あらすじ少女Aから悟郎(ごろう)に殺害予告!?到底ぬぐえない辛い過去を背負い、大人を憎む天城麻耶(あまぎ・まや)。彼女への“衝撃的授業(ハンマーセッション)”は、半年間で最大規模!しかし、その“授業”が悟郎を追いつめることに!?蜂須賀(はちすか)悟郎が運命を懸けて、“最後の授業(ラストセッション)”に挑む!!型破りの学校改革ストーリー、完結!
表紙とタイトルだけではいまいひとつ内容がわからず、ドラマ化されてから読み始めて好感をもった作品です。ハンマーセッションとはメキシコ系ギャングの俗語で、新入りがきた時、しきたりや掟を脳天に叩き込む、という意味だそう。ですが、この作品では「衝撃的授業」という言葉が当てられています。つまりは教育モノ。型破り教師が生徒を更生させていくという定番の設定ながら、その教師が脱走した詐欺師というところに新味があるわけです。この教師、問題のある生徒に接する時は、詐欺のテクニックを使う。それは人心掌握術だったり、調査の上でのハッタリだったり。ほか法律も知っているし、簡単な心理トリックも仕掛けられる。これらプロの技がビシッと決まるのがいいんですよね。で、この辺の能力って、現実の生活や仕事上でも重要なことなのでは、て思ったりしてしまうのです。知識を蓄えたり、頭を使って行動して人の心をつかんでいるわけしょ? ビジネスマンでもナルホドと思うことだらけですよ。少年向けと侮ることなかれ。