あらすじ水城(みずき)先生に想いを寄せる、学年主任の肥後山(ひごやま)に目を付けられた悟郎(ごろう)。どうにか問題を起こさせて、悟郎をクビにしようと肥後山がたくらむ中、3年生は修学旅行に出発!普段クールな生徒・新田(にった)がナイフを抱えて京都で“やりたいこと”とは?ふたつの問題を抱えた悟郎の、初めての旅行の行方はどうなる!?
表紙とタイトルだけではいまいひとつ内容がわからず、ドラマ化されてから読み始めて好感をもった作品です。ハンマーセッションとはメキシコ系ギャングの俗語で、新入りがきた時、しきたりや掟を脳天に叩き込む、という意味だそう。ですが、この作品では「衝撃的授業」という言葉が当てられています。つまりは教育モノ。型破り教師が生徒を更生させていくという定番の設定ながら、その教師が脱走した詐欺師というところに新味があるわけです。この教師、問題のある生徒に接する時は、詐欺のテクニックを使う。それは人心掌握術だったり、調査の上でのハッタリだったり。ほか法律も知っているし、簡単な心理トリックも仕掛けられる。これらプロの技がビシッと決まるのがいいんですよね。で、この辺の能力って、現実の生活や仕事上でも重要なことなのでは、て思ったりしてしまうのです。知識を蓄えたり、頭を使って行動して人の心をつかんでいるわけしょ? ビジネスマンでもナルホドと思うことだらけですよ。少年向けと侮ることなかれ。