の四天王・俑帥(ようすい)が美朱に襲いかかってってきて…。

ふしぎ遊戯

何度読み返しても、何年たっても、色褪せない作品です。

ふしぎ遊戯 渡瀬悠宇
名無し

本の世界に入り込んでしまった中学生の美朱が、朱雀の巫女として朱雀七星士を集める旅に出る恋愛ファンタジーであるこの作品。最初は、かっこいい男の子の鬼宿はじめ、魅力的な人物たちばかりの朱雀七星士にドキドキ!で、胸キュンな場面もたくさん!! 主人公と同年代だった私はあっという間にのめり込んだものです。 しかし、それだけでないのが「ふしぎ遊戯」。 中学生には残酷でしかない悲しい現実や裏切りなどに直面し、身も心も傷つくシーンがたくさんで・・・一体、何度泣いたことか・・・。 けれど、恋愛や友情の難しさと大切さ、国や立場が違えばそれぞれの正義が違うということ、死生観など、同時に多くのことを教えてくれました。はじめて読んでからずいぶんたつけれど、その間に何度も読み返すたびに、登場人物たちへの共感は増していく作品です。 ・・・最初のころは、同年代ということもあり、主人公びいきだったけれど。今では、美朱を見守る面々はもちろん、敵対する面々の気持ちにも納得し理解も出来るからなぁ。 面白いと思える作品は、楽しいばかりではなく、こうして現実として考え自分の糧に出来るものだなとしみじみ思います。 少女漫画にしては、戦いのシーンも誤魔化すことなく描かれていて、大人でも満足できるの間違いなし!なので。これからも、たくさんの人に愛され、ぜひぜひ後世に残っていって欲しいものです。